茶鬼さんのレビュー一覧

憂える天使~アンジェロ~ 小説

成瀬かの  穂波ゆきね 

アホの子受けとあなどるなかれ!!

前作が”少年花嫁モノ”だったのかー!?と地雷だったにも関わらず、意外に冷酷なマフィアの姿も描写され、なかなか良かった作品の続編。
どう見ても発育不全のショタにしか見えない里久を猫かわいがりするクラウディオの姿にアマアマ展開を危惧し、里久が誘拐されてという当然予想されるストーリー。。。
し か し!!
今回も光と闇、そして天使のような里久はおバカではあるけれど、それなりにクラウディオには見せな…

7

欲情螺旋 小説

水戸泉  葛西リカコ 

DNAの執着

近未来を舞台にした、DNA操作が当たり前になった時代を背景にしたホラーチックストーリー。
SFといっても、特に遺伝子界について特化してしているので要旨はピンポイント、明確で寄り道がないので、実に分かりやすく謎とおどろおどろしさが際立っていていい。
未来的双子モノの一種とでも呼んでもいいかな?w

遺伝子の研究が進み、その操作によって不老不死さえ身近になった近未来。
その研究は、ありのまま…

2

星屑シトロン 小説

かわい有美子  小椋ムク 

爽やかで、ちょっと甘酸っぱい☆

このシリーズの学園モノだけは大好きだー!と叫びたいほどに、今回もよかった!!!
同じ学園が舞台なのに、一つとして同じタイプがいなくて、同じタイプのカプがなくて、そして代々の会長・副会長になる所以に、違う理由とタイプがあって、どれ一つとってもどれも魅力的なのがいいデス♪
今回もキュンはあるのですが、それは見事に物語の中に自然に溶け込んでジワジワっと染みてくる、まるで題名の「シトロン」のようにシュ…

2

バロックの裔~無垢なまなざし~ 小説

和泉桂  梨とりこ 

誰かが誰かのために

日本の明治時代を彷彿させる、限りなく実世界に近い架空の皇国とそこにある、バロックと呼ばれる裏社会。
表と裏の世界に住む同士を巡り合わせることで、スッパリと身分差というものを表現していましたね。
架空にすることで、あまり悲壮とか悲惨とかいう感覚が薄くなる効果があると思います。

バロックでスリとして生きようとする少年・三春が、カモとして最初の仕事をした相手が子爵家の良成。
その後も出会い、…

3

これで終わりと思うなよ 小説

夜月ジン  北沢きょう 

性格は悪くないが、後半の急展開が納得できない

思った事をすぐ口にして、そしてケンカ早くて足も出る。
しかし性格はさっぱりいしていて、すぐに非を認めれば素直に謝り、動物が大好きな、元グラフィックデザイナーの新原が主人公。
外見は割とイイ感じで女性に言い寄られやすいので、それが彼の会社を辞めた原因にもなっている。

そんな彼を好きだと言い、平気でゲイを公言し、しつこく新原に喰い下がるのが、新原が勤めているアロマサロンの上の階にある男性用香…

1

溺愛の掟 小説

高尾理一 

猫は猫でも野性味あふれるサーバルキャット?

父親の復讐をヤクザの力を借りて成し遂げる警察官、というお話だった『愛咬の掟』の番外編。
本編で、ヤクザの永瀬に「猫を飼った」と言わせた夕志の本編後、裏切り者達の遺体が発見され復讐が完全に終わったと、警察に辞職届を出し永瀬の元にやってきた夜のお話です。

表紙が何気に猫が猫カン食べてるのを見てるトラ、、なんてちょっと危険な絵になってますが、この猫ともすればトラより獰猛(淫乱ともいう)ですからw…

3

楽園は何処にもない 小説

華藤えれな  実相寺紫子 

破壊的な人格と恋愛

久々に、血沸き肉踊る(?)マフィアものに遭遇!!
容赦ないその姿と、内に抱える暗闇に滅茶ときめいてしまった。
華藤さん、やってくれました、ありがとー!!と叫びたい作品デスvv
尚、昨年出た『この聖なる束縛に』のリンク作品ですが、前作を読んでいなくても全く無問題です。

ナポリでピッツァテリアを営む日本人を両親に持つ支倉航一は、マフィアに虐げられる両親を見て育った為に、何とかしたいと警官を…

11

奴隷社長の花嫁契約 小説

藍生有  乃一ミクロ 

奴隷で花嫁ww

「花嫁」って地雷なんですが、「奴隷」って言葉が好きで、相反するものにものすごく葛藤を呼んだ題名。
うひゃひゃ、会社社長が自分の会社の新入社員に調教されちゃうのですよ♪♪
そして、花嫁要素は薄くてどちらかというと奴隷、下剋上要素が満載で、SがMに調教するという部分が全面押し出しのものであったので、満足度が高かった、ほっとした~=3

親が大手電機メーカーの社長で、その子会社の社長に納まってい…

1

紫炎 小説

橘かおる  サマミヤアカザ 

結局は体目当てだったのか

この作品、前回出た『蒼炎』のスピンオフだったんですね。
読んでいたら私設警備会社CAPSSの名前が出てきて、おや?
前回のイラストが小山田あみさんだったので、気がつかなかった!
その『蒼炎』に電話で登場していたヨーロッパ支部長のアンリが現役だった頃のお話ということで、そこに登場していたラウルもアンリの遠縁ということでチラと登場、尚人の様子を訪ねていました。
でも、その『蒼炎』は自分的に今一…

0

どこにでもある恋の話 小説

柊平ハルモ  宝井理人 

トラウマを乗り越えて、自分の性癖を認める

作者さんお休み後の二年ぶりの作品。
トラウマを抱えた後ろ向き健気受けの教育実習生が主人公。
一方、お相手は学校の先生で、静かに優しく、しみじみとしみわたるように展開し、そのトラウマを乗り越えていくといったお話。

同じ過ちを犯したのに、従兄弟の奈々生は罪を被り家を出て音信不通に。
一方の秀夜は、親に逆らうこともできず、奈々生を亡くしたことを心の傷に持ち、自分の殻に閉じこもり亡くなった奈々…

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