老舗にもいろいろありまして

shinise nimo iroiro arimashite

老舗にもいろいろありまして
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×27
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

71

レビュー数
2
得点
36
評価数
9
平均
4 / 5
神率
11.1%
著者
花川戸菖蒲 

作家さんの新作発表
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イラスト
秋吉しま 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
価格
¥657(税抜)  ¥710(税込)
ISBN
9784576190426

あらすじ

わたしにとって、価値のあるもの――春告くん、きみの時間が欲しい

窮地に陥った老舗染物店「染谷」に救済話を持ちかけてきたのは、和菓子の老舗「九露澤」の御曹司・黒澤貴寛。
しかしそれは春告が担保になるという条件付きで!?

春告の実家「染谷」は江戸小紋の老舗の染元ながら家族経営の零細企業。
そんな染谷に大口注文を持ちかけてきたのは室町時代創業の和菓子の名店「九露澤」。
だが両者には江戸時代からの因縁が。
家業の存続かプライドか――春告は専務の黒澤の提案に従い愛人契約を受けることに。
厳格な経営者の反面、私生活では失恋続きのヘタレゲイ・黒澤と、生粋の江戸っ子・春告。
黒澤の一目惚れから始まった老舗版ロミジュリはハッピーエンドとなるや否や!?

表題作老舗にもいろいろありまして

黒澤貴寛、天下の老舗和菓子店「九露澤」の嫡男、29
染谷春告、江戸小紋の老舗の染元の長男、25

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数2

私が知ってる「借金のカタに」系の受けと、全然違う!

こちら、融資をして貰う代わりに愛人契約をする受けと、もうBLのテッパン作品になります。

が、私が知ってるこれまでのセオリーと全然違う!
私が知ってる「借金のカタに」系の不憫受けと、180度違う!!

何だろう・・・。
二人認識のズレが面白くて仕方ない上に、なんかひたすら健気でヘタレな攻め(!)が可愛くて・・・。
まさかこの設定で、「健気な攻めが可愛い」と感想を持つ事になるとは思いもよらなかったですよ。
これは、男前受けとヘタレワンコ攻めがお好きな方に、ぜひ読んでいただきたいです。


内容ですが、老舗和菓子の名店「九露澤」の次期社長・黒澤×老舗の染元ながら零細の「染谷」の長男・春告による、現代版ロミジュリと言った感じのお話になります。
ラブコメテイストです。

先祖代々の因縁により、和菓子の名店・九露澤に強い敵対心を持つ、染元の「染谷」。
零細である「染谷」の資金繰りに困った長男の春告は、「九露澤」の次期社長・黒澤からの提案に従い愛人契約を受ける事で、資金援助の約束を取り付けますがー・・・と言うものです。

こちら面白いのがですね、このあらすじから想像する攻めと受けのキャラクターが、セオリーと真逆ってトコなんですよ。
まぁ大抵、傲慢な攻めに不憫で大人しやかな美人受けを想像するのでは無いかと思うんですけど、今回に限ってはヘタレワンコな攻めに気っ風の良い男前受け。

そもそもですね、黒澤ですが、ホテルで偶然出会った春告に一目惚れをしてたりするんですね。
で、その後、仕事上で「染谷」に大口注文を持ちかけるも、過去の因縁からけんもほろろに断れる。
そこで、どうしても「染谷」の商品が欲しい黒澤は、銀行に圧力を掛けて染谷を資金難に追い込んだ。
で、困っている染谷にここぞとばかりに「資金の援助を」と申し込むと、何とその染谷の人間はかのホテルで一目惚れした相手だった・・・と言う経緯だったりします。

黒澤の面白い所ですが、仕事面では冷酷で非情な判断も出来ちゃうくせに、一歩仕事を離れると、とたんにヘタレで夢見がちなゲイだと言う部分だと思うんですよね。
出来心から、ついつい「融資する代わりに貴方の時間が欲しい」と言っちゃうんですよ。
これ、春告の方では、「融資の代わりに身体を差し出せ」と言う条件だと理解する。
が、黒澤の方では言葉通りの意味で、一緒に食事したりと共に時間を過ごして欲しいだけだった。

まぁそんなワケで、最初はこの二人の認識のズレに笑えるんですよ。
決死の覚悟で黒澤の元に赴く春告。
しかし、黒澤はやたら嬉しそうに高級料理を奢ってくれ、その後は紳士的に送り届けてくれる。
「あれ?」みたいな。

で、ここから更に面白いのが、春告の潔い行動。
彼はですね、グジグジ悩んだりせず、ド直球で真意を聞いちゃうんですよね。
で、互いの盛大な勘違いに気付く・・・。

またこの後も面白くて、本来の男前な性格を発揮して、黒澤との食事やドライブをストレートに楽しむ春告。
そんな春告に恋心を募らせつつ、嬉しそうに彼の姿を追う黒澤みたいな。
いや、しつこいですが「融資の代わりに~」からこの関係性は全然想像がつかなかったですよ。

ここにですね、黒澤の見合い話だったり、例の「資金難に追い込んだ」件を隠していた事でスレ違いが生じて・・・と言った流れ。

う~ん・・・。
もう、最後の最後まで春告が男前すぎてシビれちゃうんですけど。
あと、相変わらず黒澤はヘタレなんですけど、そこがまた可愛く感じちゃうんですよ。
何だろう・・・。
しょげてる情けないワンコが、なんか愛おしい感じ。

と、いろいろ予想外の展開がとても楽しい作品。
お仕事描写がしっかりされてるのも魅力的でした。

8

謎は残ったまま

花川戸さん、本屋さんシリーズが大好きで全部持ってます。今回は老舗の大手和菓子店の息子×老舗の江戸小紋の染元(零細企業)の息子というちょっと変わった設定。私もちるちる記事での「愛人契約」という単語に興味を持ったクチですが。

結局それはちょっとした誤解だったのですが、2人の店は300年前からの因縁がありロミジュリ要素も入ってるのです。業種は違えど老舗店同士ということで多くを語らずとも話が通じるというシーンはちょっと変わったお仕事BLとして面白かったです。エロシーンも花川戸さんの書く受けはエロ可愛くて萌えます。イラストも可愛かったです。攻めはスパダリで普段の性格は紳士だけど仕事の時はシビアな人でした。

ストーリー・キャラクター共に楽しめる良作でしたが、過去の因縁話で何故昔和菓子店は染元の店にあんな酷いことをしたんだろう?とその原因は最後までわからなかったので気にかかりました。あと攻めが性欲処理でお世話になっていたゲイクラブの専属だったという人も円満に解約してくれたんだろうかとちょっと気になりました。

1

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