水原とほるさんのレビュー一覧

愛の奴隷 小説

水原とほる  水名瀬雅良 

十年も何をやっていたんだ君達は

十年以上、恋人ではないけれど肉体関係はあるという曖昧な距離を保ち続けている二人のお話。

この本、結構分厚いんですよ。しかも一話だけで構成されています。なのにあまり印象に残らない内容で、読んでいて疲れました。

こういう設定は、受がもっと男らしく強かで表面上だけでも強気なタイプなら恋愛のシーソーゲーム的な緊張感が生まれてくると思うのですが、宏樹はまさに「日陰の女」(本人はそれで満足)という…

4

午前一時の純真 小説

水原とほる  小山田あみ 

年の差執着愛

狭く薄暗い中で描かれる人間関係。今作はヤクザにレイプされるいたいけな大学生。後半につれて少しずつ甘くなっていきます。

けが人を助けたことから、ヤクザに脅されレイプされる日々が始まる。心では拒絶しているのに体は反応してしまう。そのうちヤクザ(攻め)の執着愛に少しずつはまっていく、という感じ。

ほぼ受けのぐるぐる思考で構成される。そういう意味では繰り返しが多いのでやや中だるみした印象。当て…

0

防人の男 小説

水原とほる  兼守美行 

題名&表紙買い

題名が気に入ったのと、表紙が素敵だったので購入をした一冊です。
続編「司法の男」と並べると麗しいイラストにうっとりします。
とはいえ、あとがきにあった「ある朝のふたり」、朝食を作る大守とそれをじぃと見つめる礼一のコミカルなイラストも可愛かったです!

表紙の印象そのままに、内容はカッコイイ二人の男の話でした。
働く男達といった感じで、仕事もの好きとしてはたまらない展開でした。自分たちの方…

3

夏陰 -cain- 小説

水原とほる  高緒拾 

住む世界が違うってこういうこと

凄かったです。出会いから圧倒的理不尽w
普通に生きていた青年が、偶然ヤクザに見染められ強引に囲われるというお話はいかにもヤクザ物っぽいなと思います。
しかし、”住む世界が違う”ってこんなにも話が通じなくてこんなにも理不尽なのかというのがとてもよく伝わってきました。
一般人とヤクザ世界の隔たりがしっかり書かれているので、酷いと思いつつも心のどこかで納得していました。
カリスマ的ヤクザの親分の…

4

禽舎の贄 小説

水原とほる  有馬かつみ 

安全な鳥かごか、可能性の大空…か?

お話の舞台が琵琶湖と京都だし、飼育されている鳥や野鳥が多く出てくるのでとても風流でした。
個人的に、自然と鳥の描写だけでも読む価値があったと思います。
しかし、その風流さが人間になるとレトロに感じることがあって、清廉潔白な攻めと清純派な受けが大昔の純愛映画のようでした。
もしくは、囚われのお姫様を犠牲者精神で助ける王子様。
でも紗希は囚われのお姫様ではなく芸術家です。
芸術家としてプライ…

1

悲しみの涙はいらない 小説

水原とほる  ヤマシタトモコ 

辛かったけどそれ以上に温かかった。

1ページ目から暗い雰囲気で、前半は辛かったです。
遥の両親の失敗や無責任さが、何の落ち度もない遥に降りかかりやるせませんでした。
借金の形に国枝に引き取られウリをさせられて、完済までの果てしない未来に絶望する遥。
それでも”普通の生活がしたい”という思いが遥を支えます。
国枝は、挫けない遥に心を動かされ、きまぐれですが彼を引き取ります。

遥と国枝がじっくりと心を通わせていく過程が温か…

7

雪の声が聞こえる 小説

水原とほる  ひなこ 

大人にさしかかる時期の不安定さ

ヤンデレ攻めなので、いわゆるメリーバッドエンドかと思っていたのですがハッピーエンドの大団円でした。
受けの幸(ゆき)が最終的に自分の意思で雅彦を選んだこと、そして雅彦は幸ときちんと対話をしたからです。
雅彦も幸も発展途上の若者で、いろいろな経験を経て大人になっているというのがとても伝わりました。
素質は残ってると思うけど、雅彦にとってのヤンデレ期はさぞかし立派な黒歴史になることでしょう(笑)…

5

ふかい森のなかで 小説

水原とほる  小山田あみ 

”無理やりから始まる恋”の納得いかない感じ。

金持ちの息子で引きこもり男、稔明(としあき)と、
稔明の話相手として雇われた三歳年下の晃二(こうじ)のお話です。

モヤモヤしたことが沢山ありました。
主に、2人の進展に全くついていけなかったことと、攻めの晃二がどうしても好きになれませんでした。(辛口です)

稔明は、両親から十分な愛をもらえず、小学生の頃からいじめにあっていました。
大学の在学中に引きこもりになります。(現在23歳…

1

The Shoemaker -ザ・シューメイカー- 小説

水原とほる  沖麻実也 

難しい

私がイメージしている痛い、切ないの水原作品ではなかったです。 読んだのはいいが、久々にレビューしにくい作品かな? 読み終わった後はストーリーの上手い下手は関係なく何かしら残るのですが、今回はそれがない。 何か凄く盛り上がる部分があるわけでもなく、お互いが過去のトラウマも盛り込みつつ今の仕事に対しての思いとかその他もろもろが淡々に進んでいくお話でした。 なので熱意だけは凄く感じられるのですが、なんだ…

3

彼氏とカレシ 小説

水原とほる  十月絵子 

かわいそう・・・

3Pモノということに惹かれて買ったのですが・・・
途中から昌弘が可哀想で可哀想で読むのが辛かったです。
倦怠カップルにスパイスを、ということなんでしょうけど、芳樹も啓も酷いなあと。
昌弘は芳樹の条件を随分と我慢していたと思うよ・・・?
あんなに料理もできて、至れり尽くせりされたら啓さんもそりゃあ二人きりになったら落ちるよ・・・。
二人の密会がばれたあとの芳樹の言動はちょっと頂けなかったで…

1
PAGE TOP