自称モブの主人公、紀里人が、転生して仕える主人に愛されるようになるまでの経緯がじっくり丁寧に描かれた前半。
おかげでお話の世界にしっかり入れました。
せっかく両思いになったのに、「自分はキリトではないし…」とモヤモヤしている紀里人に
「俺が好きになったのはキリトではなく紀里人だ」
と答えたディートがかっこよかったです!
紀里人が転生してきたのが敵対勢力の仕業だったことは予想外でびっくりしました。
政務の合間の、"バックハグ座位でひと仕事"のシーンが大好きです♡
周りの人も幸せになり、気になっていたキリトの魂もあちらの世界で楽しくやっているようで一安心。
幸せにあふれた一冊です。
宦官ものが大好きな私。
電子で1だけ読んでいて、完全版が出るとのことで紙でも購入しました。
いや~、分厚い!
持つのも大変!!
少しずつ、何日もかけて読みました。
改めて1から読み、展開がわかっていてもイルハリムがひどくされるところでは胸が詰まりました。
2では両想いになったけれど終始ラブラブというわけではもちろんなく、どうしても抜けない身分差や
周りの不理解、イルの臆病っぷりが顔を出し、
ヒヤヒヤする場面も多々ありました。
しかし最後はラシッドの深い愛を知ることができ、
ああこれでイルも本当に幸せにおだやかに暮らせるのだなと安心しました。
とても長いお話ですが、出会えてよかったです。