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表題作エンドレス・ゲーム

佐伯 (弁護士)
誓史 (優等生 意地っ張り)

その他の収録作品

  • アンリーズナブル・ゲーム
  • 永遠になるまで
  • きみが思うよりずっと
  • スイート・スイート・タイムマシーン
  • あとがき

あらすじ

十四歳のとき母を亡くした誓史は、弁護士の佐伯に引き取られ、一緒に暮らしている。
優しい佐伯は、誓史の母が亡くなる間隙、籍を入れるだけの結婚をして、行き場を失った誓史を迎えてくれたのだ。
以来、誓史は佐伯への想いを隠して、偽りに満ちた家族ごっこを四年間続けてきたが、それはあるきっかけから綻びを見せ…!?表題作を含む三篇に、新たに書き下ろし二篇を加えた月村奎の人気作。

作品情報

作品名
エンドレス・ゲーム
著者
月村奎 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403520631
3.8

(34)

(10)

萌々

(14)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
7
得点
127
評価数
34
平均
3.8 / 5
神率
29.4%

レビュー投稿数7

何度も読みたい本

表題作もよかったんですけれど、先生と生徒のカップルの方が好きです。二組目はラブ要素は低いですが、わだかまりを抱えた先生が立ちなおって前を向くまっすぐした言葉が心に響きました。全部背負って前に向こうとするシーンが好きで何度も読み返しています。また生徒の子の飄々とした態度が、豹変するシーンなども萌えました。
表題作品の方は、誓志が少し自分勝手だと感じましたが、不器用にしか行動できない彼が素直な言葉を告げるシーンが好きです。

2

ドキドキしました。

 佐伯さんのスパダリも良いのですが、誓史くんの未熟な若さに魅力を感じました。意思が強く頭脳明晰な彼をしても、佐伯さんを思う恋心は、隠しきれなかった。
 4年もの間辛かったよね。よく頑張ったね。

 また、スピンオフの櫻井先生と紺野くんのお話しも、とても良かった。短編にしてしまうのは、惜しい作品です。
 守先生のトラウマを、達也くんに払拭してもらうところまで、読んでみたかったです。

1

コドモはめんどくさい

金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
月村奎さんって、あんまり読んだことなかったけど、やたらと死にネタ絡みが多いのは、はたして作者さんの作風なのか、それとも古い作品のようだから、単に若気が至っただけなのか、
死という永遠に、ずっとこだわっているあたりが、好き嫌いの分かれ目になるのかなぁ、
「いつまでも、未来に向かって後ろ向きに歩いていないで、後ばかりじゃなくて、ちょっとずつでも前を向こうよ」っていう、前向きのハッピーエンドととるか、
いつまでも後ろ向きにぐじぐじしてばかりなのに、いい加減うんざりしちゃうか、
私としては、コドモが未来に尻込みしたり、後ろ向きにグズグズしたりとめんどくさいのは、それはもう、コドモだからしょうがないし、
それに、金さんのイラストの、意地っ張りで、見栄っ張りで、どうしようもなく不安なコドモって言うのがツボなので、それはそれでいいんだけど、
まあ、結局のところ、佐伯も年相応に大人ぶろうとしたコドモだと思えばいいのかな。

6

家庭内恋愛

歳の差カップルの面白いところって、対等でなくても許されるところでないかと思います。

普段なら受けが攻めにひどかったりその逆だと対等じゃない、理不尽だ!て思うけど、歳の差が離れていたり、受けが年齢的に子供だったりすると無条件に愛されていることを許容できてしまうんですよね。

母親をなくした誓史は、ゲイであることを隠すため、母親と偽造結婚した佐伯に引きとられ一緒に暮らしています。
佐伯のことが好きだけど佐伯には恋人がいる。なら家族のままでいい、終わりのない家族ごっこを一生つづけていきたいと望む、そういう意味合いのタイトルです。
でもそんな重苦しいお話じゃないんです。
どちらかというと可愛くてあたたかいお話でした。
佐伯と誓史は本来なら父親と息子なのですが、名前で呼び合うからか同居人て感じです。

