青石ももこさんのレビュー一覧

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

想像が巡りすぎて、撃沈

「is in you」から続けて読んでみました。
「is in you」で大きな存在感を示していた佐伯、
彼が下の名前「密」と呼ばれ、彼について紐解かれていく展開は目を見張るものがありました。
メインの登場人物にはハッキリとした個性と人間臭さがあって、重みのあるドラマとなっています。

きっと普通に考えれば、素敵とか素晴らしいといった言葉が似合う作品なのだと思います。
ですが自分は、密…

5

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

再読して…

冬コミの新刊で、is in you + off you go の番外編を読んだのを機に、再読してみた。
最初に読んだ時より、どんどん好きになる!
それは、一穂先生の処女作「雪よ林檎の香のごとく」も同じ。

何よりすごいと思うのは、スピンオフや番外編で本編に描かれなかった隙間が埋まってきて尚、
人物像やエピソードにブレがみられないこと。
ただイチャイチャしているような番外同人誌もなくはな…

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is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

余韻がいい

『is in you』は高校時代と社会人になってからの二部構成になっています。

この本の良さはいろいろありますが、まずはキャラクターが薄っぺらくないところです。一束は芯のところで純粋な人だと思うのですが、自分のこれまでの環境やコンプレックスなどからなかなか心を開く事ができません。社会人になって人見知りだったりするところは緩和された感がありますが、芯のところは変わらず、彼の繊細な心やちょっと難…

8

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

機械化の波に呑まれて消えていく職業

is in you、off you go、そしてステノグラフィカと三作続けて読みました。
なんか、もうどっぷりこの世界観にハマってしまいました!
一穂ミチ先生の本は他にも何冊も読んでますが、
このシリーズが一番好きです。

私は「国会速記者」という仕事は全く知りませんでした。
国会中継自体、見る事無かったですし。
でも読んでると、なんとなく国会に興味も湧いてくるし、
議事堂にも行っ…

11

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

切ない三角関係

良時と密は小学5年の時に、密と十和子の入院先の病院で出会います。
それ以来3人は幼馴染となるのですが、
家が近所でも学校が同じでもない3人は、
密と十和子が同じ病室で数カ月共に闘病生活を送った、というただそれだけの繋がり。

だけど、出会った時から良時と密はお互いに特別な存在でした。
自覚はなかったけど・・・
いや、密は自分の気持に気付いていたのかもしれません。
密が退院する前、

13

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

幸せな再会

香港からの帰国子女の一束は、
日本語をしゃべる事が心細く不安で、他人と殆ど交流を持っていなかった。
しかし、隠れ家にしていた旧校舎で2年先輩の圭輔と出会い、
「俺としゃべろう、これからたくさん。」と、2人の時間を持つようになります。

この高校時代が、ものすごく繊細で静かで、ほんとに良いです。
2人にとって、何よりもやさしい時間だったんだろうと思います。
そして2人が自然と惹かれあっ…

10

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

一穂先生がさらにパワーアップ、しかし濡れ場はいらん

meet,againで「うわ、こんな緻密な描写するBL作家さんいるんだ」と思ったんですが
あいかわらず、文学の香りがする一穂先生。

以前よりもさらに空気感が増した感じだし、
まわりくどさも落ちて自分好みの文体に。

テンポよい会話の応酬に引き込まれた!

そうそう、フト前から気になってたんですけど、
一穂先生て短歌をやってらっしゃるんでしょうかね?
文章のはしばしに短歌に似た…

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ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

暗号解読

一穂先生の作品は独特の文体(体言止め、修飾語が若干多め)から今まではちょっと避けておりました。
(先生の大ファンの方、申し訳ございません!あくまでも私独自の感想なので許してください)

しかしこの作品、読んでみると…高評価も納得です。

ステノグラフィカは暗号という意味を含むそうです。
国会速記が暗号のようだから、ということと、
「人の本当の想いはまるで暗号のように隠れて見えず、解読して(心を通わ…

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ハニーデイズ 小説

杉原理生  青石ももこ 

この作者の高校生が、シュミじゃないのかも

木下けい子さん挿絵に惹かれて読んだ「夜の寓話」が嫌いじゃなかったので、
じゃあと先日「夏服」を読んで残念だったワタクシ。
One more try、一穂ミチせんせの新聞社シリーズ(熱烈推奨)の挿絵を書いてらした
青石さん画の本を選んでみました。

そして判明したこと。
ワタクシ、この方の書くこういう元気で健気?な高校生が好きじゃないんだっ!
じれったいというよりは、もっと単純にイライ…

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off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

佐伯密

この本読むに当たって、前作になる「is in you」に佐伯っていたっけ?
と、佐伯の事を全く思い出せなかったのですが、、、。
そして、佐伯の方が攻めだって、なんとなく思いこんじゃっていて、読んでいても良時のイメージが全然定まらない。

で、「is in you」を改めて読み直してみて、
「佐伯」と「密」。
理由はこれか!

「佐伯」は攻めで、「密」が受け。

「is in y…

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