和泉桂さんのレビュー一覧

せつなさは夜の媚薬 小説

和泉桂  円陣闇丸 

どこまでも閉ざされた世界。

『せつなさは夜の媚薬』
清澗寺家と因縁のある家系のイタリア人・クラウディオ×清澗寺家三男・道貴

このシリーズの中ではわりと平和な恋愛をしていたような気がします。
といっても、あくまで他と比べて、ですが。

道貴は自分の気持ちに素直だし健気だし。
相手のためを思って引くこともするけれど真っ直ぐな青年で。
クラウディオも自分の血族のことを思いながらも、道貴を愛さずにはいられない感じで…

2

夜ごと蜜は滴りて 小説

和泉桂  円陣闇丸 

お前だけが、僕のやり方を否定した。

清澗寺家シリーズ第2弾。
1弾とは主人公が違うので、この本から読んでも大丈夫。
テーマはずばり「調教」!

『夜ごと蜜は滴りて』
清澗寺家次男で次期当主候補の和貴(24)は代議士の秘書を務めていた頃に同じように秘書をしていた深沢直巳(27か28)と出会う。
深沢は将来に夢を見ているようで、和貴にはそれが気に食わない。
自分の躰を遣って弄落してやろうと試みるのだが、深沢だけはどうしても…

11

雪華は愛で蕩ける 小説

和泉桂  蓮川愛 

どこまで相手に本当の自分を見せられるか。

今回の主人公・九条はクールビューティです。
公私混同は大嫌いだし、江端に対しても誰に対しても崩した態度を見せない。
セフレとのベッドの中でも主導権を握り、冷静さを失わない。
その行為に没頭することもなく、ただ生理的な欲求を満たすためのだけのような行為。
どんなに好きな相手でも自分を全部晒け出してしまうことが出来なくて。
晒け出してしまうことで幻滅されることを恐れて。
それならば…と、自…

3

雛鳥は愛で孵る 小説

和泉桂  蓮川愛 

雛鳥の成長物語。

今回の主人公は従弟と容姿はそっくりだけど、性格は正反対ともいえる地味な男の子。
智に対してもいろいろ応援したい気持ちもありつつ、どこかコンプレックスがあったり。
同じ顔なら智みたいな性格の方がいいんだろうなと常に思ってるところがあって。
そういう面は、都築に恋するようになってからもなかなか変わらない。
都築がどちらかといえば育てようとしてくれるので、少しずつ変わってもいくけれど。
それで…

0

佳人は愛で綻びる 小説

和泉桂  蓮川愛 

相手好みの愛人になるために。

「佳人は愛で綻びる」
愛人になることを条件に父親が経営する会社に出資してもらうことになった実紀。
けれど、恋愛経験のない実紀は高階と契約を結ぶ。
高階は上流階級の社交術のようなものを学びたいと思っていた。
実紀は家族や会社のために愛人になるため。
高階は婚約者にふさわしい男になるため。
それぞれの理由でその契約は結ばれる。

実紀は高階に教えられてどんどん開花していく。
そして、…

1

せつなさは夜の媚薬 小説

和泉桂  円陣闇丸 

メロドラマの王道。ロメジュリ風

清潤寺家シリーズ、三男道貴編です。メロドラマのど真ん中を行くお話でした。

清潤寺伯爵家の三男、道貴は、ある日教会で金髪碧眼のイタリア人美男子、グラウディオと出会い、彼に心惹かれ、クラウディオもまた、道貴の真っ直ぐさ、清廉さに魅了されます。その場はそのまま別れるのですが、その後、再会、すれ違い、別離を経て、また再会を果たすことになります。が!この再会は実は仕組まれたものでした。他ならぬクラウデ…

5

冷血2(合同誌) 小説

和泉桂  木原音瀬 

愛はない!!犬と爬虫類はある!

巻頭で、まず宣言している通りの
「鬼畜」をテーマにした、ダークでラブレスな本

「残灯一蓋野蛾飛」鬼泉桂(和泉桂)
舞台は昔の中国(宋時代位?特定はされていない)
飢餓のため、自分を犬として売った景雪と主家の3兄弟の話。
キーワードは「犬」

「熱砂と月のマジュヌーン 2」酷原音瀬(木原音瀬)
後編部分。
前回の粗筋は
『アラブの小国、トメニスタンの石油会社社長イワフの息子で…

2

罪の褥も濡れる夜 小説

和泉桂  円陣闇丸 

パパの秘密

この本、実はいつもの癖で、電車の中で読み始めちゃいまして、

のっけからスゲェ
電車の中で読めるレベルじゃねぇ
あまりの濃さに思わず本閉じちゃったし
ある程度は予想してたけど、、けど、、けど、、、

でした。
でも、また本を開いて、電車の中で続きを読み耽ったのはいうまでもない。
読み始めたら、止まらないおもしろさだった。


お話の主人公は妖精パパだから、濃厚そうなのはわか…

7

貴公子の求婚 小説

和泉桂  佐々成美 

少し地味な宮廷もの

平安ものって結構好きで、このシリーズも気になってたんですが、個人的趣味で不細工受けのこちらを先に読んでしまいました。機会があったらぜひ第一作目も読みたいですね。

さて、こちらは第一作の方のカップルの友人である、小野朝家が主人公です。
朝家は無類の本好きで、本さえあれば何もいらないというほど。しかし、それが災いして、本にかまけて家の事をおろそかにしてしまったがために、ボロボロのあばら家状態。…

3

あふれる熱のリミット 小説

和泉桂  高久尚子 

お兄ちゃんも良いです!

和泉先生の百貨店をテーマにした「プライス」シリーズから派生した作品です。
「プライス」で主人公だった瀧口尚也の六歳年上の兄・怜史と、従兄弟の一宮威彦がカップルです。
怜史は百貨店もかかえる東都グループの次男。
容姿端麗・頭脳明晰な上に努力家で、弟の尚也をはじめ、後輩の國領誠一にも限りなく尊敬されています。
今までの婦人靴売り場から急に部署が変わり、紳士服売り場へと転属したのですが、そこでも…

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