茶鬼さんのレビュー一覧

らふ らふ、らぶ 小説

高月ゆっけ  館野とお子 

掴みどころのないリス青年

彼の言葉のどれが本当でどれが嘘なんだろう?
でも、根本にあるのは優しさだろうか?
だから彼は好きになったのかな?
とても掴みづらい性格なのにどこか魅力がある、読者である自分も彼に翻弄されたかも?
いや、これはちょっと恋愛までは急ぎすぎだろう~と思いながら、このライトなノリもまたありなのかな~と不思議な気持ちにさせられて、まんまと登場人物にまるめこまれてしまったような気がするのです(笑)

4

魔王と誓いの口づけ 小説

海野幸  琥狗ハヤテ 

ドラゴンの涙にウルっと

『駄目っ子インキュバス』のスピンオフ。
前作の主人公クライブ公爵の友人として登場していた魔王の3男・ネロリが主人公の本作ですが、全然本編だけでOKですよ♪
海野さんのファンタジーは、総じて簡単でわかりやすく読みやすいかもですね。
この作品もしかり。
意外性という部分は前作に比べてもちょっと薄いのかもしれないのですが、主人公が腹をくくるほどに大切な人を得るという過程を見せるには説得力がある、…

6

奪取 ~嵌められた潜入者~ 小説

結城一美  小山田あみ 

クローン攻めとマッドサイエンティスト

最初書店でこの本を見たとき思わずラヴァーズかと思いました(汗)
表紙も題字も、裏書にあるあらすじも何となくラヴァーズ路線?そんなイメージがあるので花丸BLACKと最初気がつかなかったという、、
さて、いやぁ~!トンチキでした♪
トンチキにもいろんなトンチキがあるんですけど、これは褒めてるトンチキです。
最初のいわゆるきっかけとか、登場人物のアレコレとか、元の設定自体が空想を交えたものだから…

9

手を繋いで視線を重ねて 小説

椿めい  神田猫 

トラウマの解けるまで

とても丁寧な綴り方で、新人さんの初文庫?と思ってあとがきを見たら2冊目なのですが、デビューのきっかけになった作品だそうです。
あれ?と思って作家を見たらデビュー作品は花丸文庫で10年に出た『拙いゆびきり』が(レビューしてありました!)
中折に既刊で記入されてないってことは絶版になったの?
しかし、初々しいという感じはあながちハズレでなかったようで。
前作の時、自分は「拙い作品」と酷評してし…

2

淫花~背徳の花嫁~ 小説

いとう由貴  Ciel 

変身?

作者さんの痛い設定がすきで、選んでは挑戦してるのですがこれは…トンチキ!?
いや、裏書き見てたんで賭けだったのですがね~
まず以前も触れたが自分的にインド人が身近すぎてどうしてもイラストのような格好良い男性が想像できなくてアウト!
エロ重視なんで肝心の本筋はトンチキご都合なのでストーリーや設定につっこんでアウト!
ですがその結末は自分的にアマアマというよりニヤリとするようなものが潜んでいる…

5

濡れゆく毒夜の隷 小説

バーバラ片桐  稲荷家房之介 

今年度最初の陥没ちゃん

ここにも登場しました陥没ちゃん♪
バーバラ作品で稲荷屋絵なんて、なんて誘惑的なんでしょう。
題名が何か蝕手をイメージさせるヌメヌメしたイメージですが、現代モノで蝕手は登場しませんでした。

西新宿署組対の新米刑事・近衛がヤクの売人検挙の折に偶然出会ったのは、過去一度目を惹かれた麻薬取締捜査官の倉見。
麻取も追っていた物件だったために合同捜査することになります。
そこで下っ端の近衛が麻取…

4

はなかぐら 小説

高矢智妃  わいあっと 

僕は娼夫です

実は海外翻訳モノを読んでしまったために今のBL小説が薄味に思えて読めなくなっていたところ、このjune系の強いお話は脳みそ切り替えに丁度ぴったりと役立ちました!
文芸社から07年に大判で出てたのの文庫化ですね。
能の世界を舞台に、憎しみ、嫉妬、軋轢、虐待、これでもか、というほどの都合のよいお約束波乱展開がジェットコースターのように押し寄せてきて、実はトンチキなんですけど、それがいいのです♪

4

フェア・ゲーム 小説

ジョシュ・ラニヨン  草間さかえ 

満足の一冊です

<モノクローム・ロマンス文庫>と銘打って出た翻訳モノの同時発売のうちの一冊。
こちらのほうが断然によかったです!
最近、読み応えが云々といった要望もある中これは見事にそれに答えています。
シリーズにロマンスとついていると、何げに甘い恋愛をイメージするのですが、「恋愛」の英語表現がロマンスで、もちろんこの中でその展開もあるのですが、それと同時に同じくらい、もしくはそれ以上に読ませるミステリーを…

20

恋のしっぽをつかまえて 小説

L.B.グレッグ  えすとえむ 

アメリカンコメディ

一昨年、オークラからスラッシュの和訳モノが数冊出たが、今回これを読んでみて、あれはかなり日本のBLに近いファンタジーだったんだな~とその違いを感じた。
ではこのモノクローム・ロマンス文庫で出たものは、というとかなりゲイものなのです。
登場人物がゲイなのでもちろん恋愛観というより思考がゲイ思考で存在しており、日本のBLのように恋愛の機微や心の動きなどを期待するとちょっとハズす方が多いかもしれない…

8

不埒なおとこのこ 小説

栗城偲  鈴倉温 

子犬を装う狼男子?

担当作家の誕生日パーティーに、作家の要望で新進の少女小説の高校生作家を連れて行くことになった官能小説担当編集。
担当作家の八つ当たりにあい、許容量以上の酒を飲まされるハメになり
その翌朝目が覚めたらそこはラブホテルで、隣りには高校生作家が!?そして身体のあらぬところに痛みが。。。
そんなきっかけで始まる、24歳の社会人と、17歳の高校生の年の差カプ物語。
何となくおもしろそうじゃないですか…

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