茶鬼さんのレビュー一覧

ヘブンノウズ 赦罪 小説

英田サキ  奈良千春 

憑きモノが落ちた渋澤

3巻は、渋澤の心の謎が明かされて、晴れて旭と恋人になる。
そんな前進した回でした。

詭弁が立つ、売れっ子作家。
そんな表の顔とは違って、親と上手くいかない道明を、色々あった友人でもある薫を、そして母親を亡くし引き籠りになってしまった弟を抱えて苦労していた旭を家へ住まわせる優しさも持つ半面、恋人は作らないと本当の心を頑なに閉ざす、まだ34歳なのに老成したような何ものにも執着しないような顔を…

3

極道ハニー 小説

名倉和希  基井颯乃 

爆笑 バカップルヤクザ

一応893設定ですが、表紙からもわかるように、ラブコメ893ものです。
滅茶苦茶緊張感に欠ける893です(笑)
作者さんいわく、なんちゃって893だそうですが。
こんな893だと街も平和だね~かどうかは不明ですが(w)とにかく、楽しむの一言につきる♪そんな作品でした。
突っ込みどころ満載、デレデレのメロメロ攻めが発するウケを狙ったかのような一言が真面目に語られ
受けは受けで、前編と後編で…

3

お手をどうぞ 小説

水壬楓子  雨澄ノカ 

王道マイフェアレディ

帯にも「セレブな紳士×仕事を干されたモデル、BL版マイ・フェア・レディv」とある通り、そのまんまの実に王道でした。
あれ?やけにベタコテだし、作家さんぽくないと思ったら01年の作品の新装版なんですね。
旧版に書き下ろし【good morning?】が入っています。
本当に何も書くことがないくらいに、ズバリなんで困ってしまうw

再婚した母親の夫とそりが合わず、大学の学費を手切れ金のように…

4

俺サマ吸血鬼と同居中 小説

楠田雅紀  Ciel 

何だか色々ともったいないような?

設定とか部分部分が面白いのに、何だかサラサラサラ~と終わってしまった。
意外性を求めるわけではないが、全てが予想通り。
そして何となく”運命の出会い”で全てが始まってしまって、決着がある。
読み終わって、悪くはないんだけど、何か残念な気もしてしまう。

啓太は両親と共に事故に遭ったが一人だけ生き残ってしまい、叔母の元で過ごし、そして大学生になって一人暮らしを始める。
幼稚園の頃、”お城…

1

彼氏とカレシ 小説

水原とほる  十月絵子 

倦怠期の夫夫は犬を飼いました!?

水原作品の3Pです!!
といっても、さほど濃くなくあっさりと。
本当に水原作品は最近変わってきてますよね。特にCharaのものは1作前のはおいておいても、その前の「The Barbar」とかそんな感じの雰囲気路線です。
作者名を隠して読んだら水原作品だってわからないかも?
主人公達、登場人物の関係がかなり特殊であるので(感じ方によっては背徳的?)ユニークな設定ではあるのですが、きっとダメな…

6

love from you 小説

夜月ジン  コウキ。 

無自覚の愛情依存の負のスパイラル

作家さん的に今まで今一つ、そしてイラストは不安定な絵柄が苦手な。
そんな1冊でしたが、表紙の余りの雰囲気のよさと、ざっとみたあらすじへの興味にあらがえず手にした本。
絵柄的苦手は、登場人物が大人だったせいか、顔のアップもすくなく全体の絵からそれまでの作品と違ってバランスの悪さが目につかずセーフ!
思わず同じレーターさん!?とびっくりするはめにw

両親の不仲と離婚から愛情を与えられず、ま…

5

高機能系オキタの社員食堂 小説

今城けい  みずかねりょう 

BL的にというより、食堂に興味!?

昨年話題になった某タ○タ食堂を連想させる、それをもじった題名。
ここ、これを含めて働く男たちのお話で結構イイ線をいってる作家さんになりました。
今回は、食糧を扱う商社の営業マンが自分の食生活と健康を改善してくれた栄養士にとても懐き、新しい案件に彼の力を借りることになる。
そしてその栄養士が自分の先輩社員に対して何か心に持っていると知ることで、より意識するようになり、更に恋心へと発展し、
仕…

4

吐息はやさしく支配する 小説

崎谷はるひ  志水ゆき 

非常に読みやすい一冊

表紙が出た時、あ、またグリーンレヴェリーシリーズか。。と若干の戸惑い。
実はこのシリーズ余り好きじゃなかったんですよね。
しかし乗りかかった舟というわけで手を出しました(汗)
シリーズとは言っても、前作・寛の恋人になったライカの義兄が主人公。
多少、この義弟に対するちょっぴりなブラコンな雰囲気も漂わせながらもさほどストーリー上は影響してこないので、全くの単発・新作として楽しめると思います。…

4

可愛い猫じゃないけれど 小説

真崎ひかる  高星麻子 

愛情欲求

かわいい犬がいっぱいの表紙に釣られて、つい主人公が16歳で相手が大人という、苦手組み合わせの本だということを忘れていた(汗)
大人×子供の14歳歳の差、しかも、子供は母子家庭で母親が放任で当人は恋人を家へ平気で上げていて子供は居づらくて夜の街を徘徊するという、典型的な愛情不足&コミュニケーション不足の家庭。
まあ、話の過程で(番外においてではあるが)めでたしな和解とか、本編の中で本人が世間の見…

3

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

まさにファンタスマゴリア

元人気子役の今は街金の金貸しをしている束井と、幼い時だった故に告白を受けてもそれに答えられず、それでも側にいた氷見の、束井の回想を中心にして10年後の再会から事が動くお話。
大雑把にどんな話かと問われればこうなのかな?

非常に静かにまさに”ファンタスマゴリア”(走馬灯)のようにクルクルと過去を見せながら展開していく話はまるで糸が絡め取られていくように、終盤に向けて全てが回収されてとても綺麗…

8
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