中原一也さんのレビュー一覧

野良犬を追う男 小説

中原一也  水名瀬雅良 

ラスト、物語に深みが――

そういえば、外道と呼ばれるような悪事を行うヤクザの話を、
小説で読むのは初めてです。
比べる物がないので自信を持っては言えませんが、
この本はヤクザ物として甘い部類には入らないと思います。
読んでいられない程の残忍なシーンがあるとは思いませんでしたが、
それなりに主人公(ヤクザの有能な幹部である受け)は冷酷非道です。


物語は、主人公の須田が大学生時代、
ヤクザの息子だからとい…

3

よくある話。 小説

中原一也  朝南かつみ 

よくある話

な、わけないじゃん。
目覚めたら、そこは知らないホテルのベッド。
裸の自分の隣には、これまた裸の、若い、男?

中原さんのオヤジ成分を求めて、積み本の中から発掘。
なんだか既読のような気がしてたけど、実は読んでなかったみたい。
そして、ドラマCDも出ていて、そちらの方は、先に聞いていたことも忘れていましたが、、、。

この、
「ま、いっか」
で、すべてを流しがちな袴田36歳。

0

双子の獣たち 小説

中原一也  笠井あゆみ 

双子で3Pってより

中原さんなのに、オヤジ要素0!!
って方にビックリだ。
って、中原さんに、どんな偏見もっているんだ、私。
実兄弟物ってたまにハズレというか、地雷踏んじゃうことがあるのだけど、この作品は全然大丈夫、寧ろ、よかった。

美人の兄と、両親ですら見分けが付かないくらいよく似た双子の弟達。
両親を一度に亡くして、子供時代をバラバラにされて過ごし、
成長してようやく3人で暮らせるようになり、

3

愛しているにもほどがある 小説

中原一也  奈良千春 

全体に面白く好きなんだけれど、もう一歩じっくりと欲張りたい。

『愛してないと云ってくれ』の続編。
元天才外科医で現日雇い労働者・班目 × 労働者街の診療所の赤髭先生・坂下。

今回は斑目を医学の世界に連れ戻そうとする、美貌の元同僚医師が登場。
この北原という奴が、なかなかにいい性格をしていて、
人の感情を刺激して手玉にとりながら、自分の望みをかなえるタイプ。
斑目とは仕事の関係だけじゃなかったようすで、坂下先生は思うツボにモヤモヤと落ち込む。

4

愛してないと云ってくれ 小説

中原一也  奈良千春 

BLでは異色な舞台

労働者街が舞台という、それだけで異色な設定の作品。

もっとハードボイルドな感じなのかと思ったら、結構コミカルでほろりとさせる。
斑目は下ネタ全開のエロオヤジだし、赤髭先生・坂下は男前だけれど意外に快感に流され易いし、
BLっぽくない美しくない人間臭い脇役達も、みななかなかいい。

ただ、LOVEとしてみた時には、意外にアッサリ。
倍位の分量で書けばいいのに、ビュンビュンスピードで話…

9

ふしだら者ですが 小説

中原一也  小山田あみ 

攻めの忍耐強さは、半端ない!!

前半のコミカルな話が面白過ぎてお話に入りやすかったです。後半も違和感なく、吸い込まれるように切ない展開を読むことが出来ました。

皆川(受け)の性格が色んな意味で最高でした。
幼稚園児から、どこが良かったのか・・デブ&ハゲ(良い味出てたよ!)、そして超格好良い美青年からお年寄りまで幅広~く引きつける魔性性、その場限りの関係と初めて会った人と関係を結んじゃう、ダメな大人・・・。(念のため、幼稚…

4

淫雨 小説

中原一也  國沢智 

素敵な見せ方


一瞬読むのを中断してしまうくらいエロに痛さを感じつつも途中途中の直也のちょっとした余裕(他2人に比べてね)やらキャラそれぞれの体やら表情やらの反応の描写に励まされ(というか食指を刺激され)て読み進めてたどり着いた優作とのセックスは最高にそそられました(^O^)(二編とも)
安心感に包まれながら堪能しましたね(読者心理的に)今までが痛かっただけになおさら。
今までの痛さがこの見せ場の魅力をかなり上…

6

あばずれ 小説

中原一也  和鐵屋匠 

長男は大変そう(笑)

中原さんの本、読みやすくて最近いろいろ読んでみています。

お金を巻き上げようとしていた相手、上月に本性がばれてしまい・・・。
それでも上月は陸の事がさらに好きになったと、いってきて。
ならばと、陸は・・・。


大家族の長男は大変そうですね。
陸は、家族思いのいいお兄ちゃんという。
そして上月さん、策士ですね~。こういう人好きです。
陸は上月が好きだとなかなか認められなくて…

5

雀荘恋愛事情 小説

中原一也  宮本佳野 

笑えました

麻雀のルールはさっぱり解らない、私ですが問題なく読めました(笑)
麻雀がお話の重要なところを担っているわけでも、ないですし麻雀をしているところも、そんなにないですしね~。

蒼井が経営している雀荘には、個性的なオヤジたちが集っていて。
その中の常連の一人である桃田に、蒼井はよくセクハラされるも、天然ゆえかあっさり流していて・・・。


前半は、蒼井の亡き伯父さん絡みでひと騒動があっ…

1

女王様と犬 小説

中原一也  立石涼 

綺麗なお兄さんに誘惑された年下ワンコ♪

美しい表紙に惹かれて手に取りました。
さらっと読めて面白かったです。

受けの庵野がやけ酒した後、心配して声をかけてくれた攻めの村上を取って喰っちゃうシーン、秀逸です。
ノンケの好青年を年上の色香で誘惑して、美味しく乗っかっちゃう。
庵野はホント悪いオトコですね〜(笑)

それで今度は村上の方が庵野に本気になって、つきまとってくる。
庵野は後腐れない相手を選ぶべきだったと後悔・・・…

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