短編形式なので読みやすくて、主人公がまだ学生だからかハードな描写もありません。月村さんはもともとハードなシーンはあまりないけど、とても月村さんらしい雰囲気でした。
誓史はものすごく意地っ張りで、しっかり者だけど大学生にしては言動がちょっと子供です。

浮気を疑って他の人と寝ようとしたり、引き止めてほしくて「出て行く!」と言ったり、佐伯が自分のために生命保険に入ってると知ると「無駄金使って馬鹿じゃないの」とか、かんしゃく持ちで素直でない子供っぽい主人公は、ここまでくるとむしろ天晴れです^^;

佐伯は怒ってもいいんじゃ…って思うのだけど、それも含めて二人は対等ではないのですね。(いい意味でもわるい意味でも)
それがよく現されているお話でした。

受けが攻めにすごく甘やかされるお話はたくさん読みましたが、これはその中でも一、二を争うくらいの甘やかされっぷり。
溺愛される歳の差カプがお好きな方にオススメです。

後半半分は佐伯の友人、櫻木のお話でした。
気になっていた脇キャラだったのでお話が入っていて嬉しかった。
でも、お相手は高校生かあと思いました。櫻木は高校教師で、お相手はその生徒。
年下攻めも好きですが、なんとなく、櫻木には佐伯のような人物が似合うのではないかと思っていました。

こちらもお話としてはよかったです。
櫻木が何を思って生きてきたか、長く続く愛と、刹那しか楽しめない恋の違いは何かがじっくり、描かれています。

でも、ネタバレになりますが、最後、櫻木は達也と別れる道を選ぶこともできたはず。でも別れられなかった、達也の手を取ったのはそれほど深い愛着がすでに湧いていたからで、それはちょっと何時の間に…て感じてしまったので、もう一押し欲しかったです。
おそらく櫻木がふわふわした性格だからそう思ったのでしょうが 。

最初から最後まで楽しめました。こちらは新装版ですが、デビュー後すぐに書かれたと思えないくらいよく出来た作品だと思いました。
月村さんがよく書かれるパターンを踏んでいるので、他の作品を知った上で読むと多少デジャウを感じなくもないですが、逆に月村さんの作品がお好きな方ならハズレでないと思います。

5

2カプ登場します

母を亡くし、施設行きになる誓史を引き取った弁護士の佐伯。
義理の父となった佐伯への思いを隠して、あえてわがままで可愛げのない息子の役を演じる誓史。

この誓史がとても意地っ張りなんですね。

特に両思いになった後の天邪鬼っぷりが、非常にめんどくさい。
本人もそんな自分に自己嫌悪しつつ、自分の感情をもてあまし気味なんですね。
これが20代、30代だったら、おまえ……いいかげんにせーよ(怒)となるんだけど、まだお子ちゃまだから仕方ないか……と許せた。

それよりも攻めが、当時14歳だった誓史を出会った時から見初めてたというのが、微妙に受け付けられない……。

えぇ…そんな年齢下のも対象になっちゃうの?
ショタOKなんですか?みたいな。。。
初版が1996年で、今から24年前はそこらへん緩かったのかなぁ。


同時収録はスピンオフなんだけど、これまた受けの背負ってるものが重い。。。。

双子の片割れの死と、大学時代の親友の死。
自責の念に囚われて続けて、死の影に染まってるような受けには、やっぱり若くて生命力溢れる直球な年下攻めですよね!というお話。
あのメールにキュン。

この時代は、ケータイはあるけどメール機能はなかったのかー。
そしてアナログ回線とか懐かしい。。。

ーーー
あとがきでホッとした部分が。
「文庫化にあたり読み返したところ、あらすじ以外はほとんど覚えていなかった」とのことなんだけど、生みの親でさえ、そうなのですね!!と。
私も、読んだのにすぐに忘れてしまったり、途中まで読んでこれ読んだことある!!とよーやく気づく始末で、脳みそヤバイな……と前々から思ってたので。
なんかホッとしました。

2

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