ポッチ
冥花先生の退廃的な雰囲気を含んだタッチと、禁忌を犯すストーリーが合っているなぁと感じました。天使に間違われるほどの美貌を持った呪蛇・キリエと、彼に堕とされまいと必死に抗う聖騎士・シグレ。シグレは敬虔な信徒で戒律を本当に真面目に守ってきたキャラなので、なんとか自我を保って欲しいと思う一方で、そんな彼が堕ちたらどうなってしまうんだろうという好奇心も抑えられず、ここからの展開が非常に気になります。
…
読み始めた頃は三角関係ものだし、学園だし、教師と生徒だし、といろいろ萌え要素が詰まっていてハマれそうな予感がしました。が、読み進める内に脈絡がないなぁと感じる点がいくつかあり、物語に集中できなくなってしまいました。冥花先生のタッチとこの題材はよく合っていると思いますが、登場人物の言動が浮いているように感じるというか。途中からご都合展開っぽく感じてしまったので、中立評価に落ち着きました。
…
イトウさんの生まれた経緯、恭介の過去が明らかとなる2巻。イトウさんとボスとの関係については、ボスからイトウさんへの矢印には愛も性的興味も含まれていて十分BLとしての要素はあったものの、個人的にはあまり引き込まれず。ただ、イトウさんが恭介に会うまでどんな日々をどんな感情で送ってきたのか、それを理解するには非常に重要な回想だったので、単純にストーリーとして面白かったです。子猫を拾った時点から、イトウ…
◆イトウさん(表題作)
男娼をやっている受けというのはそんなに珍しいわけではないですが、それに加え攻めが名前も境遇も謎の人物ということで、終始ダークでハラハラするような作品でした。イニシャルがIであることしか分からず、売り専のキョウスケにイトウと名付けられたミステリアスな彼。キョウスケに対しては常に紳士的で、暴力的に振る舞うことは一切ないけれど、時折凍てつくような眼差しになることもあり、途中ま…