雀影さんのレビュー一覧

爪先に光路図 コミック

青井秋 

絵がいい

素晴らしく細密で繊細に描かれる絵に参りました。

拡がる菌糸の世界。雑木林の中、倒木の茸たち、木の葉の上の幼虫、雨の滴。(爪先に光路図)

電車の中、居眠りする人たちのまわりで揺らめく熱帯魚。(さかなの体温)

ふさふさの尻尾と耳。(八月、夏の底)

どの作品もうつくしかったですが、特に最後の「八月、夏の底」。
自分内でここしばらく続いた、ケモ耳ファンタジー強化週間の最後を飾るに…

10

ばらのすべて コミック

山田酉子 

アイドルなのに

こんな方向からくるのね。

芸能界アイドル物と裏組織でSMっぽいの、BL的にはそれぞれどちらも定番なネタではあるけれど、
それを、この軽くてかわいい絵柄で、こんな風に両方絡めてもって来たのかぁ。
えと、これ、商業誌でだして大丈夫?

この薄暗くて生命感の薄い、よろよろした感じの絵とか、あんまり救いのない感じのわかり辛いお話は、結構好きかもしれない。
いや、寧ろ、かなり好き。
って言…

4

だってまおうさまは彼が嫌い コミック

山田2丁目 

RPGなファンタジー?

代々続く魔王と勇者の戦い。
現在の第30代魔王は便利屋稼業。
そこで、どう見てもその筋の幹部みたいな、29代勇者が征服に来て、、、。

征服って、性的な意味で征服しちゃえばいいのね。
ってことで、BL展開が成立しているのですが、
これは、ギャップ萌?
ヘタレな小市民の魔王に、子どもの頃から世界征服を夢みる強面の勇者って言う、性格設定のギャップ。
おまけに、山田さんの絵は、マッチョじ…

2

ひとつふたつひみつ コミック

笹丸ゆうげ 

好きこそ萌の上手?

表題作の萌ポイントは

陥没乳頭

作者さん、きっと、とっても
ちくびがお好きなんですねぇ。
とっても美味しそうなちくびです。
表題作はもちろんのこと、他の作品の、影になっているちくびですら、美味しそうです。

ストーリーも、何というか、萌萌きゅーんな感じといいましょうか、
破綻なく、すんなりエチの最終段階をクリア。
リアル過ぎず、汁まみれすぎず、受けちゃんの悶え顔もきれいに…

3

コーヒー男子にシロップ コミック

木村イマ 

BLでしか

表題作で、主人公の志村が自分でも言っているように、憧れが度を超しただけかもしれない。
でも、やっぱり、それだけじゃないかもしれない。
そんな風に、自分の中にある感情が恋愛なのか何なのか、そこから悩む展開は、多分、BLじゃないと描けない話。
そういう意味ではすごくBL。
全くエチまではたどり着かないけど、これはこれで、いい。
お顔の表情とかも、繊細で、これはこれで、いい。
表題作以外がか…

2

恋化け♥ コミック

高岡七六 

やっぱり狸

狸の可愛さってなんだろう?
絵にした時の、ちょっとタレ目でなんとなく間抜けなイメージかな?
後は、丸いお腹とか、もほもふ尻尾とか?

実物の狸は、思いの外スリムだったり、尻尾もぼさぼさしてたりで、意外と可愛くないけど、こういう変化モノの狸の可愛さって、やっぱり破壊力抜群。
この作品の花ちゃんも、一生懸命だけど、物知らずで少し見当違いな方向に頑張っちゃうあたりとか、変化モノの狸としては実に…

0

明日屋商い繁盛 1 コミック

ARUKU  

付喪神

表題作は古道具屋を舞台にした、生き残りの男と付喪神のお話。
古道具屋に呼び寄こされるさまざまな「モノ」を介在に、秋緒とからかさの付喪神キッカの奇妙な二人暮らしの幻世の話と、秋緒とキッカに瓜二つの秋緒の友人天宮の現世の話が、絡まり合いながら展開していきます。
キッカと天宮、キッカが秋緒の元に表れたのは、そして秋緒と天宮の関係は・・・。
お話はこの本では終わらず、2巻へと続きます。

同録作…

4

まほろばの日々 コミック

平眞ミツナガ 

透明感がいいな

表題作は、せつない系の同級生物。

かと、思わせておいての、ファンタジー。
この細い描線の軽さと透明感で、ファンタジー世界にふわっと着地。
想い残し系のファンタジーとしては基本形のお話ではあるけれど、タカとテツの日常生活の見せ方がよくて、元来、こういう繊細できれいな絵の、男の子同士がごく淡くても恋愛としか呼べないような感情を持ち合うような、そんなマンガが読みたくて、BL読み始めたのよねって…

3

猫とはセックスなんかしない コミック

木村ヒデサト 

ほんわり

たまに、がっつりエロ発作を起こしてピアスレーベルとか買ってみるわけですが、
今回、ちょっとテンションの高ぶり方が控えめだったのか、
この本、思ったより温いめのチョイスだったようで、
まあ、全体のページ数に対しては、それなりに汁気率はありつつも、
あんまり、激、滾る方向じゃなかった?
というのが、一読目の印象。
エロ重視のライトコメディばかりの短編集とみせて、
思いの外、ストーリー展開…

4

チョークの橋 コミック

歩田川和果 

カバーイラスト、好きだなぁ

この個性的な歩田川さんの絵、
結構好きなの。
人物の痩せて角張っているプロポーションとか
それも、デフォルメされているようでいてデッサンには全く破綻がないところとか
わざと手書きにしたグルグルした吹き出しとか
影の黒ベタの使い方とか
クールだけど、中村明日美子さんほどオシャレすぎないところ。

うん、
ホントに絵は好きだ。

っていうか、絵は好きだけど、多分ここに登場する4人…

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