久江羽さんのレビュー一覧

徒然 コミック

トジツキハジメ 

駆け引きのKnow-How

漫画家の作業を軸に、恩田(エロ漫画家)と相良(アシスタント兼BL漫画家でゲイ)の関係を描いていくシリーズ。

相良くんは捨て身なのか性分なのか、開けっ広げに迫るは、仕事から家事一般までこなし上手に懐柔するは、居ないと困ると知らしめるためか時々居なくなるし、恩田を振り回しているように見えますが、ホンの数箇所の恩田の台詞で、恩田もただ逃げ回っているのではなく、相良のことを深く考えているんだなとわか…

2

タイトロープ コミック

夏目イサク 

いい人なのになぜヤクザ?

幼馴染で親戚関係にもあるヤクザの息子と食堂の息子は、お互いがどうしても必要なのでしたというお話。

風俗の営業や建築関係を締めているヤクザさんのようで、堅実にやっていれば人情に厚いいい人たちばかりと思えるのですが、なかなかそうもいかないようです。時々不穏な空気が漂い緊張感も溢れるので、より二人の距離が近寄る仕組み。

しっかりものの直樹が龍之介を支えているように見えますが、龍之介も相当男前…

0

幸福の法則 コミック

不破慎理 

おとなとこども

親同士の再婚で兄弟になった二人のお話。ジタバタしているオコチャマな弟を包み込んじゃうお兄ちゃんの甘ーいお話。

兄弟になることを知らないままに森太郎と出会い、身体の関係を持ってしまったため、複雑な思いを抱いている16歳の良一。
母親と義父との関係を祝福しながらもやり切れず、9歳上の義兄の大人な態度にイライラするなど、思春期のこどもらしい複雑さがそこここに見受けられます。
義兄の森太郎は達観…

1

小説家は我が儘につき 小説

秀香穂里  陸裕千景子 

あこがれのスイートルーム生活

売れっ子のハードボイルド小説家・守谷(久しぶりに再会した兄の友人・古谷)×ホテルコンシェルジュ・篝(見た目はおとなしそうでも、負けず嫌い。小さい頃に散々からかわれいじめられた記憶があり、古谷にはいい思い出が無い。ただし、古谷と知らずに読んでいた守谷の作品の熱烈なファンでもある)のお話。

諸事情でホテルのスイートに長期滞在することになった守谷が、自分の世話は篝が専属でやるようにと指定してきたた…

2

優しい関係(2) コミック

不破慎理 

優しさに救われる

司のマンションで暮らし始めた二人。
田村さんが直矢にプロポーズをしてきたことにより、かえって急速に二人の関係がラブに傾いていきます。
直矢と兄、司と家族の関係も改善に向かい、紆余曲折がありながらもめでたしめでたし、司の「優しい関係」が芥川賞を受賞して終わります。

で、何が重要かといえば、悪い人は全然いないということです。
ほんの少しの価値観の違い、ほんの少し足りない言葉、辛さでふさいだ…

1

優しい関係(1) コミック

不破慎理 

優しい人ばかり

おとなしくて引っ込み思案な自動車セールスマンの直矢。
先輩の田村から回してもらった顧客の小説家が、7年前に突然姿を消した幼馴染の司だった。
傲慢な態度を崩さない司と、何も言わずに引っ越していってしまった司に抱くわだかまりもあり、なかなか素直に向き合えない直矢。
そんな時、優しい先輩・田村と寂しいクリスマスを過ごすことになり、強引に迫られて司のところに逃げ込んでしまったため、3人の関係が流れ出…

0

眠れる月(1) コミック

宮本佳野 

はじまったばかり

ファンタジー?サスペンス?ミステリー?何に分類するべきか悩みますが、先が気になるお話です。

直系男子だけが早死に(30歳くらいで)する榊家の子孫である明彦(27歳)が、郷里に帰って遭遇する不思議な出来事。
幽霊や妖しが見えたり、眠りの中で過去へタイムスリップしたり、この巻は殆ど導入部分なので一体どう展開していくのかはっきりとみえてきませんが、いとこの双子・蓮や依里との関係や、過去で出合った…

0

野ばらの恋 小説

砂原糖子  小鳩めばる 

老人に教わろう

ハッキリ言って老人よりは若者の方が好きです。いや、どちらかと言えば老人は嫌いです。しかし、このお話は彼らに支えられて成り立っています。

最初は「中立」評価にしようと思ったのですが、ハムスターのタカ坊の飼い主土谷さんや、徘徊老人種田さん、セレブ婆さんの蓉子さんなどホームの住人から教えられることがたくさんあって、ただ薔薇に囲まれた洋館の設定にせず、老人ホームを舞台にした意味がここにあるのかなと思…

2

空色スピカ 小説

かわい有美子  小椋ムク 

王道中の王道

かわいさんが学園物!?ってまず驚きました。
男子校もので、寮もので、生徒会もので、各種行事もので、んー、盛りだくさん。
BLには滅多にない2段組なので読み応えもタップリでした。

清泉学院新生徒会は、生徒会長・楠ノ瀬の天使のような外見と副会長・高科の優等生な外見から「ギムナジウム風美少年」としてプロデュースし、行事に女子が沢山来るよう画策します。

楠ノ瀬は中学から寮生活をしていて、女…

4

それが愛なのさ 小説

夜光花  門地かおり 

究極の誘い受け=襲い受け

夜光氏がコメディー!でも、おもしろかったです。同時収録作が雑誌発表作で、表題作が書き下ろしの続編なので、合わせて「それが愛なのさ」と考えていいと思います。

何が良いって、襲い受けの貢くん。わたし、ずっと「究極の誘い受け」だと思っていたんですが、あとがきで夜光氏ご自身が「襲い受け」っておっしゃっているので、そうか襲い受けもあったなと納得した次第でございます。

高校生の頃から好きだった藤崎…

3
PAGE TOP