葡萄瓜さんのレビュー一覧

四代目・大和辰之 コミック

スカーレット・ベリ子 

あちらとこちら

同時刊行の『みのりの手』のいわば裏話。
本作をメインで考える事が出来るかと
仮定はしてみましたが、そうなると少しばかり
パンチが足りない。
そうなったらむしろ関係性が限りなく
薄まっていた方がすっきりと読めるでしょう。
素直じゃない続編、とでも位置付けるべきなのかも。

で、描かれている人はメインにしても狂言回しにしても
それぞれそれなりに男です。
他の性に置き換えて描こうとし…

4

みのりの手 コミック

スカーレット・ベリ子 

一皮

熱烈な賛辞があるから嫌悪が生まれるのか、
それともただ読み手個人に合わなかった事を
メートル原器にしたいのか、と言う両極端な
反応を生み出している様子のこの方の作家としての
実質的なデビュー単行本。
ポーズ集においてみっしりと肉体を描くと言う事で
先に名を知られていた方ですが、評者は一読後、
心を描きたいからこそ肉体描写を巧みにしていったの
だろうと合点しました。
肉体と心をじっ…

2

好きやねんけどどうやろか コミック

千葉リョウコ 

大阪南北論

作中の距離感から考えて大阪ミナミ・
道頓堀界隈辺りを舞台と仮定して読むと
非常に好く馴染む展開です。
ほんまええですね。
そしてこの表題作の凄い所は方言を
ただアクセントとして用いるだけではなく
それ以上に雄弁な小道具として用いて
いる事です。
併録作での方言の扱われ方と比較しつつ
読んでみると新たな発見があるでしょう。
ただ併録作も決して凡作じゃありません。
切り口をきちん…

3

春風のエトランゼ(1) コミック

紀伊カンナ 

そとのはなし

今回は一度仕上がっていた話をほどいて
少し縫い目をずらして再び仕立て上げた、
そういう印象を受けました。
そのせいか綺麗なんだけど雑と言う印象が
生まれているのではないかと思われます。
その雑さが作風から来るものか計算から
来るものか、それは作者さんの胸先三寸と
言う所でしょうけど、評者は後者に限りなく近い
前者と受け止めました。
そう言うものは腕のない人が真似ると
猿真似の域…

4

1/365の恋人 コミック

たつもとみお 

無意識の強さ

実はある意味喧嘩両成敗、みたいな感じに
なっている展開の物語です。
ですので、視点を入れ替えて読んでみると
裏の裏までは多分読めます。
ただ、それ以上の奥があるんじゃないかと
ふと思わせてしまう瞬間があるので油断が
できません。

主題についてかなり絞り込んで展開されて
いるので読んでいて疲れる事はありません。
が、憑かれる事はあるかも知れません。
ふわっとした執着が常に作中…

5

マジ?俺がBL映画の主演!?(しかも受) コミック

メオ 

それなりに

BLはファンタジー、と言う建前があります。
しかしながら当書の場合、タイトルと梗概を
視て、そっと遠ざけてしまった方が密かに
多い気がします。
ここ2、3年の状況を鑑みればそれもいささか
致し方無いかと。

ですが、当書はただブームに乗って急造された
「なんちゃって」とは一線を画している様です。
むしろ上手く取り込んでいるような様子さえ
あります。
ただ、評者は伏線がもつれて…

2

赤松とクロ コミック

鮎川ハル 

こう化けるか

取り敢えず思考整理の為にこの方の前作に
寄せた拙評を読み返してみました。
…お洒落な方向に飛躍するのかと思ったら
随分意外な方向に飛距離を伸ばされた様で。

と、思いきやこの一冊丸々がデビュー作の
延長線上にあるという壮大なオチが…。
見事にハリセンチョップを喰らった心地です。

展開方法と言い設定と言い、しれっと暈して
なじませている感じですね。
起承転結を構えて崩している…

3

仏説ハイブリッド コミック

縁々 

かっとび真面目

BLすなわちボーズラブ…と言う短絡誤植は
何も昨日今日に始まった訳ではありません。
評者が小耳に挟んだ所では2004年、とある新聞に
そういう誤植が掲載され、波紋を呼んだとか
呼ばなかったとか。
かと思えば本邦の男色を描いた最古の絵巻では
僧侶が重要な役を担っていたりもします。
そう思い合わせると帯に出てきた切り文が
しみじみとしたものに…思えてきませんか?

表題作とその一連…

4

オタ恋トランスフォーム♥︎ コミック

縞島おせろう 

深くて暗い軽やかさ

あばたもえくぼ、と昔から申します。
その感覚をBLに導入して軽やかに仕上げたのが
この表題作でございますね。
もっともこの軽やかさの裏には深くて暗い部分も
しっかりとあります。ただ辛気臭くならない様に
描かれているだけで。
カバーと帯だけ見る限りでは普通に色物という
感じなんですけどね。
良い意味で『どうしてこうなった』と苦笑して
しまう仕上がりです。

併録作は併録作で重く…

0

CANIS-Dear Hatter-#2 コミック

ZAKK 

今の所パセリまで

…よもや自分のレビューで予言なんて
大それた真似をしでかしてしまうとは
想定外でした。
スローペースもここまで骨太にやられると
いっそ天晴です。
下地はすでに出来上がっている訳だから
仕上げを早くしても良いだろうと思われる
向きもありましょうが、その下地がねぇ…
騙し絵が何パターン潜んでいるんだろうかと
いう厄介なシロモノですので、地下鉄の
搬入方法以上に気になってしまって仕方…

2
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