奈良千春さんのレビュー一覧

悪辣色男 小説

中原一也  奈良千春 

嫌よ嫌よも好きのうち?

気になっていた中原さん、現代モノ・単巻ということで、こちらで初読み。一冊目がこれで良かったのか……?という一癖ある内容だが、作者らしいとの感想もあったのでまあいいか。

文章はクセや特徴が綺麗に削ぎ落とされていて、内容だけがスルスル入ってくる。読んでいるのに文章の気配を感じないというか、なんかステルスな印象。

受けの川崎は外でも家庭でもとにかくずっと我慢している。最初はいつかキレて爆発し…

0

夜空に煌めく星の下 小説

松田美優  奈良千春 

恋したのは彼女の兄さん…

2009年作品。
松田美優先生といえばレイプとか暴力とか、キツいイメージなのですが。

主人公はチャラめな高校生・智鶴(ちづる)。
ルックスはいいんだけど、本人的には女の子とイチャイチャよりも男同士で遊んでる(エロ的じゃなくてほんとにワチャワチャ)方が気楽で面白い。
だけど、ある日高1の女の子・紗綾から告白されて、仕方なくカレになった…

さて、智鶴が本当に恋をするのは紗綾の兄(母親…

0

閻魔の息子 小説

樹生かなめ  奈良千春 

奇想天外な輪廻転生もの

表紙買いしました。
あらすじでは幼馴染の眞弘が死んだところから、閻魔大王との対面まで。
猪突猛進な攻めが面白い。
設定の面白さで読ませる小説だと思いました、攻めが好きです。
ページ数も他の作品に比べると少な目?な200ページちょいですが、逆に考えるとコミカルな内容なのでさっくり読めていいのかも知れません。
奈良千春先生の挿絵がとてもよくて、攻めの顔が好きだったこともあって攻めに感情移入し…

2

閻魔の息子 小説

樹生かなめ  奈良千春 

期待しすぎました

龍&Dr.シリーズは好きでした。
再び奈良先生とのタッグということで期待しすぎたのかもしれません。
表紙イラストも帯の煽りも素敵でしたし…

少し辛口に書きます。お許しください。
龍&Dr.もですが、ここ数年の樹生先生の作風は、わりと脱線や繰り返しが多くて話が進まない作風というか…
今作のストーリーを纏めると「輪廻転生する2人が現世を一緒に過ごすために閻魔大王からの任務…

2

閻魔の息子 小説

樹生かなめ  奈良千春 

全然想像していたのと違って

表紙イラストに一目ぼれしちゃったんです。
私は元々、奈良画伯のファンなんですけれども、金髪の彼の目力がすごいでしょう?で、出版社あらすじだと眞弘が事故で死ぬはずだから「この写真の『おっとりした感じの坊ちゃん』が眞弘なのだろうか?ただ、金髪と黒髪をどっちが美男か?で比べたら、客観的には金髪が美男なんじゃないの?」という混乱もありまして、読みたくてたまらなくなったんですね。

うん。
この出版…

4

閻魔の息子 小説

樹生かなめ  奈良千春 

ラブ度は低いが。

あらすじと、そして奈良さんの描かれた表紙につられてお買い上げ。
樹生さんて、俺さまな攻めさんが多いイメージですが今作品の攻めさんもめっちゃ俺さま。いっそ清々しいくらいの豪胆な攻めさんでした。


ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は塾で講師をしている晴斗。
真面目で優秀、けれどちょっぴり運のない彼には腐れ縁の友人がいる。ハーフで見目麗しく、実家はお金持ち…

7

デコイ-迷鳥- 小説

英田サキ  奈良千春 

よく考えられたお話

シリーズ上下巻読んでの感想です。この小説は作りが凝っていて、殺し屋・火野×刑事・安見カップルと加賀谷×那岐のヤクザカップルの話が平行して進み、他にも記憶喪失設定・人身売買問題など色々なものを詰め込んでるのにゴチャゴチャせず2つの話が上手く交わり、きっちりと2冊にまとめきっています。ヤクザや警察物のスリリングBLには英田サキさんあり、と言いたくなる存在感。10年以上前の作品ですが今も全く色褪せない名…

1

熱砂の黒鷹と約束のつがい 小説

中原一也  奈良千春 

五感を目覚めさせる鮮やかな物語

圧倒的な色鮮やかさで立ち現れる物語に引き込まれました

伝説の鳥の翼、柘榴の果汁、滴る血の官能的な深紅の残像が目に灼きつく
砂漠の熱風と異形の者との交わりに肌や心がヒリヒリと痛む
激しい戦闘の羽ばたき、誓いの血の匂いと味

主であり贄という「飢え」を介した交わりの緊迫感と切実さで最後までストーリーを引っ張り、さりげない台詞や仕草の優しさを際立たせる手腕はお見事!

そして最後に明か…

5

チェンジリング~妖精は禁断の実を冥王に捧げる~ 小説

沙野風結子  奈良千春 

みずみずしい純愛に萌えました

 沙野先生のダークファンタジー・「チェンジ・リング」シリーズの一作目。
童話を読んでいるかのようなファンタジー色溢れるダークで美しい作品でした。またもや主役のカップルに過酷な運命が投じられていました。。それも二度も、、。途中展開がしんどくもありましたが、続きが気になり一気に読み終えました。ファンタジー描写も丁寧で、映像化したらとても映えそうです。

裏切り、虐待、残虐描写等の痛ましい展開の根…

2

熱砂の黒鷹と約束のつがい 小説

中原一也  奈良千春 

『僕』語り

そうなんです。
受け様視点なんですが一人称が『僕』。
これが萌えた~っ!
私って変なとこがツボなんだな、と気づきました。

20歳は超えているけれども小さく細く、攻め様のヴィルベルトには「ちびっこ」なんて呼ばれてしまうナダ。
この『国のために戦う鷹族の気力体力回復の為に体を差し出して癒す』鷹匠という自分の役割が嫌で嫌でたまらない彼が、僕語りで物語を進めていくんです。
いわゆる『神の視…

5
PAGE TOP