佐々木久美子さんのレビュー一覧

シナプスの柩(上) 小説

華藤えれな  佐々木久美子 

ちょっと懐かしいサスペンスドラマ風

ちょっと懐かしいサスペンスドラマ風というか、韓国ドラマ的というか。リアリティ追求型ではないドラマティックなストーリー。

「あなたの指に解剖されたい」といった、触覚に訴えるような耽美なイメージの使い方はとても上手いと思います。言葉の使い方も全体的に詩的で美しいです。そういった雰囲気を楽しめる向きにには面白い本ですが、ふわふわと掴みどころのない感じもありますので、もっと現実感のあるストーリーを楽…

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月とナイフ 小説

月上ひなこ  佐々木久美子 

ハッピーエンドですが。。

ヴァンパイアもの。
許されざる恋、背徳感には心惹かれるのですが、攻めが受けのヴァンパイアに惹かれる理由が薄いです。
また、300年も生きてきて体液交換が危険だと分かっているにも関わらず、自ら1回だけという条件でHしてしまう受けの脇の甘さも気になりました。。
嫌だ嫌だと言いながら、心の奥では望んでたということですかね。。
正体を明かすまでの葛藤は長かったのに、攻めがあっという間に決断して、そ…

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桜霞の神隠し 小説

凛紫水  佐々木久美子 

美しい鬼

初読み作家さんです。
時代物という事とイラストが佐々木さんという事で読んでみました。
舞台はまだ祈祷師や鬼が存在していた日本。
美しい鬼と領主の息子のお話です。
鬼が登場するお話ですが、それほど恐ろしくも禍々しくもありません。
どちらかというと切なくて甘々な雰囲気です。
ただ、阿修羅は普段は穏やかなのですが、流石鬼だけあって、激怒すると荒々しく猛々しくなり、本人でもそれを抑えるのは難し…

1

純潔の愛人(コイビト) 小説

水月真兎  佐々木久美子 

気の長い攻め様

佐々木さんの挿絵がきっかけで知った作品です。
読んでからあとがきで『スキャンダラスなプチキャット』のリンク作という事を知ったのですが、そちらは読んでなくても大丈夫でした。

上のあらすじにも書いてますが、主人公は大企業の専務と高校生のお話です。
16歳の明良は父親が会社社長なのですが、その会社が倒産の危機にある中、父親が倒れて入院、その上継母は出産を控えていて、といきなり一家の生活を心配し…

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リーチ 小説

いおかいつき  佐々木久美子 

麻雀には全く興味はありませんが

麻雀のルールは知らなくても大丈夫な作品だと思います。
絵師さん買いです。
いおかさんも好きな作家さんなので、テーマは麻雀だけどもしかしたら気に入るかもしれないと思い、読んでみました。

デビゅー程なくして大人気作品を生んだ漫画家陸人と、まだ若くして麻雀の代打ちとなった真木。
スランプに陥ってなんとかそこから脱出しようと新しいテーマに挑んだ陸人が出会った漫画のモデルにするにはぴったりの真木…

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ドアをロックするのは君 小説

鳩村衣杏  佐々木久美子 

愛の深み、2人だから行ける場所。

「ドアをノックするのは誰?」の続編。そして、ぜひ「ノック〜」の方から読んでいただきたいです。
本作は甲田と頼久が出会ってから1年半、同棲し始めてから1年、のお話です。
表紙の明るい絵柄から2人の微笑ましいラブラブ生活のあれこれを描く物語かと思いきや、違っていました。
恋の、苦く醜い側面。伴侶としての自分を揺るがしてしまう自分自身の感情。相手も自分も以前と違い成熟してしまったがための苦しさ…

4

ドアをノックするのは誰? 小説

鳩村衣杏  佐々木久美子 

良妻で賢妻で、でも激しいマクベス夫人のような。

元々鳩村衣杏さんの作品が好きです。本作も期待通り、とても面白かった!
しかもただ面白いだけでなく、ちょっと変わってる?
というのは、物語の構成が3つのイメージを持ってると思うのです。
一つは、今まで恋愛を遠ざけていた頼久(受け)が天然で甲田(攻め)に放つ官能性。
二つ目は、頼久の天然性ゆえの、甲田とのズレからくるコメディテイスト。
三つ目は、頼久の抱える空っぽの心を受け止めきれない甲田と…

5

愛執の鎖 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

攻めに同情

銀行員の上司と部下、そして不倫物というなんともドキドキなお話でした。
人物の内面にスポットがあたっていたので、昼ドラのようないけない物を見ている感じはなかった気がします。
ただ、主人公の弱さや狡さがストレートに書かれているため、読んでいて良い気持ちもしませんでした。
でもそこがこの作品の面白い所でもあると思います。

主人公の三浦(受け)は結婚生活がうまくいってるのにも関わらず、大石(攻…

5

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

表紙がイイ!

表紙がイイ!
ツボです。
榎田尤利さんだから内容も安心。楽しみに読める。
ただ、挿絵がちょっと残念。
アップの絵は素敵なんだけど、引きの絵は微妙。
表紙はいいのに!
何と言うか色々と崩れていてもったいない感じ。

潔癖症で手袋を外せない、何かあったらすぐ手を洗うご主人様と
体育会系執事見習い。
老執事もいい味出してる。

手を洗いすぎてバリバリな手のご主人様にハンドクリーム…

1

吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

吸血鬼には愛

「お前がそのナイフを得たか。。。そうか。。。」

(祖母のシーン以外は)ここまでコミカルに来たのに、もう!!ここでウルっとこさせられるとは。

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