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表題作シェアーズ 2

(受け攻めなし)飯田 武生,サラリーマン
(受け攻めなし)島根 陸,高校生,コネクタ

あらすじ

友情以上で一生もの、そんな関係性を描く
極上のブロマンス・ストーリー。

会話が苦手なおじさん × 人間不信の高校生

歳を重ね言葉を飲み込むことが増えたサラリーマンの飯田武生。他人の言葉と本音の違いに傷つき人間不信になった高校生の島根陸。そんな2人が出会い、互いを受け入れ、友情以上の関係を育んでいく…。

作品情報

作品名
シェアーズ 2
著者
つゆきゆるこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
アクションコミックス【非BL】
発売日
電子発売日
ISBN
9784575440454
4.5

(14)

(8)

萌々

(5)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
63
評価数
14
平均
4.5 / 5
神率
57.1%

レビュー投稿数4

心がほっこり温かくなります。

「シェアーズ」の2巻目。

2巻目ですが、1巻目のユージンと尋輝さんのお二人は登場しません。
「コネクト」という特殊な能力を持っている人物が登場する、という世界観は同じですが、1巻の続き物ではないので1巻未読の方でも問題なく読めると思います。




人に触れると、相手の考えていることが見えてしまうという「コネクト」と呼ばれる能力があって、そのコネクトをもって生まれてくる人がいるというファンタジー要素がちょっぴり盛り込まれた今シリーズですが、内容としては人と人との関わりとか、様々な形の愛情とか、あるいは「みんな違ってみんな良い」を地で行くハートフルなお話。

1巻もそうですが、今作品はBL作品にカテゴライズされない作品かと思います。
特に2巻は高校生とアラフィフのおじさんのお話なので、1巻に比べてよりBL要素は薄いです。BLが読みたいんだけど、という時にはお勧めしづらい作品ではありますが、非常につゆきさんらしい、と言って差し支えないでしょう、心温まる一冊でした。



間もなく50歳を迎える武生さん。
彼には高校生の友人がいる。陸くんだ。ある日陸くんが散歩させていた飼い犬のポポコさんが武生さんに抱き着いてしまったことがきっかけで、親子ほどの年齢差がある二人は仲良くなった。

武生さんは自分の子どもたちにも、職場の人にも、言葉を選んだ挙句に無口になってしまうという癖がある。相手を不快にさせたくない、という思いから口をつぐんだ方がいいという結論に達したからだった。

対して陸くんはコネクトの能力の持ち主。
過去のつらい経験から人と触れ合うことを避けているが、無口でも思っていることと話す言葉に齟齬がなく優しい武生さんに少しずつ心を許していくようになりー。

まあねえ、嫌よね、心の中をのぞかれる、っていうことは。
でも、コネクトの能力の持ち主もまた、覗きたいわけでは無い。誰も悪くないのに、いや、悪くないからこそすれ違ってしまう男の子たちの姿がなんとも切なかった。

陸くんは武生さんと出会い、その過程の中で少しずつ成長していきます。時に失敗しながら、躓きながら、でも少しずつ、確実に。

けれど救われたのは陸くんだけではなく、武生さんも同じ。
優しいがゆえに自分の内に留めていた感情を人に伝えることの重要さを、武生さんもまた思い出していく。そして、新しいことにチャレンジしようとするガッツも。

言葉にしなくても感情を感じ取ってしまう陸くんと、人との軋轢を避けるために言葉にすることを恐れていた武生さん。相反する立ち位置にいる二人ではありますが、根っこは人を傷つけたくないという優しい思いは同じ。そんな二人が出会ったからこそ起きたミラクルに心がほっこりと癒されていきます。心から信頼できる相手を見つけることができた二人は幸せだな、なんて思いました。

どこまでも優しく温かな、そんな1冊。
寒くなってきた時期にぴったりの、心温まる神作品でした。

1

極上の年の差ブロマンス

つゆきゆるこ先生のこのシリーズ、大好きです。
極上のブロマンスストーリーとありますが、本当にその通りだなと。
BLではないんですよ。友情らしくもあるのだけれど、なんだか家族に近い感覚のよく会う親しい仲というのかな。
ページをめくる毎に信頼関係が強くなっていく、登場人物たちの心に寄り添うお話が読みたい方におすすめです。

1巻とはまた異なる組み合わせのやさしい作品でした。
1巻・そして続編となる2巻どちらにも登場するのは、コネクタと呼ばれる他人の感情や心の声など…非常にデリケートな部分が読めてしまう能力を持つ人類。
ごく平凡でどこにでも居そうな50に足が届くか届かないかのいわゆるおじさんな武生さんと、コネクタ能力を持って生まれ、日々思い悩む高校生の陸。
2巻ではこの年の差が大きな2人のお話が描かれていきます。

