金ひかるさんのレビュー一覧

ソネット 小説

ひのもとうみ  金ひかる 

気持ちのすれ違い……

 芸大に通う仁科幸は、作詩をメインとしながらも自分の将来を決めかねていた。
 周りの同級生はどんどん就職先を決めていくけれど、自分はただこのまま漫然と試作を続けていていいのかどうか……悩んでいた。
 けれど、言葉は仁科の心の中に次々と浮かび上がり、「書く」ことには仁科は迷いを持ったことがなかった。
 そんな仁科の前に突然現れた男・広尾柾史は、仁科とはまた別の視点から詩に関わって行こうとする男…

2

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

タイトルだけが惜しい!

人情派のノンケ攻×トンチンカンなゲイ受。
正反対な二人のやり取りに思わずふっと笑ってしまう。

ノンケの外村が次第に碓氷に惹かれ始め、
だんだんと暴走気味になっていく過程が楽しい。
冷静だった碓氷の感情が波立ってきて、
そのことに自分で戸惑う様子が本当に可愛い。

小さなキュン!がたくさん積み重ねられていて、
それぞれの恋心が育っていく過程をじっくり楽しめます。

ちなみに初…

2

きっと優しい夜 小説

うえだ真由  金ひかる 

面白いです

珍しい設定や、奇想天外な発想、アッと驚く展開などとは無縁のお話ですが、面白さの要素は決してそういうところにあるのではないと、しみじみ思います。

あとがきに、「ずいぶん遅くなった」とあり、完成までに何度も見直し、推敲を重ねられたのではないかと推察しました。
さらりと書かれているように感じられるのも、うえだ先生の優れた力量によるものなのでしょう。

私は、うえだ先生の代表作を読んでから、そ…

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ペーパームーン 小説

剛しいら  金ひかる 

生きていればこそ

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
剛しいらさんは好きでよく読む作家さんのお一人、ただベテランさんなだけに作品数がやたら多くて、なかなか全部は追い切れない。
そんなわけで、この本も、以前に読んだような気がして後回しにしていたのを引っ張り出してみたら、続編だったのね。
タイトルといい、カバーイラストといい、前の作品とほぼ同じだから区別付いてなかった。
お話は、…

0

手をのばせばそこに 小説

早瀬亮  金ひかる 

エッシャーの絵って知ってますか?

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
早瀬亮さんって、あんまり読んだことなかったけど、これはやっぱり、カバー絵の第一印象通り、熊さん攻めにツンツン美人猫受けって事になるのかな。
金さんの描く、華奢で猫目な美人さんはとっても好みのタイプ。
この冬君、ビジュアルは好みなんだけど、お話の中では「親の愛を知らない」が「身体を売る」に=で結ばれていて、どうも、この根本のと…

2

エンドレス・ゲーム 小説

月村奎  金ひかる 

コドモはめんどくさい

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
月村奎さんって、あんまり読んだことなかったけど、やたらと死にネタ絡みが多いのは、はたして作者さんの作風なのか、それとも古い作品のようだから、単に若気が至っただけなのか、
死という永遠に、ずっとこだわっているあたりが、好き嫌いの分かれ目になるのかなぁ、
「いつまでも、未来に向かって後ろ向きに歩いていないで、後ばかりじゃなくて、…

6

恋をするということ 小説

凪良ゆう  金ひかる 

フツーのほのぼのBLではない

シリアスかコメディかどちらかに偏りやすい凪良さんですが、今回はどちらでもなく、はじめてのほのぼのBL、やさしさ100%の癒し系でした。
特に大きな物事もなく、個人的には凪良さんのダークな部分が好きなためにちょっと物足りなく感じつつも、途中から引き込まれ、読んでいてとても癒されました。

いつも凪良さんの本には萌えではなく、他のものを目当てに読んでいるんですが、今回は二人のいじらしくじれったい…

4

キケンな遊戯 小説

遠野春日  金ひかる 

若いな

もちろん、高校生の恋のお話なので、主人公をはじめ、登場キャラ達の行動がそれ自体一々若いなっていうのもあるけど、この作品そのものが、若いっていうか、作者さんの若気が至っているというか、まあ、とにかく、全体の印象は「若いな」に尽きるわけで。

あ、「若いな」に尽きちゃったら,レビューの文字数が200字に全然足りないじゃん。
なので、イラストの話。
この本はイラスト目当ての表紙買い。
小説の作…

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キケンな誘惑(表題作 恋かもしれない) 小説

遠野春日  金ひかる 

パパ編+生徒会長救済編

「キケンな遊戯」でちょっとだけ出てきた、受けの子のパパの恋のお話と、幼なじみの生徒会長のその後のお話。
こちらもやっぱり、お話自体が若々しくて、普通に読んでいると遠野先生の作品だということを忘れてしまう。
「恋かもしれない」
しっかり者の息子を家に置き去りにして、パパはこんな恋に溺れていたなんて、ビックリというか、ガッカリというか、、、
こういう無茶な設定が、若々しい作品だなぁって感じさせ…

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セーフティ・ゲーム 小説

砂原糖子  金ひかる 

やるならとことんやってくれ

この攻めは何というか、ふつふつと腹が立つタイプのキャラでした。
(作者さんいわくの「ひとでなし」はちょっと違う気がした)
受けさんに謝罪して一回けんもほろろに断られればいいのに!って思ってしまった。
あそこで受け入れてしまう受けさんも受けさんだなー。

一方イロモノキャラ、トンデモ設定大歓迎なのにそこらへんが中途半端。
やるなら思いっきりやってくれ!
折角の数少ない女装設定なのにor…

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