えすむらさんのマイページ

萌×2作品

エキスパートレビューアー2023

女性えすむらさん

レビュー数5

ポイント数68

今年度44位

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何でもアリの人向け

諸事情により「お蔵入り」になったっていうエピソードほど好奇心をそそられるものはないと思うんですけど、企画にありがとう!!な一冊でした。それぞれの作家様方の自由度が高くて読んでてめちゃ楽しかったです。第2弾があってもいいな〜。

これらがボツネタだったとは!!??ってゆーくらい、全部普通に読んでみたい設定でした。アンソロの短さだからそう思えるのかもしれませんけど、アリよりのアリじゃないんですか〜〜っていうのが何篇もあって、そう思っている私がマイノリティなのか…?それにしても、人知れず埋もれてしまうアイディアとしては勿体ないような気がして、もっともっと成仏させてあげてほしいです。

どれも本当におもしろそうだったんですけど、特に本編希望!っ思ったのが…
羽純先生の妖怪ものと、梅田先生のノーパンしゃぶしゃぶ、あがた先生のペット×飼い主(←これ左右の属性が好きすぎ!)、サガミ先生のMRと医者の三角関係(←個人的な職業萌えが…)、、、ですが、どれも面白くてこれ!って絞るの難しいな〜って悩みました。あと、普通に作品化することはないだろうな〜っていう意味で、木下先生のバームクーヘンエンドとか、吉井先生のゆるオメガバースとか貴重な気がしました。

あとガチ兄弟、義兄弟系がNGって結構あるんだな〜と意外に思いました。まぁ何でもアリの方向けかもしれませんけど、創作秘話的にとても興味深く読めました。

沁みる溺愛

年上攻めの溺愛とそれに相応しい可愛い受けのキュルキュルを心地よく楽しむシリーズ第5弾は、トラブルやイベントが盛りだくさんでしたが、何があっても可愛いお尻が正義というテーマに歪みはありませんでした。

正直なところ、感想=可愛かった!で括れるくらいの印象ではありますが…
今回は、藍ちゃんファミリーが登場して、いよいよ家族ぐるみのお付き合いに発展するふたりのドタバタが楽しめました。藍ちゃんの性格はお母さん似なのかなっていう、かっこよい藍ちゃん母にタジタジになる奥海さんが面白かったです。

寺町くんちのナナちゃんと藍ちゃんの可愛いが渋滞する競演もあり、寺町くんの溺愛っぷりも奥海さんには負けるけどwよき…
このシリーズは年の差格差CPなんだけども、奥海さんが単なるエロおやじではなくて、藍ちゃんへの愛情にあふれるイケオジ彼氏として、さり気なく二人の対等な関係性が見えるから胃もたれしないんだよなと改めて思ったのでした。

箱庭綺談 1 コミック

雪路凹子 

饗宴

これは考えるな感じろ!なやつです。理解しようと思ったら世界観に完敗するので、そのまま受け入れましょう、その美しさと独特の雰囲気をまるっと。。。というわけで、雪路ワールド全開なお耽美&シュール&ギャグ!みんな〜〜読んでみてみてみて!とは言いませんwが、私は好きです。面白いか面白くないかではなく、好きか嫌いかで読むひと選ぶでしょ。私は好きです(2回目)。

わかりたくって何度か読むのですが、何度読んでもそんなによくわかりませんwここが好きっていうポイント鑑賞でいいですよね(はい、そうですよね)。風野郎・藍と女の子になりたいわけじゃないんけど女の子的なものが大好きな非色のボケとツッコミ時々哲学的な会話が面白いです。怜先生と秘密の囚人の関係性は割と正統派お耽美主義な雰囲気で好きでした。お紅茶を飲みながら鑑賞したいアンニュイさがありました。

というわけで、最後のキャラクター説明では紅茶吹いちゃいますが、こんなに綺羅びやかな厨二病作品って他にあるでしょうか?
紙派に嬉しい豪華な装丁で美麗なイラストを堪能しやすいA5版。帯がゆるくてすぐテロテロになってしまったんですが、この内容で1100円(外税)はお得だな!と思いました。電車乗り継いで下◯沢のヴィ◯ヴァンにサイン本買いに行ってよかったです。

鹿倉の受難

男前だらけのハードボイルド&エロ…役者がそろっていよいよクライマックスへ!の第3作でした。本シリーズは主役より周辺キャラがミステリアスで魅力的だと思います。強くてクールな獣たちの熱量高めラブ、ウェットな弱い感情じゃなくて、支配し支配される強い”力”に焦がれる男たちが感情をむき出しにして、暴力的なわちゃわちゃを繰り広げるとゆーアンダーグラウンドお耽美BLです。

