Sakura0904さんのマイページ

萌作品

エキスパートレビューアー2023

女性Sakura0904さん

レビュー数25

ポイント数190

今年度24位

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爽やかさも色気も欲張りたい

 萌2に近い萌評価。キラキラなアイドルグループをコウキ先生の可愛い絵で読めて嬉しいです。序盤からナナに一目惚れした丈偉がぐいぐい迫るので、じっくり時間をかけて距離を縮めていく物語ではありません。濡れ場も早い段階で訪れ、2人の猛スピードで恋人への道を駆け上がる過程にはちょっと置いてきぼりにされた感じもありました。一度経験した後はナナの方がかなり積極的になっていくのも、今まで潜在的に持っていた熱が一気に解放されたのかもしれませんが、もう少し変化の背景を知りたかったかも。

 ただ、それ以外のところではやはりコウキ先生の描くストーリーに魅せられた部分も多々あり、読み応えがありました。幼少期から今まで腐らずに一生懸命練習してきたナナがデビューできたことは本当に嬉しいし、顔だけと言われた丈偉がきちんと練習を積み重ねて皆に追いつこうと努力する姿もかっこよかった。アイドルを応援する楽しさを久々に味わいました。そして、BLYのメンバーが皆素敵なんです。振り付けや楽曲制作ができる子までいて1人ひとりのアーティストとしてのレベルが高いのと同時に、皆他のメンバーを心底思いやれる優しさを持っている。この5人の躍進をまだまだ追いかけたいので、続編を期待しています。個人的に大人の余裕がある怜央がとても気になりました。

これから安定していくといいな

◆太陽はひだまりと笑う(表題作)
 読み終わった後は本当にひだまりを感じられるような温かい話だったなぁと振り返られたんですが、最初は低姿勢な太陽にズケズケものを言ったり、パシリに使ったりする旭の良さが分からなくて、2人の関係の進展に萌えるのに少し時間がかかりました。ゲイではない太陽が旭にそういう魅力を感じるようになるのもちょっと早かったかな?という気がします。途中で元カノが登場した時も、太陽はちゃんと元カノだと言っているのだから、旭も間髪入れず予防線を張る前に一言確認すれば済んだ話なのになぁと。ちょっと不器用同士の2人ですが、傷心だった旭に心からの笑顔が戻ったことは嬉しいので、これから楽しい日常を紡いでいってくれたらと思います。

◆東窓のお向かいさん
 綾人のビジュアルや健気なところ、ダメ男に好かれてしまう危なっかしいところがタイプで、もう少し長く読んでみたかったですね。ノンケだった天根は世話焼きではあるけれど、年下でゲイの綾人に対してちょっと大人気ないというか、あまり深く考えていない言動が気になりました。晴れて恋人になってからは、口にすべきことと言ってはいけないことをよく考えて、綾人がずっと可愛い笑顔を見せてくれるように接してほしいな。

もっとぶっ飛んでくれていいのよ

 萌2に近い萌評価。職場の先輩と後輩の関係性で後輩側がぐいぐい事を進めていくラブコメで、新幹線もびっくりのスピード婚には笑ってしまいました。ただ、問答無用というわけでもなく、酒に酔っていたとはいえ一応相手の同意は得ていますし、本気で廣戸川が拒絶したらきっと踏み留まる理性はあるタイプ。その場合はまたじっくり時間をかけて、廣戸川の心を搦め捕っていったことでしょう。そうはならずにトントン拍子で進んでいったのは、なんだかんだ廣戸川も最初から嫌な気はしなかったんだろうなぁと。個人的には濡れ場などでもう少し工藤の箍が外れたところも見れると嬉しかったですが、テンポもバランスも良い作品でした。

一生という言葉ももう似合うね

 両片想いが微妙に拗れたまま、親友の関係性を続ける2人の様子が読者からするともどかしいけれど、椿が嫌なことはしないと誓った蓮の変わりように真剣さを感じました。嫌がるといってもそれは、友達という関係でそれ以上のような行為をされるのが蓮を好きな椿からしてみれば辛いということだと思うので、恋人になってしまえば蓮は多少かつての積極性を取り戻しても問題なさそうではあるけれど。それはおいおい分かっていくことでしょうね。椿が蓮の気持ちをやっと信じてくれたのも嬉しいし、デートで2人とも緊張したりしているのが可愛いなぁと微笑ましい気持ちになれました。

どちらの気持ちも分かる

 親友から恋人になるのって難しいよね、という高校生もの。椿は蓮の恋愛的好意をまったく信用していないようですが、告白されてから相手のことをそういう目で意識し始めて、実際に相手に恋をしてしまうことは往々にしてありますよね。告白されなければそんな気も起こらなかったといえば、確かにすぐ立ち消えてしまいそうな頼りない気持ちに思えるかもしれない。ずるいと感じるかもしれない。それでも、恋の始まりはこうでなければなんて決まりはないので、始まったんだと自覚したなら蓮には臆せず突き進んでほしいと思います。テンポも良く笑えるシーンもたくさんありましたが、片方が告白した後の関係の崩れ方の描写は割とリアルに描かれていたんじゃないでしょうか。

