碧雲
今までよしなが先生の作品は外国貴族ものしか読んだことがなかったのですが、日本の大学が舞台となったより身近に感じられる当作品も、素晴らしかったです。ゼミや試験前の雰囲気、教授による講義の違い、学生同士の会話もかなりリアル。そして、何と言ってもメインキャラ達の性格、ビジュアルが最高なんです。学力のポテンシャルはあるのに父に逆らえず、興味のない法学部でチャラそうな学生に甘んじる藤堂と、親の七光な学生達…
執事×主人は私の好みにぴったりで、且つよしなが先生の笑いと切なさが絶妙なバランスで詰まった作風ということで、とても楽しんで読めました。舞台や時代的に『ジェラールとジャック』に限りなく近い雰囲気ではありますが、壮大さやシリアス感はあちらの方が強いですね。こちらはもう少しライトに、フランス貴族の恋愛を描いています。
なんといってもページ数が多いので、執事のクロード、主人のアントワーヌ共に子供…