なんだろうなあ…自分の人生に1ミリも交わることのなかったはずの人間だからこそ、ここまで素敵な関係性になったんじゃないかなって思うんです。
相手の会社のことも、家族のことも、学校のことも、家だってよく知らない状態で出会っているんですよね。
分かるのは陸が連れている犬のポポコさんがかわいいということだけ。彼女は彼らを結びつけた、とってもキュートな今作の功労者ならぬ功労犬です。
言葉を口に出す前に色々と頭の中で考えすぎてしまって無口になりがちな武生さんと、相手の考えていることが読めてしまうがゆえに、本当にそんな風に思っているのだろうか?と疑ってしまう陸。

2人とも心根が本当にやさしい人なんです。
でも、会社・学校・家・人間関係他があまり上手くはいっていなくて、日々ちょっぴり生き辛さを感じている2人。
環境が異なる2人が偶然出会い、何気ない会話と極上のなんてことはない時間を過ごしていく。
ただそれだけなのですが、そんな何気ない時間が新たな気付きをくれたり、葛藤したり成長するための勇気をくれたりすることもある。
どちらの葛藤もすぐにパッと上手くいくわけではないのがすごくいいなと。少しずつ少しずつステップアップしていく、等身大な描き方が心惹かれるポイントのひとつなのかも。

心から信頼が出来るものすごく特別な相手なのは間違いないのだけれど、友人・家族…と、わかりやすい名前が付けられる関係性ではないんですよね。
この関係がなんなのかはわからない。
それでも、とびきり素敵な関係性なのはわかる。
極上のブロマンスでした。好きです。

0

おじさんと少年とわんこ

このシリーズはBLではないんですけど、登場人物が男性ばっかりっていうところと、主軸のふたりの間に流れる恋愛ではないけれど、友情とも言うのもなんだかしっくりこないくらい濃いめの感情、不思議な関係性、つまり、ちょうどいいブロマンスものとして好きなんですよね。

今回はおじさんと少年。そしてMVPのポポコさん(わんこ)。全く共通点のない二人を取り持つ人懐っこいわんこが可愛くて可愛くて…かなり点数かせいでる感じあるんですけど、まぁそれ以上にふたりが出会ったことによって、それまで各々に抱えていた問題(自覚していたこと、無自覚だったこと)に、それぞれが改善の糸口を見出していくという、気づきによるゆるやかな変化がとても尊くて、読み終わってからとても穏やかで優しい気持ちになれる、ちょっとしたデトックス効果の高い読みものだと思っていますw。

0

楽をしない生き方 か

特異? 特殊能力ものを探す旅の途中でたまたま見つけたんです
他人に触れることで思考や記憶を共有できる能力者と他人に触れることができない作家との 記憶 を辿るための 交流 が面白かったんです

ちゃんとナンバーリングもされてましたし あたしにしては珍しく見つけやすいところにしまうくらいに続きを楽しみにしてたんです たぶん ← なんだこの微妙さ

なのにお復習がてら読み返して今頃気づきました 1巻最後の衝撃予告


ユージンが好きだった Orz
あたしはユージンが好きだった Orz
とっておきの店がうなぎの寝床みたいなところにあるおでん屋のユージン
いや 尋輝さんの人見知りっプリもなかなか味があってよかったのに



口下手な中年サラリーマンと他人の言葉を信じられない高校生コネクタ

ナンバーリングのせいで続き物みたいに見えるけど 前回の主役たちの絡み一切なし1巻ずつで完結する形になっていて この巻単独で楽しめる仕様だったのが個人的にはありがたかった


触れることで相手の思考や記憶を読み取る能力をもつ彼に 考えすぎで言葉を飲み込むサラリーマンが遊んでもらうこの構図がなんとも言えないほのぼのしさを醸しだすんだが
50目前のおじさんがこの異年齢交流で人に伝える 伝わる大切さを思いだし それまで家族にさえも感じていた隔たりや 燻っていた日常 言い淀む不甲斐なさとか 年をとって億劫になっていったものを少しずつ改め変わっていくところに ちょっと感動を味わえる

片や高校生の方はというと その姿に感化され自分も変わる事を望んだ矢先にね 起こるんだなトラブルってヤツは
他人の気持ちを先読みして疑って勘ぐって 上手く関われなくなってしまった世界からやっと抜け出そうとしたのに


1巻同様 ラブなし エロなし ハグもなし 
なんだけど1巻同様 離れてしまったものを紡ぎ直す優しいお話しにはなってるし 肉欲に駆られるような情じゃなくとも何らかの情がふたりの中にわいた時点できっと何らかの愛はあるんじゃないかッ!と ←なんだその「何らか」連呼


性格キツいし 沸点低い瞬間湯沸かし器だし 思ったことがすぐ口から出ちゃうあたしに 他人との距離 関わり方を今一度じっくり考えよ と言っているようなこのお話

お耳? おめめ?が痛いわぁ


若干 世の中そんなに甘くない みたいな終わりかたではあったけど
打ち解けあえる人がいる喜びに 持てた自信 ってのがね

ちょー感動作 ってわけではないし 読み応えバツグン ってのともちょっと違う
友愛とか親愛ってものをじっくり読みたいなって時にもってこい な一冊になったかな

てか 予告がないってことはこのシリーズ これで終わりなのか?
ゆるっとした雰囲気と関係性 病んでいるものが救われていくその過程 結構好きなんだけどな

1

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