乱菊さんのレビュー一覧

俎上の鯉は二度跳ねる コミック

水城せとな 

死出の道を ひとつでも多くの花で

恐らく今年一番売れるであろうBLはこの作品に違いない。
小学館の携帯サイト『モバフラ』にてちまちま配信されていた「窮鼠はチーズの夢を見る」の続編が、この度ついに書籍化された。
もちろん携帯にて事前に全て読みつくしていた私だけども、今回改めて頁を繰りながら、内容は同じだというのにまた胸が熱くなってしまっていた。

前作「窮鼠はチーズの夢を見る」のレビューの中で、
『今ヶ瀬だって「愛してるか…

44

僕は素直じゃない。 コミック

山田・D・米蔵 

あんたら女子ですか

ねこ田米蔵「オトナ経験値」番外編。
今回はA4フルカラーという豪華版なので、ねこ田さんの絵がじっくり堪能できる仕様となっている。

相変わらず新海の匂いを嗅ぐのが大好きな夢二。
くんくんくんくん・・・・・・恐らくバカの一つ覚えのように、新海にかぶりついていたであろう夢二は、我慢の限界に達した新海から「一週間の接近禁止令」を出されてしまう。
落ち込む夢二に興味津々なマルとムーが加わり、また…

4

あの日のきみを抱きしめたなら 1 コミック

崎谷はるひ  山本小鉄子 

とてもとても好きなんだ、と言えばいい。

崎谷はるひ・山本小鉄子コンビの「あしたのきみはここにいない」のスピンオフ作品。
前回登場した三尾朝陽の姉である夕奈の同僚・六浦健吾と、2つ年上の幼馴染み・沢木秀利のお話になる。
ゲイだということを周囲にカミングアウトし、どこか開き直った風にも見える秀利と、その幼馴染みへ言葉にしがたい想いを募らせる健吾は、決定的な最後の言葉を口にしていないだけで、その実、誰よりも互いを必要としている関係。
男…

6

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

死ぬよりも怖いこと

高校教師の初芝公平は、大学四回の夏に高校時代からの親友だった阿岸に強姦され、そのせいでHIVに感染してしまう。
そのことで恋人にも別れを告げられ、病状も進行する中、後輩教師の乾武則だけが、そんな初芝の心のよりどころとなって行くのだが・・・男に犯されたという恐怖から、なかなか乾の好意も素直に受け取ることが出来ないでいる初芝。
しかしどんなに足蹴にされても、乾は初芝と一緒に生きてゆきたいという気持…

9

POLLINATION(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

愛は、なんですか

「WEED」「FLOWER」に続くシリーズ最終巻となる「POLLINATION」。
前作に引き続き冷血悪徳医師、谷脇伸一が主人公である。
遊びのつもりで付き合っていた松本朗に死なれ、生まれて初めて底のない喪失感を味わった谷脇が、次に心を奪われたのはなんと自閉症を患っている鈴木佑哉という少年だった。
松本の時もそうだったが、自分になびかない人間をモノにするのが谷脇の趣味のようで、今回も傍に近寄…

13

FLOWER(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

これは伏線

「WEED」に続く裸ん坊シリーズ2冊目。
前回サブで登場した谷脇伸一が本作の主役となる。
何と言うかまあ、冒頭から相変わらずの最低男ぶりであった。
それはもういっそ清々しいほどに。

セフレだった若宮に恋人ができ、相手にされなくなり退屈になった谷脇は、今度は何でも言う事を聞きそうな医大生・松本朗を飼いならそうと画策し、酔い潰した上で強姦(またか・・・)。
松本本人には「君が誘ったから」…

5

キャンバスにくちづけを コミック

南国ばなな 

麗人編集部がすごい

南国ばななの初BL作品集。
たまに雑誌で読み切りが掲載されていたが、「もっそれ」のイメージしかなかったのでそのシリアスさとエロさに「へえっ~」と意外に思っていた記憶のある作品群。
それがやっと1冊にまとまったのかと思うと嬉しくて、ぜひ多くの方たちに読んでもらいたい気分だ。

表題作は自分の描いた絵に欲情する絵描き・桐生清二と、他人に見られることで興奮を覚えてしまう高校生・松崎蜜琉のお話。

8

純情(3)(小冊子付き限定版) コミック

富士山ひょうた 

叶った初恋

実は掲載誌で全て追っていたために、今回は描き下ろしと限定小冊子の為だけにご祝儀買いした「純情」完結編。
やっとのことで両想いになった倉田と戸崎。
これまでの溝を埋めるかのように素直になる2人は、見ていてもくすぐったいほど初々しい。
特に倉田の甘えようといったら、おとなしくなった大型犬さながらで、ああ幸せは人を変えるんだなあ・・・と感慨深くなってみたりして。
しかしもちろんこれでは終わらない…

5

キラキラ コミック

三池ろむこ 

もっと!エロをもっと!

もともとそう激しい描写はない印象の三池ろむこだが、今回は特にライトだった。
さすがに「全体的にラブってる感が薄いかな・・・」と本人も認めるほどで、それはもうキラキラで眩しくて瑞々しかった。

表題作はクリエイターたちが同居する一軒家での恋模様(と言うほど進展はないが)。
ただメインカップル以外に、その他2組のお話も含まれているため、ボリューム的には頁数がちょっと少ないかな・・・という気もし…

7

憂鬱な朝 1 コミック

日高ショーコ 

僕はきっと何だってできる

日高ショーコで時代ものは読んだことがなかったので、初めて雑誌掲載された本作を見た時には、随分と違和感があった。
子爵だ、家令だと、少し硬質な雰囲気の世界観。
今までとはあまりに毛色の違ったカラーに、これでコケると痛いなあ・・・などと余計な心配までしてしまったほどだ。

けれどもそれは全くの杞憂だった。
これは巧いなあ!とすでに序盤で唸らされた。
大抵こういった物語というのは、時代背景や…

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