加東セツコさんのレビュー一覧

溶ける コミック

加東セツコ 

ギャップが可愛い

1冊丸ごと表題作のお話です。
私は電子版特典付きで読みました。
病院の院長の息子とその病院に医療機器を販売している若手営業とのお話です。
今回もスーツ、そして白衣が沢山して眼福でした。

若いけれど腕が良くて患者にも親身に接し信頼されているけれど、担当営業には注文が多く不愛想な五十嵐先生と前担当が五十嵐先生のご機嫌を損ねて急遽担当になった吉野君。
まるでリスのようにクリクリした瞳が可愛…

1

オーバーテイク コミック

加東セツコ 

曖昧なストーリー運びが好き

中編2作品と短編1作品収録。

「オーバーテイク」
成績不振の年下の幼馴染・賢吾の家庭教師を引き受ける図書館勤務の史也。
賢吾は史也に追いつきたかったという。
それ以上にどこか熱い視線を感じる史也だが…
この賢吾くん、自分に自信がないのかな。きちんと言葉にせずに史也に無理をする。
追いつきたい、それだけで背伸びをしたり落ち込んだりする恋心。
でも史也だって。
…というお話。
絵…

1

ひみつのみずたまり 小説

砂床あい  加東セツコ 

治るものも治らないおそれ

電子短編。挿絵の加東セツコ先生推し。
内容は…
ズバリ「おもらし」もの。みずたまりって…ソレ!

主人公はちょっと不真面目な高校生の久瀬。
映画が大好きで、マイナー映画専門のミニシアター映画館でバイトをしている。
ある日、窓口にクラスの優等生・蝦名が女の子と一緒にやってくる。
その時は蝦名と映画の趣味が合うのかも?なんて思っただけだったんだけど、映画館のトイレを掃除していたら蝦名が飛…

1

情愛恋華 小説

華藤えれな  加東セツコ 

ストイックな若き華道家元

電子短編。挿絵の加東セツコ先生推し。
著者は華麗なヨーロッパやスペインなどのイメージがある華藤えれな先生ですが、本作はしっとりと京都の華道家元の物語です。

若くして伝統ある流派の家元になった怜史。
子供の頃から「家」と「花」の事ばかり、家元になってからは尚更無理やりに笑顔を作り人々に穏やかに接するが心の中は…
そんな時、TVで見たのが新進気鋭の華道家・水嶋。
自由奔放な明るく楽しくカ…

1

深海に差す光 小説

西江彩夏  加東セツコ 

不条理

電子短編。挿絵の加東セツコ先生推し。
内容は…
作品紹介で記されているあらすじとはちょっと…いやかなり、印象が違います。
短編だけど、これどうなるの?どう進んでどう決着するの?と先の見えない読書体験となりました。

主人公は、OA機器営業主任の仁坂。
自分で自分のことを「精悍な色男、間違いなく見栄えのする男」なんて自覚してる。
部下の大江は、真面目で気が利いて、時間厳守、身なり清潔、…

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午後11時、きみとふたり コミック

加東セツコ 

この曖昧な空気感が好きなんです

5作品収録の短編集。

「午後11時、きみとふたり」
「午後9時、きみとふたり」
同棲していた恋人と喧嘩別れした係長の堀尾。
部下の酒井が自分をよく見てくれている事を知り…
2人がどんどん距離を縮めていくんだけど、この係長さんはちょっと神経質っぽいというか性格暗そう。
だから新しい恋が始まってもウキウキハッピーな雰囲気ではなく、どうも判然としない不安が漂う。そしてそれが作者様らしい味…

1

ランチはふたりで コミック

加東セツコ 

どこかもどかしい愛情

6作品収録の短編集。

「ランチはふたりで」
「今夜もふたりで」
幼馴染の栄助はいつもすごいお弁当を作ってくれる。でも亮はなんか恥ずかしくてつい意地を張ってしまうけれど。
基本可愛いお話だと思うんだけど、なんとなく気持ち悪さが漂うのは深読みしすぎ?
栄助のお弁当への執着は「常軌を逸する」の入り口に立っている気がする。

「slow poke」
「佐藤太郎」という新人作家に傾倒しす…

1

恋人だけが思い出せない コミック

加東セツコ 

細かいところがとても良い

5話+後日談のストーリー仕立てです。
一話で主人公が記憶喪失になり、2話・3話・4話で恋人候補3人(後輩、主治医、管理人)のターンがあり、5話で恋人判明となっています。後日談で主人公の正体?判明もあって起承承承転結という流れでした。

扉絵が主人公→後輩→主治医→管理人→主人公となってるのも面白いですし、2話→3話→4話と進むにつれて頬の絆創膏の大きさが小さくなっていて回想(絆創膏なし)と違…

4

恋人だけが思い出せない コミック

加東セツコ 

静寂と静謐と。

加東セツコ先生の作品の、白と黒。コントラストの効いた絵は、緊張感を煽る。
絵は静謐なまでにひたひたと静かで。
確か2作品ほど前は、ホラーめいているらしく、ビビリーの私は手に取れなかった。
本作は記憶喪失というミステリーめいた展開。
リーマンの生雲は、事故で頭を強く打った衝撃で、部分的な記憶障害となる。
一人暮らしの部屋に染み付いている、恋人が居たらしい痕跡。
自分に懐いている会社の部下…

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『恋人だけが思い出せない』コミコミスタジオ描き下ろしリーフレット 特典

後日談2ページ

シェーバーが壊れたからと、T字カミソリで生雲の膝枕で髭をそってもらう日名川。
いい加減新しいシェーバーを買いなよ、と自分でも剃れるのに毎朝(といっても壊れたのは二日前…。でも分かるよw)剃ることをさせられて生雲は文句を言います。

描き下ろし番外編で日名川が言ったセリフを引き合いに、頼られるのも甘やかすのも自分の役割だと言ってなかった?と顔を見下ろす生雲に対して、日名川が言ったセリフは…とい…

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