ヤ○ザの妾腹として豪華で広いマンションに1人住む若。
失業してお金に困った越智はよい仕事があったと、やばいとは知らずに世話係になる。。
人とあまり関わらず、家族の優しさを知らないまま育った若。
女の子と節操なく関係を持っているが、いつも無表情で心を動かす様子がない。
越智が、ごはんを作ったりと世話を焼くと、その普通の優しさにかわいく恥じらう若なのでした。
子供が初めて笑ったときのような、家族としてのような心の通わせ方ですが、若が体の関係に頓着がないせい、かつ、越智が流されやすいせいでHの方も。。
コミカルテイストであっという間に1冊読み終わってしまいました。
この作者さんがとても気になり、他の作品も読んでみようと思っています。
「朝と昼と夜とそれから」が、不思議な雰囲気を醸し出していて好きだった作家さん。
こちらの作品はオメガバースです。レーベル的にアンソロ企画ものでしょうか?
あかるく何でもできる、でも飾らない人柄のアルファ。
親同士の再婚で兄弟になった2人ですが、惹かれ合っているにも関わらず、アルファ同士、兄弟という関係性の中で、恋心を認められず苦しむ、という設定です。
その強いしがらみを打ち破るため、一計を案じるツトムと、何不自由ない「普通」を生きながら、そのツトムの人生を懸けた呼びかけに答える孝のせつなくも熱い物語でした。
ちょっとお話がわかりにくく、行間を読みながら理解していく感じでした
クズ野郎とセフレ君のスピンオフ。
春の先生だった雅冬と、生徒の夏芽。生徒である春と関係を持っていた雅冬を脅す形で、夏芽は雅冬に近づく。
なんとそれは、夏芽の母の仕組んだ罠だった。。
生徒を支配することで快感を得るというゆがんだ雅冬と、それを盲目的に愛する夏芽のお話でした。
最終的に求め合う2人が納まるところに納まった話ですが、雅冬は教師をやめてどうやって生きているのか、その辺まで描かれていたらよかったかな。。
たしか雅冬は、結婚するときに春といったん関係をリセットしますが、その後も合っていたはず。これがこの作品のどのタイミングになるのか、ちょっと気になりました。
ここで終わり?というかラストであっという展開になって、キョトン顔のママ本を閉じた私です。
ラストのネタバレはなしでレビューしたいと思います。
中野家の兄弟。兄のサトルと弟のシューヘイ。
すっごく優しくて面倒見のいいサトルに、恋しているシューヘイ。
あるとき、ついに本心を口に出してしまう。かわいい弟であるシューヘイの恋心に悩む兄と、受け入れられないどうにもならない想いを持て余す弟。
シューヘイは家を出てフラフラしていますが、行き場なく街で座り込んでいたところを補導されてしまいます。
やがて家に戻り、しかし心を殺して生きるシューヘイ。
きっと現実にこういう2人がいたら苦しいだろうなと思わされるお話。
顔がしっかり描き分けられてて、シューヘイの友達や、避難場所になってくれる右京さん等周囲の人との絡みも面白い。
ただラストは正直なところびっくりしてしまいました。
なんとなくスッキリしない終わり方で、もったいなかったなあという印象です。
実はもう少し続いてくれれば別の展開があったかも。。
連載版(ナンバーナイン)で読んでいましたが、単行本がでて10話と番外編2つが入ったと言うことですぐに購入。
読み応えある兄弟ものです。
弟は、兄がゲイ〇に出ているのを偶然みつけてしまう。
それから兄のことを意識して寝れない日が続く。
兄は料理上手。お弁当を作るなどあらゆることでかわいい弟の世話を焼いている。
弟が自分のベッドにもぐりこんで来たそのとき。。
どうしても離れることができない強い絆。恋愛を超えたような関係ですが、兄弟という切ることの出来ない関係に思い悩みます。
明るく見せていながら、兄の切ない気持ちがジンと伝わってくる、よい作品。
とてもおすすめです。
そして、この2人の今後がまだまだ読みたい。
でもここで終わってこそ、きれいだという気もします。
勇者と魔王はあるある設定ですが、主人公のヴィルヘルムは魔王のおつき。有能な部下、かつとんでもなく顔がよくモテるが無愛想、という設定です。
基本ギャグなのでクスっとしつつかわいくなってしまうヴィルヘルムを愛でるお話。
人間界と魔界はなんとなく協定のもとに共存しているのですが、最近争いが絶えない。
解決役として勇者を籠絡するように人間界に送り込まれたヴィルヘルム。最初はやってられないと思っていましたが、表裏なく純粋な勇者にぐいぐい来られたじたじ、っていうラブなお話です。
勇者が強いシーンがないので、勇者の魅力という点ではちょっと物足りないのですが、恋をしらない冷血有能ヴィルヘルムがデレるのがかわいいです。
自分の声を聞いた人はみな自分を好きになってしまうという特殊能力を持つ須東。
基本的に筆談をしているのだが、あるとき、声を聞いても普通にしてくれる男性、伊之瀬に出会う。。
実際にこんな能力があったらとても生きづらいでしょうね。
そこへ現れた救世主。人間としての交流を続けるうち、やがて人生のパートナーに、というあったかいお話でした。
須東は大家さんなのですが、お仕事の描写はあまり出てこず。引っ越しでも大丈夫なのかな?
一方の伊之瀬は、ゲイだがホストをしているという設定。
ラスト、伊之瀬がホストをやめて昼職で働き出したところがよかった。
ただし黒髪になったので須東と顔の違いが分かりづらくなってしまって、ちょっと読みにくかったです。口元のほくろが目印のようです。。
side アルキルとあるように、攻めのアルキルの過去エピソードも含めた続編です。
ただ、1巻が完全にラブラブハッピーエンドではなかっただけに、上巻下巻としてこちらで完結という流れになっています。
ですので、1巻が面白かった方はぜひこちらもお手にとって下さい。
雪深い国の跡継ぎとして期待されていたアルキルですが、国を捨て調教師になるまでのお話と当時の葛藤、かわいい弟とのエピソードなどが含まれます。
そしてなんと弟がおいかけてくる。。
こちらの過去編を背景にしつつ、アルキルがロキのためにと心を込めて買った髪飾りをめぐる陰謀や解決などのストーリーがメインになります。
ピアスだけにHも濃いですが、こちらの巻はストーリーに重点が置かれていますのでH無しのお話も入っていたりとなかなか読み応えがありました。
スピンオフもあるようなので楽しみです。
上巻があまりによかったので期待しすぎたのか、下巻はエピソード集という感じになっていて、まとまったストーリーの流れとしてはちょっと物足りなかったかなあ、という印象でこの評価になりました。
上巻と対になったアングルの下巻カバー。帯どおり、「もうめんどくさいので俺のものにしちゃおうかな」がお話をうまくまとめるフレーズになっています。
ちゃらちゃらして口が悪いけど優しい男、葉月と、健気で臆病な真。真の真剣みを受け得て、悩みつつ節操のない葉月はなんとなく手を出しつつ、いよいよ決心する下巻というところでしょうか。
相変わらず、ともすれば暗くなりがちな設定にギャグっぽいテイストがうまくのせられていて面白く読まされます。
途中読者(フォロワー?)リクエストエピソードなどもあって、起承転結のストーリーというわけにはいかなかった印象ですが、ふたりの絆がより強まった下巻でした。
ただ、ラストは、下巻ラストという感じがなく、まだまだ続きそうなところで終わっています。
その印象通り、続シリーズが発売されていました。こちらも読んでみたいと思います。