早瀬響子さんのレビュー一覧

砂漠は罪に濡れて 小説

早瀬響子  実相寺紫子 

自己犠牲の末に。

将軍×研究者。
まさにタイトル通り、砂漠の国が舞台のお話でした。

全編通して、とにかく受けの自己犠牲(心身)が凄まじい程に描かれています。
真実に口をつぐむ受けと、やり場のない思いを暴走させる攻めの、すれ違いが切ない。。
そのすれ違いの原因は、物語早々に書かれているので、読み手側としては、受けのある意味頑固さと、攻めの盲目具合に、もうっ!と焦れったくなりますが、ふつふつとしたそんな思い…

1

砂漠は罪に濡れて 小説

早瀬響子  実相寺紫子 

再会アラブ。

アラブもので再会もの、になるのかな。

10年前、大きな罪を犯したまま日本への帰国を余儀なくされた篤史。
そんな篤史の元へ若き将軍となったファイサルが現れる。
ファイサルは篤史が犯した罪によって不幸にされた子供で、その罪を暴くために現れたのだった。
罪を認めた篤史はファイサルの元で性奴として扱われることになるのだが…。

ただひたすらファイサルをこれ以上不幸にしないために。
それだ…

3

砂漠は罪に濡れて 小説

早瀬響子  実相寺紫子 

悲しいくらい誠実で健気な受けさま

文庫化になっての再登場&書下ろしをプラスした作品。
この作品の受け様はかなり酷い目に遭わされているのに
愚痴ひとつ零すことなく全ての罪を己の事として受け止める
まるで天使のような慈悲深い受け様です。
事実を話すことによって攻め様を気づ付けたくないと
過去の出来事に固く口を閉ざし、全て自分の責任と口にする受け様。
それによって受け様を幼いころから慕っていた攻め様は
余計に苛立ち、凌辱の…

3

砂漠は罪に濡れて 小説

早瀬響子  実相寺紫子 

天使のような受け

両親を殺されたという誤解で攻めに恨まれている受け。
罪悪感から本当のことを話せず、攻めの言うなりになります。

復讐だから性奴にっていう考え方も凄いけど、されることもこれまた凄い。手枷足枷、いきなり挿入、鞭打ち等々。
無理矢理こんなことされて感じるかなぁと思うことばかり。後に灼熱の砂漠を一人彷徨ったりするし、なんというか萌えとかよりも受けの体が心配になってしまった。
精神的にも肉体的にも…

1

束縛に秘めた愛 小説

早瀬響子  桃山恵 

王道

良くも悪くも王道ど真ん中。脱線はありません。
片思いしている義兄のために攻めに身を捧げる受けは体を開発される日々の中で、次第に攻めに惹かれていく。
義兄は優しいふりをしながら実は全て承知で攻めに受けを売る極悪人。
金で受けを買ったように見える攻めは、実は以前から受けのことを一途に愛していて義兄から受けを守ろうとしている超いい人。
攻めにどこまでも忠実な側近。
そして息子たちを愛してはいる…

1

熱砂の囚人 小説

早瀬響子  すがはら竜 

性格の良い二人

早瀬響子さんのアラブ物第2弾で、今回は受けが年下で、年の差物です。
前回より鬼畜度は薄めで、あらすじ程ハードではないです。
健気受けとアラブ好きという方に、オススメです。
初Hは痛めなので、無理矢理が苦手な方はご注意。

クーデターの指導者・アシュラフ(25)俺様攻め×王子・ユキヤ・タカシナ・アル・サライ(18)健気天然素直受け
王の暴政で腐敗したサライは、クーデターにより大揺れに揺…

2

恋のソナタをもう一度 小説

早瀬響子  片岡ケイコ 

思いこんだら

コミュニケーション不足ですれ違う、不毛な陵辱愛。
お互いに自己完結しちゃって、全くコミュニケーションとる気がない。
それでいて、身体の関係だけでも、ってなるから、エロは思いの外濃厚なんだけど、「思いがすれ違ったままの不毛なセックス」ばかりだと、なんか幸せじゃなくって、素直に萌えられない。

優は、自己完結なうえに、健気もここまでくると「おい、おい、、」って感じだし、
克彦も、人の言葉を鵜…

0

花嫁は籠の中で 小説

早瀬響子  藤河るり 

ダマされた、でもまぁいいか

すいません、正直ダマされた!と思ったのですよ。
まさか攻め様入れ替わりになっているなんて!(未読の方すみません)あらすじがすでに崩壊している世界の中で、けなげにご主人様のことを思い図る受け様の痛々しさが可愛らしいのなんのって!思わず応援したくなっちゃうじゃないですか(あらすじが崩壊することがすでに既存の作品との明確な差異になっていることに注目せよ)。

早瀬さんも書き方がしっかりしてくるよう…

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淫らな指先 小説

早瀬響子 

甘さと鬼畜のバランス抜群

早瀬さんのデビューして2作目ということで力が入っていて、読み応えもあります。
音楽物・健気受けのどちらも好きな方に、お勧めです。
攻めが受け以外の男と関係を持つのが苦手な方は、ご注意。

奨学生でピアノ科1年・不破鷹生(20)俺様鬼畜攻め×九条暁人(18)芯の強い健気黒髪受け
病気や引っ込み思案な性格もあって、自分への自信がない暁人。
才能はあるはずなのに、演奏にも自信のなさがそのまま…

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恋のソナタをもう一度 小説

早瀬響子  片岡ケイコ 

不完全燃焼

大学の同期同士で、三年前に別れてからの再会物です。
ヴァイオリニスト・藤堂克彦(24)俺様鬼畜攻め×元・ピアニストで社長代理・風宮優(24)健気受け

別れた恋人と、3年振りの再会。
病気になった父親の会社を継ぐので、ピアノを諦める訣別の為で、どうしても克彦と共演がしたかった。
克彦には父親の事は秘密にしているので、従兄弟と親密に連絡をする様は、克彦に誤解をさせて……。

誤解が誤解…

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