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R5年8月発刊 角川文庫版で読了

BL小説の一言で片付けるには色々な要素が絡み合っていて、「恋愛小説」の趣き。角川文庫版なのでイラストも表紙しかなく、前半はなかなか読むペースが上がらなかったのだけど、後半に進むにつれ、散りばめられていた伏線が一気に回収されていく。

今回、書き下ろしの短編が収録されている。この短編によって作品全体の余韻がより深くなるから、旧版を読んだ人もこの書き下ろしは読む価値ありじゃないかな。登場人物がみんな優しい、みんなせつない、

愛を繋ぐ人

シリーズ1〜5巻までは文庫版で、始まりはコメディ調ともいえるライトなストーリーと思いきや、5巻から印象が変わってくる。6巻以降のハードカバー刊を手にする頃にはその世界に引き込まれて抜け出せなくなった。この作品、もっと評価が高くていい。

隠されていた全ての謎が明かされていく最終巻(本作)を読み終えて、愛とは人から人への想いなのだと改めて気付かされる。未読の長編を探している方に、是非手にしてほしいと思う。

言葉にならない愛

名前とは赤ん坊に与えられる愛の証。主人公には切ない思い出になったけれど、確かにそこに愛はあったんだと教えてあげたい。

ハーレクイン上等!

非BLになってるのが不思議なくらい立派にBLで、「ロイヤル・シークレット」シリーズが好きだった人にはオススメ。主人公カプの関係性がフラットなのも、海外小説らしい。

欧米人なら分かるのかもしれない独特のジョークは日本人としてはよく分からないが、それを差し引いてもストーリーは面白かったし映画化が楽しみ。織り込まれている大統領選エピソードがあることで、登場人物の葛藤や成長が垣間見え、主人公カプ以外も魅力的な人たちがたくさん。

公共の図書館で借りて読んだんだけど、コミカライズされないかなぁ。

指定図書推薦

タイトルだけは知っていた作品。長編ものを読みたくて手を出したら、なんなんだ、この強烈に面白い話は!!小学校の図書館で外国の児童文学を借りて夢中で読んだ、あの感覚を思い出す。

主人公カプ(兄と弟)に限らず、「灰色狼」たちが何とも魅力的。長編だからこそ可能な練り込まれた世界観。好きな作品はこれまでもたくさんあるけど、「面白さ」では本作品がピカイチ。学校指定図書にしたいくらい(笑)…BLでもエロエロでもね。紛れもなく傑作です。

愛とは?

主人公をはじめ登場人物の幸せを願わずにいられない思いで胸がいっぱいに。読み終わった今、宝石のようなこの1冊との出逢いに心から感謝しています。

男はじにはソーシャルディスタンス不要

男子高校生ならぬ男子高卒業生ですけど、さすが社会人カップルの威力は半端ない。

攻めの甘甘言葉責めに、受けの高まると掠れる喘ぎ声…期待を裏切らぬと太鼓判。

BがLする瞬間

ええもん見してもろたわ~という気分。決して尺が長い訳ではないが、恋に落ちる瞬間から成就までをギュッと凝縮したショートムービー。 浮世のあれやこれやを忘れさせてくれた20分に感謝。韓国BLもなかなかやるなぁ…マンセー!

ありがとう、「少年」「騎士」シリーズ

ヤクザものが大好物な私は、なかなかファンタジーものには食指が動きませんでしたが、皆様の高評価レビューに背中を押されて、「少年」シリーズから一気に読破しました。

「ありがとう」の言葉しか思い浮かびません。

夜光先生、奈良先生、そして、同人ではなく商業誌として出版することを許可してくれた出版社さま。どれが欠けても「少年」に始まり「騎士」に終わる壮大な物語は完成しませんでした。

本当にありがとう。

最後に、ランスロット、良かったね。どうぞ、最愛の樹里とお幸せに。

あまりの感動に、初レビュー投稿です。