柏枝真郷さんのレビュー一覧

ホーリー・アップル -ドードー鳥の微笑- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

穴ぼこNYの罪深い領域は…

「ホーリー・アップル」2作目。

登場人物は、前作「穴だらけの林檎」と同じ。主人公は制服警察官・ハリーと、刑事のドイル。
そしてお互いの相棒・ジェフリーとミルズ、そして大学生のルカとアリエルです。

舞台は80年代ニューヨーク、汚くて危なくて、クールだけど泥臭い。そんな街で起きる犯罪を絡めて、ハリーとドイルの恋が描かれます。
と言っても甘い恋愛模様の空気は薄く、隠れゲイ警官が日常の仕事…

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ホーリー・アップル -穴だらけの林檎- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

甘さ控えめ。翻訳ものみたいな空気

2009年発表、設定は1980年代NYの、刑事と警察官の物語。3巻もの。

本作は、BL的なLOVE観点は薄い。
警察官と刑事の立場の格差、世間的にゲイを隠さなければ生きづらい風潮、大都会で日常的に起こる軽犯罪・傷害事件・発砲事件に立ち向かう警察官の奮闘…
主人公の警察官と、分署を移籍してきた刑事が共に(偶然)ゲイで、これまた偶然に同じアパートの住人となって、周囲に隠れて関係するようになる…

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社内恋愛コンプレックス(2) 夏休みにお見合いを 小説

柏枝真郷  赤坂RAM 

この好感はノスタルジーなのか?

楽しく読んだ1巻目に続けて読了したのですが!
ちょっとかなりショック!
この巻で終わらないじゃないですか!
なのに、電子では続きがない!
検索していないけれど、紙の本は絶対絶版だよね。
……こんなことあっても良いのだろうか?
版元さんは電子化をしてくださるよう、お願いいたします。

この巻では流石に進展するだろうと思っていた二人の仲なのですが、面白いくらい進みません。
逆にそれが…

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社内恋愛コンプレックス(1) 黄金週間に引越を 小説

柏枝真郷  赤坂RAM 

幼い昔に戻って楽しみました

柏枝さんの『ホーリー・アップル』シリーズが好きだったので購入。
『誰かが誰かを愛してる』のスピンオフで、そちらは未読なのですが問題はありませんでした。

この巻では築島と吉家は『恋愛未満』。
会社の同僚が取引先の顧客名簿をコピーしたまま失踪するという事件の謎解きをするライトミステリです。
このお話、紙の本の出版が1998年なんですね。
主人公の2人はSEです。ここ20年間でデジタル界隈…

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ホーリー・アップル -虹色のスチーム- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

ニューヨーク!ニューヨーク!

以前、ちるちるの答姐コーナーで推薦していただいた作品。
読むにあたり、各方面で本を探しましたが中古本しか見つからず、新品本はもう販売していないようでしたので、kindle版で購入しました。
挿絵がゼロだったのだけが残念です。

まず、リアルな海外が舞台の小説を読みたかった自分にとっては大満足の内容でした。
日本人の作者さんが書かれたとは信じがたいほど、世界最大の都市NYの描写が生々しかっ…

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厄介な連中(5) イレギュラー・クリスマス 小説

柏枝真郷  如月七生 

「愛してる」は

「ホーリーアップル」の関連作ということで、シリーズ途中ですがこの巻だけを先に読んでみました。
20年前に書かれた、20年前のニューヨーク。
ほぼ40年近く前を舞台にした話です。
「ホーリーアップル」のハリーが、あんなにもぐずぐずと喪失感を引きずったままでいるような、日本に帰ってしまった恋人がどんな人物だったのか。
どんな風に出会って、どんな風に愛し合ったのか。
ハリー視点で語られる物語は…

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厄介な連中(7) しあわせな憂鬱 小説

柏枝真郷  如月七生  茶屋町勝呂 

長くなればなるほどに

厄介な連中の第七巻。
五巻で美雪の出生のことや遼一郎の過去があかされて、前回で篤史が少しそのことにふれ、今回は……え、これだけ?という感じでした。

遼一郎のニューヨークでの出来事を少し知ってしまった篤史は、詳しくききたいけどいつものようにベッドになだれ込んで…。
これじゃ、前回からなんら進展していない。
篤史が遼一郎の過去を知ったという点では少し進展かもしれませんが、それだって本当は前…

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ホーリー・アップル -穴だらけの林檎- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

翻訳小説みたいです

積み箱から発掘。
お話は80年代のニューヨークが舞台の警察官物。
翻訳ものっぽいような、なんか冷淡な感じが好ましかった。

80年代ってもう30年以上前なのかぁ、、、
この本自体が、いつから積まれていたのかわからないレベルの積み本箱から発掘したので、ほんとに古い本かと思いきや、出版されてまだ10年経っていないのね。
時代設定は、もう、なんだか、ほとんど時代劇っていうか歴史物の域だけど、…

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厄介な連中(6) きまぐれなパンドラ 小説

柏枝真郷  如月七生 

コメディからシリアスに・・・

6巻目からハードカバーになっており、なんでここに来てと思いますが、本好きとしてはハードカバーっていいなぁと思ったり。(でも重たい)

でもそれよりも何よりも作品の雰囲気事態ががらりとかわっています。
今まではコメディタッチだったのが5巻の番外編でシリアスになり、6巻からはその間をとったような感じです。イラストも一瞬違う作家さんなのかと思ってしまうほど。
前は軽めのタッチだったのが今回から淡…

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厄介な連中(5) イレギュラー・クリスマス 小説

柏枝真郷  如月七生 

儚くせつない

シリーズ5巻目で番外編、そして別レーベルから出ている作品「ホーリーアップルシリーズ」の番外編でもあります。番外編というより前作ですね。この本のラストがそのまま「ホーリーアップル」1巻の冒頭に続きます。

私は「ホーリーアップル」が大好きで、そのためこのシリーズも手を出し、それも1巻を読む前にこの5巻を読みました。そのためこの話のラストがどうなるかはわかっていたのですが、わかっていてもせつなくて…

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