今回は”鹿倉の受難”が裏テーマかと思うくらい、いつも以上にいたぶられてましたw。ツヨツヨたちの征服欲をかきたてる鹿倉(どM)が、あんなことやこんなことに耐えて苦悶する姿はひたすらエロいです。私の大好きな煉条ぉが、遠野⇒鹿倉への執着に、ヒステリックに嫉妬する描写にはゾクゾクするものがありました。さらに、ただのエリート変態かと思っていた桐山の正体が徐々に明るみになってきて(え~?そうだったんか?ってちょっとびっくり)、ラストどうなるんだーー?!と続刊が待ち遠しいような、終わるのがもったいないような…気持ちになりました。

小山田先生のイラストが、と・に・か・く素晴らしいです(神!)。小説誌掲載時から追加イラストもあり(描き下ろし用も含めて)眼福でした。ちょっと残念だったのは、最期の晩餐の見開きイラスト。これは小説誌ではカラーの見開きで、めちゃくちゃゴージャスだったので、モノクロ文庫サイズはちょっと残念(仕方ないけど)。それでも、十分素敵で、紙本で手元においておきたいと思わずにはいられません。

アルの里帰り

巻数が重なる事に面白さと萌えが増している木原先生の長編シリーズ。
私のなかでは、吸血鬼というより変な蝙蝠っていう印象だったアルなんですけれど、あぁ、そういえばむしろ吸血鬼だったんだな!と少しオカルトっぽさも出てきたかも(?)の3巻。舞台はアルの故郷のアメリカです。

アルとは旧知な正統派吸血鬼のキエフの語る言葉がいちいち重い…というか、人間ならざるものの悲哀がとても感じられる、あぁそういえばアルって吸血鬼なんだよな、だからいつか死ぬ運命の暁にこんなにも入れ込んで大丈夫なんだろうか?と心配になってきました。なにせ吸血鬼10年もやってないからw、アルって永遠の命を持つもののメンタリティじゃないんですよね(当たり前だけど…)。その差(キエフとアル)の描き方が面白いな〜と思いました。

映画界の大物と家族同然のつきあいをしてたり、悩みがあると甘いものを尋常じゃないくらい食べたり、ミステリアスな暁の素顔が徐々に見えてきました。周囲からみたらめちゃ恋人同士なんだけど実際アルの片思いという、ちぐはぐさが可笑しくて、この不憫さがなんだか木原節!という印象…大好きです。微妙に進歩しているようないないような、アルの絶妙にヘンテコなカタコト日本語になんだかキュンしてしまうのでした…。

そして、室井の片思いの切なさ(不憫さ)はなんともいえずBL!もしや津野といい感じになるのでは??なんて思うんですけど、なんとなくこちらのCP(?)のほうに、いつもの極北テイストを感じてしまう極北民です。そして、忽滑谷ファンなのでもちろんコミコミさんから購入しました。

おじさんと少年とわんこ

このシリーズはBLではないんですけど、登場人物が男性ばっかりっていうところと、主軸のふたりの間に流れる恋愛ではないけれど、友情とも言うのもなんだかしっくりこないくらい濃いめの感情、不思議な関係性、つまり、ちょうどいいブロマンスものとして好きなんですよね。

今回はおじさんと少年。そしてMVPのポポコさん(わんこ)。全く共通点のない二人を取り持つ人懐っこいわんこが可愛くて可愛くて…かなり点数かせいでる感じあるんですけど、まぁそれ以上にふたりが出会ったことによって、それまで各々に抱えていた問題(自覚していたこと、無自覚だったこと)に、それぞれが改善の糸口を見出していくという、気づきによるゆるやかな変化がとても尊くて、読み終わってからとても穏やかで優しい気持ちになれる、ちょっとしたデトックス効果の高い読みものだと思っていますw。

新鮮なファンタジー

"堕ちてきた男”って、D・ボウイを思い出しちゃうんですが、改めて帯の煽り文句の巧さに感心してしまいました。ネタバレぎりぎりセーフでミステリアス。特装版を購入したのですが、装丁の箔がゴージャスでスタイリッシュなので、紙本好きとしては入手せずにはいられませんでした。

既刊は未読なのですが、めちゃ楽しめました。
なんなら、実は既刊は途中で挫折してた読者なんですが、これまでのシリーズとちょっと違う世界線で描かれている印象で、面白い趣向だなと思いました。あとBLなのでトーゼンなのかもしれないんですけど、期待以上のイケメン祭り(渋い男前、美貌の男前…)が楽しめます。

上質な大人のファンタジーでした。これどっかで映画化してくれないかしらwってくらい、日常なのに壮大、世界観の美しい作品です。拾ったモフモフとアウトローおじさんの交流…ヒト化する豹ってゆー設定から、”猫科?”と短絡的に考えてたら、なんとゆー思いがけない設定!この二段階活用みたいなモフモフの正体は、前情報がなかったので驚きと新鮮さがありました。

