むつこさんのレビュー一覧

快楽の支配者-Rough Trade 小説

暁由宇  九条えみり 

隠れた名作?

いやー、面白かった。
隠れた名作じゃないかな。
年上の美人でクールなドM受けによる、Sの調教ストーリーです。
がっぷり四つでSMというものを突き詰めてる作品でした。
趣味はわかれると思いますが、非常に刺激的なお話でした。なので、ちょっとオマケの神評価です。
精神的な部分を重要視しているという意味で、これほど深い部分にまで踏み込んだ小説もなかなかないんじゃないかなと思いました。最後まで明確な答えを出…

5

夜明けには優しいキスを 小説

凪良ゆう  高階佑 

地雷だらけなのに読んでしまう

凪良ゆうさんの初読み作品がこれでした。
正直、地雷だらけでした。
まず主要登場人物三人が三人とも、私の地雷。
攻めの押し付けがましい正義感にイラつく。
受けの自虐やマイナス思考っぷりにイラつく。
DV男は言うまでもなくムカつく。

ストーリー的にも色々と地雷でした。
なんだこの「愛は地球を救う!」的なストーリーのもっていきかた…と思いました。

でも、そう思いながら泣いてたんですよ。
号泣に近い。…

9

デコイ-迷鳥- 小説

英田サキ  奈良千春 

那岐のカッコよさに死にそう

レビュー書きたくないような書きたいような微妙な気分です。
これで、今現在刊行されてる英田サキさんの商業作品のすべてのレビューをしたことになるので、寂しいのですよw
ちまちま書いてたんですが、追いついちゃったな。

デコイシリーズの下巻です。
登場人物の壮絶な過去がまるごと明らかになって、物語は幕を閉じる。

最後はまんまとやられちゃいました。篠塚が見抜いた真相に。
読み返すと分かるんですが、これ、…

4

デコイ-囮鳥- 小説

英田サキ  奈良千春 

このタイトル好きだなー。『デコイ』

那岐と加賀谷のコンビがツボに入りました。
ヤクザの裏部隊である「鳩」にいる二人。
過去にあったナニカのせいで那岐は屈託を抱えていて、加賀谷はそんな那岐を見守りながら、忠犬のごとく側にいる。
一番萌えたのも、この二人のキスシーンでした。
主要登場人物四人のなかで心が健康なのは加賀谷だけです。そのせいか、やたらと加賀谷に感情を寄り添わせながら読んでました。四人のなかで出番いちばん少ないのにさw

対す…

3

初恋姫 小説

凪良ゆう  街子マドカ 

コメディなのにめちゃ泣いた

なんで?と思うぐらいポロポロ泣きながら読みました。
常識のない「お姫様」な受けの健気さと男前さがツボに入りました。
片思いがひたすら切なかったです。
最初の数十ページまでは、「うげ、この受け苦手」と思ってたのに、いつのまにか感情移入しまくってました。

設定や受けのキャラじたいは完全なコメディ路線なんだけど、そこで展開される片恋の切なさみたいなものは、ものすごくリアルです。
コミカルなのにドタバタ…

5

赤い呪縛 小説

松田美優  奈良千春 

後半の面白さが半端ない

すごいパワーのある作品だなと思いました。強烈。
近親相姦モノです。
兄攻めで弟受け。
キャラクターの性格づけと前半の王道的な展開、後半になってからの王道を裏切る超展開に、ハートを鷲掴みにされました。
正直私は凌辱的なエロ描写の多い小説は後半になると飽きてきて流し読みになっちゃうんですが、この作品は最後の最後までゾクゾクしながら読みました。
どのセックス描写にもストーリー上の必然性があるのですよ。

5

嘘と誤解は恋のせい 小説

小林典雅  小椋ムク 

やべーよ私、笑いっぱなし!

すごい面白かった!
外で読みはじめたんだけど、あまりにも面白くて口元がヒクヒクゆるむから、「ここじゃダメだ!不審者になってしまう!」とカバンにしまい込み、家に帰ってからじっくり思う存分ゲラゲラ笑いながら読みました。

スーパーマイナス思考な受けくんだと聞いて、あんまり期待してなかったんですが(マイナス思考な受けってあんまり好きじゃないもんで)、そんな心配無用でした。
私、この受けくん大好きです。ハ…

5

DEADSHOT CD

主役はコルブスだ

悪役好きと三木眞一郎好きのダブルパンチで、この作品、私のなかで主役はコルブスになりました。
もちろんユウトもディックもロブもいいんだけど、コルブスの存在感が凄かったもんで…。
コルブスの独白の一つ一つが大好きで、切なくて、胸をわしづかみにされました。
三木さんが上手いんだよー!

なんだろう、このコルブスという男は。
あの最悪な刑務所の中がいちばん幸せだったと語る、コルブスの深い深い孤独。
あっけ…

6

LIFE,LOVE 2 コミック

西田ヒガシ 

父にシビレタ

なんだろもう、西田東さんはやっぱ魅力的なオヤジを書くと天才的だなと思いました。
オヤジに限らないんだけどね。「人間」を書くのが上手いのだ。
弱さ狡さ脆さ、欠点だらけの人間がいかに魅力的かということを、セリフの一つ一つ表情の一つ一つで読み手に教えてくれる。
なにげに女性を書くのも上手いんだよね。一巻のアニタとかさ。ヘタな作家さんならアニタをただのイヤな女代表みたいなキャラとして使い捨てしちゃったと思…

10

LIFE,LOVE 1 コミック

西田ヒガシ 

密室での緊張感

すんげー面白かった。

舞台はアメリカです。
受けは日本人で、汚職政治家の息子。
攻めはアメリカ人で、マフィアの下っぱ。

この二人が「監禁される者とその見張り役」として、狭くて小汚い部屋のなかで一緒に過ごすうち、互いを意識しはじめるのがこの巻です。
緊張と緩和のバランスが絶妙でした。
濡れ場は最後のほうにしかないけど、めちゃくちゃ萌えました。
密室モノって大好きなんですが、不自然さのないのってい…

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