いろんな意味で高度なDom/Sub

 読み始めた時はすごく期待値が高かったのですが、なんとなくずっと燻っている感じで萌えきれないというか、すごく惜しいなぁというのが正直な感想です。ハードなSMプレイにもまったく抵抗はないですし、Dom/Subにもそこそこ慣れてきたつもりです。ただ、充という攻めが自分が萌えるにはかなり難しいキャラだったなぁと思います。

 ノーマルとDom性の間で揺れ、葛藤し続けていた充。Dom/Subでは性が変わるキャラはまだ珍しいですよね。常にSubを支配し続ける強いDomではなく、不安定で頼りなさを見せるDom性を秘めたキャラが攻めというのが、この作品の1つの魅力。でも、ノーマルとDomの充があまりにも乖離していて、もはや私には同一人物と認識するのが困難でした。多重人格という病気は実際ありますし、充がほぼそれに近くなった理由も納得できるものでした。ただ、やはり人格が違うと私にはどうしても違う人に見えてしまって。

 成長と共に気質が変わっただとか、表の顔と裏の顔にかなり差があるけれど本人に自覚がありコントロールしているとかであれば、普通に萌えられたと思います。でもそうなるとこの作品の魅力が消えるので、あとは読者の好みの問題でしょうね。ノーマルの充は私好みの攻めではなく、かと言ってDomの充にも何かが物足りず。2つの性格が混ざった中間の充を受け入れるには、Domの時の性格は一体どのように育っていたのか、もう少し彼についての背景が必要でした。これだけのプレイをどこで覚えたのか、とかも。

 医学的・科学的な下地もしっかり作り込まれているところや、簡単にSubを甘やかさないプレイは良かったです。ストーリー展開に不満はありません。2人の先生も気になりますが、巻末のプロフィールを読むとDom/Subと攻め受けが逆転していてこちらもまたややこしいようで(笑)。猪狩先生の受けが見たいと思いましたが、攻めでSubというのも食べてみたら案外美味しいかもしれませんね。

前の彼に本気だったと言える千葉、いい男

 自動車学校が舞台となる作品って珍しくて新鮮ですね。確かに密室に2人きりというシチュエーションは恋が芽生えてもおかしくない。自分が通っていた時は穏やかな教官は少なくて、いてもおじさんでしたし、イケメンもいましたが一癖ある人だったので、まったくそんな気は起こらず……。車校に良い思い出がない人、結構いると思うんですがいかがでしょうか(笑)。生徒の態度に問題があるならともかく、真面目で一生懸命な生徒には皆千葉のように爽やかな指導をして欲しいですね。

 教官と生徒となるとどうしても前者の立場が強くなりがちですが、この作品では千葉の方が過去の恋愛によるトラウマを抱えていたり、受けだったりするところがミソだと思います。八乙女は初めての実技ですごく怯えたりと、常に気弱に描かれていますが、芯は強い人なんだろうなというのがなんとなく感じられます。後半に進むにつれて、八乙女のぶれない人柄が少しずつ千葉の心を溶かしていく過程が自然でした。1巻ということなので、これから恋人らしい日常を楽しむ2人を追いかけたいですね。

とにかく眼福だった

 完結巻としては少し物足りなかったかなというのが、正直な感想です。ベニーの体に異変が起き、人間の身では祈ることしかできずもどかしく思うターナー。唯一救う方法を知っているルシファーに託すことで、事なきを得て良かったのですが。良くも悪くも肝心な所をぼかすような描き方なので、絵もキャラの性格も落ち着いていて、さらにストーリーもとなると、3巻という長編にしては山場が少なかったかなと。日常系のほのぼの漫画ならそれで構いませんが、せっかく天使や悪魔という美味しいファンタジー要素を含んでいるので。ただ、ベニーが人間になったのは彼がそう望んだから、という理由は素敵でしたし、メイン2人の常に温かいやりとりは大好きです。ミカエルの忘れ方は切なかったですね。ルシファーやミカエルにも焦点を当てた続編が読めたら嬉しいなと思います。

あなたの靴で世界を見て回る

 タイトルは何かの比喩だろうと思っていたのですが、本当に文字通りの意味だったのが良い意味で驚きでした。表紙の受けっぽい子はふわふわした天然系のキャラなんだろうなというイメージもあながち間違いではありませんでしたが、真顔でいることが多く想像する声もなんとなく低そうなアンニュイな印象で、こちらも良い意味でイメージを裏切られました。ファンタジー要素を含んでいるけれど、メイン2人の終始落ち着いた態度、平穏な性格のおかげか、距離の縮め方ややりとりにはリアリティを感じてこの雰囲気好きだなぁと思いました。2巻以降の進展に期待です。

種はすべて自分の胎に吐き出させる。ある意味すごい独占欲

 久々にこの2人に会えて嬉しいです。あとがきにも書かれている通り、元々は1話読み切りの予定で同人誌感覚で描かれたということで、本編のような緊張感はほぼありません。交渉のシーンなどもありますがあっさり解決し、あくまで誠と相の関係性の描写がメイン。濡れ場ではすっかり赤ちゃん返りした誠が相に尻で抱かれる様子が楽しめます。乳首を吸ってもいやらしさを感じさせないどころか、ただ赤ん坊の母親恋しさにしか見えない、こんなセックスはBL界広しといえどこの作品でしか拝めないでしょう。相も誠を子として受け入れることを厭わないようですし、これからも周りに心配されながらなんだかんだ図太く生き残っていけそうな2人です。