葛西リカコさんのレビュー一覧

好きにならなくてもいい 小説

椎崎夕  葛西リカコ 

不感症でも愛することができるのか?

大和は、桐島織の版画を専門に扱うギャラリーで働いているのですが、ある日、田宮という男が、版画を買いに来ます。

 版画を見た次の日も、またその次の日も、田宮はギャラリーに通うようになり、大和は田宮の真意を測りかねるのです。そんなとき、大和がかつて告白された相手、手嶋から声をかけられているところを、田宮に知られてしまうのです。

 冒頭から大和の「低体温」とも言うべき、いろいろなことに反応が…

3

銀の雫の降る都 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

静寂に流れる時の中で見つけた一つの愛

二人の始めての出会いが孫とお爺ちゃまの年齢差。。。
と言ってもそもそも寿命の違うで違う生物と言うから比較になりませんけどね 。

この二人、普通なら生涯交わることなく終わるはずでしたが、偶然に出会いお互いを支え慈しむために存在することになるのです。

****** ネタバレ過ぎるので以降は未読の方は読まないでくださいね。******

大国の名門家の生まれでありながら遺伝子の異常…

3

孤独な犬たち 小説

愁堂れな  葛西リカコ 

せつない

せつない
この兄弟はかわいそうです。

香介(受け)に「お前の兄を殺したのは俺だ」と言って憎まれ役を買って
自分を憎んででも生きさせたかった加納。
復讐のために組事務所にもぐりこんできた香介を守ろうとして乱暴にしたりしますが根はやさしいです。

兄の死に方やそれまでの生活がダークでした。
でも、そんな兄にも死ぬのを覚悟してでも貫き通したいものがあり最後は自己満足でも幸せだったのかな…

1

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

知らないということは

見えないということ。

家族にも愛されたことがないから、愛されるということがわからない。
家族にも愛されたことがないから、愛し方がわからない。
そんな和久井と、
同性とは恋愛するはずがないから、愛されていることがわからない。
同性とは恋愛するはずがないから、愛していることがわからない。
そんな蓮見が、
ずっとお互いに離れられずにいるのは何故なのか、
自分の本当の気持ちにだんだん気…

5

地獄の果てまで追いかける 小説

宮緒葵  葛西リカコ 

ラブコメとしてコミカライズ希望w

タイトルの割に甘かったかな~?なので、すんなりと読めました。
最初の方で、「これはコメディとして読むといいのかもしれない」と思って読んだからでしょうか。

一応怨念ではあるのですが、なんか甘いのは牡丹の容姿のおかげなのかな?祐一が夢だと思い込んで素直に牡丹に甘えるシーンはかわいくて萌えました。挿絵もよかったです~!牡丹の描写から「男らしいけど美しい女装???」と思ってたのが、挿絵を見て納得♪…

2

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

指先のキス

本を手にした時、杉原さんの作品のイメージと“竜神”が結びつかなくて
少しためらったのですが
葛西リカコさんのお描きになる表紙が美しいのと、
あらすじの「彼女のように抱いてくれ」という誘い受けっぷりが気になって
読ませていただきました。

亡くなった叔父の古い家に住む小説家の和久井は
すぐ側の池には竜神様がいると言い、
常々妙な妄想めいた事を蓮見に吹き込みます。
そういう類の話が得…

11

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

幻想と再生

池に棲むと言い伝えられる竜神が
いつか自分を池に引きずりこんでくれたら…。

そんな破滅願望をもつ幻想小説家・和久井(受)が
蓮見(攻)を愛し愛されることで
子供のころのトラウマから少しずつ脱却し
忘れていた色んな感情を取り戻していくというお話。

ほかの方も書かれていますが、泉鏡花を連想させるテイストです。
竜神伝説にとらわれる和久井の心象世界は迷宮のようで、
幻想的で危うさ…

10

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

両視点の醍醐味がありました

表紙イラストがひじょうに魅力的です。
今までの杉原さんの作品とはちょっとイメージが違いますが、新鮮でした。
『恋の棘』は攻め視点、表題作であり後に収録されている『恋を綴るひと』は受け視点です。


攻めの蓮見は、和久井とは大学時代からの友人。
整った容貌を持ちながら面倒見が良いために、なぜか貧乏くじを引くタイプ。

受けの和久井は華奢な印象はあるものの、身長も高く涼やかな美形。

12

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

幻想小説

受けの職業が幻想小説家ということもあり、全体的に泉鏡花のような水、竜神といった文学作品幻想小説風なテイストにBL要素を加えた新しい作品でした。
これは少し好き嫌いがわかれるかもです。

大学時代、アパートのお隣りの和久井をちょっとしたきっかけからついつい面倒をみてしまう蓮見。浮世離れし、生活能力ない和久井に、そのまま卒業後も生きてるか心配という名目で定期的に会いに行く。そこに恋愛感情はお互い…

11

地獄の果てまで追いかける 小説

宮緒葵  葛西リカコ 

女装が華麗!

こちらのサイトで「女装攻め」ということでおススメしていただき、読みました。
挿絵の牡丹が美人過ぎる。これで男とか…。ナヨナヨした感じの女装ではなく、男としての魅力を持ちつつの女装なので、ツボでした。
やっそんシーンも女装したままだったので、大変おいしゅうございました。
ただ、途中から月子とリンクしていく呉羽がどんどん怖くなっていきました。差し入れのお土産を砕くシーンとか、狂気です。
あと、…

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