二一さんのレビュー一覧

LOST II 小説

二一  伊藤モネ 

最後の一番いいところで、なんでそうなっちゃうの

仲間を失い、後悔の念や喪失感の中でもがき続けてきた男の心の闇に迫る後半戦。素晴らしい読み応えでした。

このII巻は、I巻のネイサン視点とは変わってクレイ視点で話が進みます。
ヒュプノス島で戦死したとされるネイサンのことを想いながら、島の謎に迫っていくストーリー展開です。
あの島には何が隠されているのか、かつての仲間たちなはなぜ死ななければならなかったのか、そしてネイサンはクレイに何を伝え…

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LOST I 小説

二一  伊藤モネ 

生き残り兵士のリアルな内面に迫る光と闇の物語

BLを純粋に楽しむというには背景が重めな内容だけど、こんなに読み応えのあるストーリーに出会える機会はそうそうないと思う。
BLを読んでいるのか、ヒューマンドラマを読んでるのか分からないほど、主人公2人の背景描写が緻密。敵との戦闘シーンは本格派そのもので、無傷で生還しないところや仲間が非業の死を遂げたところなど、凄惨な現場であったことが分かるシーン展開には身震いがしました。

とある島に、調査…

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Re:dial 小説

二一  伊藤モネ 

デモデモダッテとぐるぐる

主人公が終わらせなければいけない恋に決着をつけ、新たに歩き始めるお話。相互救済でもあるかも。中盤からずっとデモデモダッテとぐるぐるし続ける心理描写に疲れる。こんな受けを根気強く開いていく攻めがただただすごいと思った。

いなくなった昔の恋人を忘れられず、携帯に番号を残し続ける寿朗。その相手は、山に入って7年経っても見つからないことから死亡届が出されたらしく、もしかしたら……と希望を持ってしまう…

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グッバイステップ グッバイステップ 1 小説

二一  COM 

少年から大人になるまでの過渡期

がとても丁寧に書かれています。マイノリティもマジョリティも1人の人間の中にどちらも詰まってて、その複雑な絡まりの果てにその人が出来上がっていて、だから同じカテゴリーの中にいても同じ気持ちを共有出来たり出来なかったりするんだろうな。と、読んでて思いました。
少年時代の守られた安全地帯から新たな世界に移行していく。不安と恐怖とコントロールの効かない自分の心と。読んでて何度も苦しくなって、でも読んで良…

2

Re:dial 小説

二一  伊藤モネ 

安く買ってごめんなさい

なんとなく電書サイトを見ていて「やっす!」とあまり期待せずに購入しました。
がしかし、ページ数も少ないのにとっても読後感が良いお話でした。

ひとりでいることの寂しさに絡め取られている心に、お互いがぬくもりを与え合えるそんな大切な存在に出会えた奇跡。
ずっと穏やかにこれからの人生を過ごすのだろうなと幸せな気持ちで読み終わりました。
ほかの作品も読んでみようと思います。

2

自称幸福論 小説

二一  あいだはるか 

自分以外の人が大切すぎて

kindleunlimitedでお見かけして、それ以後ポツポツと読ませて頂いてる二一先生。
やり場のない心情がありありと書かれているので気持ちが想像に難くなく、毎度読み入ってしまいます。

このお話、会計士の受け様・曜介と定食屋店主の攻め様・十弥のお話なのですが、この人たち含め周りの人もみんな、誰かに幸せになってほしいし幸せになりたいのにまぁーーうまくいかないんですね。そういうどうしようもな…

1

Re:dial 小説

二一  伊藤モネ 

薄暗い先に見える小さい灯みたいな展開

10年、消せずにいた忘れられない人の電話番号に、誤って発信をしてしまう。
それは、違う人の番号になっていた。
その人は、偶然かかってきた見知らぬ人の電話で、生き直す切っ掛けを得る。

・・この作品を読んで思いだしたのは、
ウォン・カーウァイ監督の映画『欲望の翼(1990)』で、
そのエンディング曲 アニタ・ムイの「是這樣的(ungle Drums)」
あの映画も、マギーチャンがずっと…

2

Re:dial 小説

二一  伊藤モネ 

そんなに量がない割にドーンとストーリー!

二一先生の作品、他のでいいのがあって、それをきっかけにこれも読んでみました。
そんなに長くなさそうなので、さっくり系かなと思っていたら、読み応えすごくてびっくり。

ストーリーは、受け・榛名さんが10年前に失踪してしまった恋人の電話番号に酔って電話したら、誰か男性が出て夢うつつのまま話してしまうところから始まります。
出てくれた人が攻め・秦さんなのですが、電話をきっかけに秦さんは榛名さんが…

5

Re:dial 小説

二一  伊藤モネ 

神様が誂えてくれた恋

kindle unlimitedで読める、
小説だが101ページなので手軽に楽しめる作品です。

秦×寿朗
行方不明になった寿朗の恋人:路也

宅配弁当の店を経営している寿朗は、
10年前に行方不明になった恋人の路也をずっと忘れられない。
ある日、恋人の電話番号にうっかりと電話をかけてしまった。
電話に出てきたのは恋人ではなく海にいると答えた男だった。
それから数日、海にいると…

2

Re:dial 小説

二一  伊藤モネ 

名前も"好き"も上書きする勇気を

携帯電話が結んだ物語。
偶然の出会いが、いつしか本気の恋へと変化していきますが、好きなのに前に進めないもどかしくて焦ったい大人のラブストーリーでした。


昔の恋人のことを忘れられずにいる寿朗が、あるとき間違えて恋人の携帯番号に発信したことから物語が始まっていきます。
繋がった相手は、一人旅をしている秦という男性。気さくな秦に気を許して、ついでがあったら自分の店に寄って下さいと伝えたとこ…

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