後半に出てくる不思議なふたり組、物語で重要な役目を果たすのですが、ちょっとトンチキでキュートなんですよ。この愉快なふたり(火夏とイオ)にはちょっとSFみが感じられて…こちらのサイドストーリーも気になります。

3度めの正直

一時はどうなることかとハラハラした遠距離恋愛もついに…という、、
堂々の完結巻でした。しのぶとマコトと愉快な仲間たちももう見納めかと思うと、ちょっと寂しいですね。
ちなみに、本レビュータイトルはプロポーズに寄せてみました。

予想の斜め上行くことはなく、よかったね〜おめでと〜な結末にちょっと物足りなさを覚えなくはないんですが、恋愛だけじゃなくて人生全般に通じるようないい描写、表現が、いつものユーモアのなかに散りばめられていたような気がしました。自分の気持ちに素直になれば、すぐそこにある幸せに迂回せずにたどりつけるはずなんですけど、大人ってめんどくさい生き物だから考えすぎて知らずに拗らせてしまうあるある、、人生の大先輩がマコちゃんの悩みを一刀両断するところは痛快でしたよね。やはり、亀の甲より年の功です!
やっっとふたりがそれぞれの思いを言葉にして話し合う濃度の高い海辺の場面はずしりと心に響きました。

個人の性癖その1、東條ファン(スクラブ萌え)としては今回はちょっと出番が少なくて残念でしたw
個人の性癖その2、しのぶが普段のオネエ言葉から、おせっせのときだけ雄みを増すのがめちゃくちゃ好きなのでっっ、、ありがとうございました。コミコミさんの有償小冊子がとっても良いスケベで有償の価値があったと思います。もう、なんかゴー○が…!(以下略)

完結おめでとうございます。

毎日が人生最良の日!

咲くんの成長著しい続刊です。
なぜだか前編よりこっちのほうが好きだな~(先生と生徒っていう枠がなくなって安心?するせいかな…)と連載時に思っていたのですが、改めてまとまったものを読んで、やっぱりこの後日譚のが好きだな~と、パワーアップしてるほのぼのを噛み締めました。

らくた先生の描くキャラクターって、ときどき情緒が理解不能なときがあるんですけどw、本作のふたりは一番わかりやすくて好きなんですよね。あと、令の拗らせかたって割と陰キャの大人あるあるな気がして全然他人事でない、むしろわかりみがすぎて怖いくらいです。。

こんなに危うい先生だからこそ、俺がしっかりしなきゃ~な咲くんが社会人になってますます成長して、いい男になっていくのがめちゃくちゃ眩しかったです…。新キャラ、先生のアンニュイさに惹かれる当て馬未満くんがとても可愛かったんですけど、あまりに咲くんと先生の間につけ入る隙がなくて、ちょっと不憫でしたね。

幸せが極まるたびに人生を締めくくろうとする令の姿勢に日常ラブの尊みがあふれてて、、面白さのなかにじんわり感動させるものがあります。令の処世術とか日常観にわりと共感できてしまう自分もこんなにダメな大人なんだろうか…。。大人ってなろうとする過程(咲くんみたいな時)が一番ちゃんとしてて、歴が長くなるとダメにしかならないのかもしれないかも…とふと考えてしまうのでした。

笑ったり怒ったり喧嘩したり仲良くしたり…喜怒哀楽によって彩られるささやかな日常が素敵な人生を作っていくんだよ~の日常BLの醍醐味満載な一冊だと思います。

エバーアフター

ついに完結してしまった…
池上線のシンデレラボーイ・庶民の星、我らが智ちゃんがついに…(涙)
最後まで楽しくて読んでて元気になるラブコメでした。

格差CPのトンチキなすれ違いラブがこんなに長編で読めるとは思ってませんでしたがw、たしかにすでに他のレビュア様が指摘しているように、萌え度でいったら、2〜4巻くらいのほうが高かったかな〜と若干の物足りなさを感じなくはないのですけど、BL的大団円の6巻という意味では正解の内容なのではないかな〜と思ったり。なぜなら、物語って”これからどうなっていうの?”っていうところが個人的には一番面白く感じるところなんで、、”どんでん返し”を謳うような作品でもない限り、穏やかに収束していくもんなんじゃないのかしら〜と。。。

最初から最後まで直純の顔が好き!を貫く智ちゃんの圧勝に清々しさを覚えました。顔がいいは正義ですね。それぞれ突然無職になったりお家騒動があったりと波乱はあったものの、きちんと次のステージへ進んで(人生で落ちっぱなしはないという教訓が…)、困難があったからこそ愛が深まって、バカップル度もますます高まる…という淀みのない展開には心地よさしか感じませんでした。

最後に、木下先生の作品の優しさやあたたかさは、ひだまりの縁側で読みたくなるようなほっこり感(?)があるのですが、本作は特に善意にあふれていて前向きになれる…完全なるデトックス系BLだな〜と思いました。
完結おめでとうございます。