和泉桂さんのレビュー一覧

この罪深き夜に 小説

和泉桂  円陣闇丸 

軍人好きには垂涎もの?

華族が主人公ですが、華やかな社交界などでは無く、(第一次)大戦直後の不況も色濃く退廃的な雰囲気漂う大正もの。

主人公の国貴は、陸軍大学校を主席で卒業して中尉になったという絵に描いたようなエリート軍人。清澗寺家という名門に生まれて、没落し掛けということもありそれなりには苦労もあるものの、一般階級の人間から比べれば有り余る程恵まれた環境で育ったお坊ちゃま。
かたやの遼一郎は、清澗寺家の使用人の…

6

紅楼の夜に罪を咬む 小説

和泉桂  円陣闇丸 

清澗寺シリーズ番外。。。

お話は二つに分かれています。

最初は浅野編。
長男の国貴の友人で国貴逃亡の真相を知る一人です。
浅野の背景、家の事情、国貴への思いなどを綴りながら上海での秘密の活動がストーリー。
相手の天佑は日本人。
訳ありで上海育ち。
そこには清澗寺と繋がりが無くはなく……嵯峨野や伏見などが見え隠れします。
国貴もちらっと登場して、いよいよ再登場か?という感じです。
結末には意見もあるかと思…

4

貴公子の求婚 小説

和泉桂  佐々成美 

「姫君の輿入れ」のスピンオフ

「姫君の輿入れ」の攻、源実親(みなもとのさねちか)の親友、小野朝家の嫁取り物語。
朝家は、容姿は十人並み、色恋には全く興味がなく何より書物が大好き。支給される扶持のほとんどを書物に費やしてしまうため、老朽化した家の修繕もできず床は気をつけて歩かないとあちこち踏み抜いてしまう有様で、衣服も同様、使用人もほとんどが辞めてしまっている。
そんな状態を本人は全く気にしていないが、業を煮やした家人の惟信…

4

駆け引きのレシピ 小説

和泉桂  樹要 

美人攻めは萌え! だけど。

 高橋若菜は「ココアのおいしいカフェ」をやることを目標に、専門学校を休学してしまった19歳。客である美貌のサラリーマン・藍原雅人との出会いは最悪だった。
 若菜が1000円札が落ちてしまったことに気づかず、1000円少なく、おつりを渡してしまったのだ。次に会ったときは、藍原が仕事中だったようで、若菜が藍原を怒らせてしまったのだ。そんな出会いを乗り越えて、3度目の再会。今度は、勉強のために若菜が見…

2

有罪 小説

和泉桂  高永ひなこ 

小説家×編集者シリーズ1作目です

穂高櫂(売れっ子ミステリー作家)×桜井透也(蒼山書房ミステリー担当編集者)

小説家×編集者のシリーズ1作目です。

蒼山書房の編集者・透也は、上司から売れっ子作家・穂高櫂の担当にならないかと打診されます。透也はデビュー作を読んで以来穂高のファンだったため、夢が叶った喜びと大きな仕事を任された責任感から穂高と円滑な関係を築こうと努力します。ところが社命により本来の時期を繰り上げて本を出版し…

3

原罪 小説

和泉桂  高永ひなこ 

前作でカップルになった二人ですが…

穂高櫂(売れっ子のベストセラー作家)×桜井透也(穂高の担当編集者 プライベートでは恋人)

小説家×編集者のシリーズ2作目です。(1作目「有罪」)

前作でめでたくカップルになった穂高と透也ですが、二人ともかなり不器用キャラゆえに順調な関係を築くにはまだまだ時間がかかるようで…。穂高を担当する他社の女性編集者や、透也にちょっかいを出す新人作家・天野などが登場し、ただでさえ危なっかしい二人の…

2

贖罪 小説

和泉桂  高永ひなこ 

試練を乗り越えて…

穂高櫂(売れっ子のベストセラー作家)×桜井透也(穂高の担当編集者 プライベートでは恋人)

小説家×編集者のシリーズ3作目です。(1作目「有罪」、2作目「原罪」)

カップルになる前もなってからも不器用な二人の恋愛に対し随分イライラさせられてきましたが、今作では相変わらずのイライラに加え切ない展開にちょっとハラハラさせられました。

冒頭はラブラブの二人の様子(H)が描かれますが、同居…

2

堕罪 小説

和泉桂  高永ひなこ 

シリーズ最終作です

穂高櫂(売れっ子ベストセラー作家)×桜井透也(穂高の担当編集者 プライベートでは恋人)

「有罪 ~Precious Love~」は「有罪」(シリーズ1作目)の後日譚、「微罪」は「原罪」(シリーズ2作目)の後日譚、「堕罪」は時系列で言うと4作目に当たる話で穂高×透也シリーズの最終話となっています。ですが前作「贖罪」(シリーズ3作目)が本編のクライマックスで今作は番外編という感じでした。

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マハラジャ(藩王)と私 コミック

和泉桂  金田正太郎 

ポイントをしぼってくれたら

厳しい評価でごめんなさい。
これってもしかすると、小説で読んだ方が良かったんじゃなかろうか?と思っちゃいました。購入したきっかけは『絵』が好みだったからなのですが、焦点があっちこっちになっちゃっているというか、パンチ不足というか説明不足というか・・・

読み進んでいくうちに時代背景がわかってきますが、しばらくは主人公の裕紀が和装なのは趣味だからだと思ってましたもん。また、インドのマハラジャに…

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amuse bouche(合同誌) 小説

木原音瀬  ひちわゆか  岩本薫  和泉桂 

Unit vanillaの前進!

現在は、すでに周知のユニット作家ですが、ユニット前進の記念的初の合同誌。
なかなか初試みの作品もありで薄手でありますが、読み応えは充分です。

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