むつこさんのレビュー一覧

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

ティッシュの準備はよろしいですか

読んでて、とても苦しかったです。
『FRAGILE』を読んだとき以上に、木原音瀬さんは鬼畜だなと思いました。まさか穂花ちゃんを殺すとは思わなかった。
単純に考えて、妻と娘は、ドラマチックなかたちで主役二人をくっつけるためのアイテムなのだ。不愉快極まりない嫁にすることで、読者の目をそっちにそらし、主役二人が結ばれることで当然感じるべき罪悪感を完全に消した。
以上のことは読み終えてしばらくたってから思…

30

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

傑作というより他に、言葉が無い

コノハラーむつこです。
正直いうと、木原音瀬さんの作品はレビューしづらいんです。
思い入れが強すぎて、「私の思いを文字で伝えきれない…!」という不安があって。ぽんぽん何も考えずにレビューしてたころが懐かしい。

刑務所ものです。
閉ざされた小さな空間のなかで、一つの愛、いや、愛とも呼べないような執着が生まれ、そして、その愛(執着)は、(いったん)死にます。
そういうお話です。

冤罪で刑務所に入れ…

8

子連れオオカミ コミック

井上佐藤 

パパが可愛いよ

私も評判に釣られて購入しました。なぜか届くまで半月もかかってイライラしたよぅ。
期待通りでした。
会話やらコマ数など、ほんの少しずつ物足り感じがするんですよねぇ。出会いも別れも唐突。でも、それが逆に良かった。
こんなパパたちいいなぁ。
子供になりたい。

3

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

つくづく私好みなんです、木原音瀬さんの作品は。

デキのいい受けとパッとしない攻め、木原音瀬さんののちの大傑作『美しいこと』の原点となるようなキャラ二人が登場する作品です。
いやー、良かった。
さすが面白かった。
後半はヘタレた二人がひたすらグルグルしてるんですが、特別マイナス思考ではなく、かといって特別プラス思考でもなく、共感しやすい当たり前の悩みがダイレクトに切なくて、キュンキュンしました。なかなか進まない関係に、ヤキモキさせられました。
ノ…

9

キャンディ・フェイク 小説

川原つばさ  禾田みちる 

うおおぉおぉぉ…続き読みてえぇえぇぇぇ!!!

ここのところ、シリーズものに手を出しては「げっ、まだ続いてる!しかも最後の巻が出てからかなりの年月が経ってる…」という作品に出会ってしまうんですが、非常に悲しいw
このシリーズも、あまりにもいいところで終わってるので、待ちくたびれてハゲそうな予感が…2004年かァ…続き、出ますよね?出ると言ってください(涙)
ちなみに既刊本を順番に並べると、『泣かせてみたい1~6』『ブラザー・チャージ』『キャンデ…

1

GIトライアングル 小説

いつき朔夜  ホームラン・拳 

競馬興味ないのに、萌えた…

面白かったです。
既刊されてるいつき朔夜作品では、『午前五時のシンデレラ』に次いで、好きな作品となりました。

いつき朔夜さんがスゴイなーと思うのは、舞台の幅広さです。
競馬とかパチンコ業界とか、BLではあまり使われない世界を舞台にして、しかも初心者にも興味深く分かりやすくその業界について伝えてくれるのだ。
パチンコにも競馬にもまったく興味のない私なんですが、この作品と『午前五時~』はめちゃくちゃ…

3

ブラザー・チャージ 小説

川原つばさ  禾田みちる 

装いを新たに、新しい章へと突入したシリーズ

『泣かせてみたい1~6』の続きです。
ずっと一人称だったシリーズなんですが、この本から三人称になり、ありとあらゆる登場人物の角度から、物語が語られるようになりました。
深みが増して、面白さが激増してました。
『泣かせてみたい』の一巻を読んだときは、「こんなもんかー」ってビミョーに思っちゃってたんですが、ここにきて、このシリーズが大人気だった理由が分かりました。
めっちゃ面白いです。

慎吾の成長に…

0

俺と奴の対峙する関係 小説

義月粧子  朝南かつみ 

ツボ!オトナの恋愛です

めっちゃ面白かった!
主人公の受けがツボにきまくりで、感情移入しすぎて、一緒になって落ち込んだりイライラしたり、むしろ主人公以上に私のほうが「むきーっ!!」ってなってたような気がする。
アホですw

再会モノです。
高校時代に好きだった男と再会するんですが、相手の攻めが勘違い大魔王で、受けの性格を誤解しまくってて、本当にもどかしかった。
高校時代のエピソードでは、受けのピエロっぷりに涙出そうになっ…

5

薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

泣きじゃくってしまった

そんなに号泣できるような作品ではないと思うんですが、なぜかボロボロに泣きじゃくりながら読んでしまいました。
木原音瀬さんがデリヘル業界にやたら詳しいのにも驚きました。知りあいにデリヘルのオーナーやってる人がいて、たま~に事務所に遊びに行ってたんですが、登場するデリヘル嬢について、『こーゆう娘、いるいるw』とか思っちゃいましたよ。彼女たちはたいがいわがままでルーズなんだけど、あっけらかんと明るくて、…

28

慕情恋情 大正青夢譚 小説

秋月こお  波津彬子 

ちょ…続きまだー?

『銀月と云ふ男』の続編です。
時代は大正。

もう、めちゃくちゃ面白かったです。
秋月さんって富士見シリーズばかりが有名だけど、絶対にそれだけじゃない。本当に、どんな設定の話も上手いです。スゴイです。

主人公の小太郎が、ついに恋愛面に絡んできました。
優しくて前向きで働き者の小太郎は、ひねくれてねじ曲がった周りの男たちに、いい意味で影響を与えまくってる、それがじんわりとあたたかいんです。いいなァ…

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