茶鬼さんのレビュー一覧

龍の愛妻、Dr.の悪運 小説

樹生かなめ  奈良千春 

姐さんの嫁指南

前作『龍の愛人、Dr.の仲人』で、姐さんの活躍によりロシアンマフィアのウラジーミルから桐島の元へ無事戻った藤堂
という所のその後の平定話というのでありましょうか?
きな臭さはあれど、姐さんが主人公の本作ですからそこはかなり、ホームコメディ的な展開になっていたような気がします。

何せ藤堂がのらりくらりとボンクラなのか腹にいちもつあるのか本当なのか嘘なのか、とてもわかりにくい人でありますので…

4

狼は恋に啼く コミック

りゆま加奈 

地雷でもこれなら大丈夫だった!?

ファンタジー設定で民俗BLとか。
その昔、狼と白鹿が愛し合い番ったことから始まった国と民の物語。
一見して表紙も女子っぽいし、どうしよう?と悩んだのですがその装丁の綺麗さの魅力に抗えなかったデス。
多分、小説だったら地雷ドツボでうわ~!ってものだったろうと思うのですが、何だろう?
絵が見せる効果が働いてそんなに悪くない、この設定ありきのファンタジーの世界にそうだよね、と納得を感じるのでした…

9

ロクデナシには惚れません 小説

李丘那岐  ヤマダサクラコ 

オヤジと呼ぶにはまだ若く、しかしオヤジな30歳

李丘さんの刑事モノ。
そしてイラストは久々のサクラコさんで登場人物の雰囲気がとってもよく出ていました。
読み終えて、刑事モノだけに情もありながら、題名がロクデナシだけに軽妙な軽さも備え持ちなかなかにバランスのよい作品という印象を持ちました。
最近の作風から比較してもその軽さにアレ?これって”喰らえシリーズ”っぽい雰囲気を持っているのかな?なんてうっすら感じながら古い作品?なんて思ったほどに、…

10

制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

高校生と寮モノは苦手だけど。。。

正直申して、高校生モノの小説は苦手の傾向があります。
高校生のかわいい系のコミックは耐性がついて萌えを感じるようになったものの、まだまだ小説は苦手。しかも寮モノも若干苦手。
なので好き作家さんかよほど興味を惹かれなければ読まないのですが、
今回も迷いました。
題名がベタだったし、でも刹那系雰囲気系で割と好きな作家さんであったので清水の舞台から飛び降りてみました。(怖くても肝試しはしたい、ホ…

7

夜明けのスナイパー 愛憎の連鎖 小説

愁堂れな  奈良千春 

2時間サスペンス

シリーズモノなんですが、結構冒頭に彼等についての説明が入っているのと
今回は純粋に大牙に来た依頼と事件の推理展開がメインで、余り賑やかな周囲が出張ってこないので単独で読める作品になっているような気がします。


さる事件により刑事を辞めた大牙は超ビッチな兄の開く探偵事務所で探偵をしている。
そこへ、遺産相続に絡む行方不明の男子を探してほしいと依頼が来る。
見せられたその子の父親という男…

6

シュガーダーク コミック

恋煩シビト 

甘味はたまが美味しい

多分、明るいハッピーエンドを望む人には釈然としない終わりが待っているかもしれません。
でも、これがシビトカラーなのだと、そのブラック風味にゾクっとさせられる一冊。
ヤンデレ・依存、そんなものがないまぜになり絡め取る姿に毒を感じつつ、それが魅力でもあるのです。


親に顧みられず寂しさを抱え野良ネコのような生活をするハル。
唯一信じて愛していた兄に裏切られた事で、裏切らないモノを求めハル…

7

町工場にヒツジがいっぴき 小説

今城けい  周防佑未 

ヒツジが柵を飛び越える日

最近すっかりお仕事ものがはまってきている今城作品、今回は
町工場というから荒っぽい男たちに囲まれて、さながら狼に食べられそうなヒツジちゃん?かと思いましたら、そうじゃなかったんですね。
表紙の主人公の頭の上に小さいヒツジちゃんが乗ってるイラスト♪かわいー!
周防さんのこんなちょっぴりユニークなイラスト初めてみたかもしれない☆


ヒツジちゃんにこだり例えるとするならば
囲いの中に縛ら…

4

キスアリキ。 3 コミック

新田祐克 

貫ぬかれたテーマ

1巻目のレビューの折に「担がれる神輿と担ぐ者」なるタイトルをつけた記憶がある。
ヤクザの跡目を継ぐ立場でありながら、その妖艶な容姿にコンプレックスを抱いていた透と、彼を担ぐ神輿として担ぐ者になろうと決めた六実の物語は、2巻で透の従兄弟の登場でキナ臭さを匂わせながらも、2人がセックスを通して身体も離れられない関係になっていく様を描いておりましたが
いよいよ完結。
カタギになろうとしていた透と六…

8

防人の男 小説

水原とほる  兼守美行 

守るということについて

「防人」表紙絵も迷彩服の通り自衛隊の隊員が登場する物語でした。
しかし”守る者”としてかたや自衛隊員はその役割からも当然かと思えるのですが、
もう片方のペアとなる男は検事であるのですが、彼もまた法の下守る者であろうとするものでした。
2人とも守る者=防人なのであろうと思われる組み合わせでした。


さる事件の案件を追っていたに関わらずそれは上の力により不本意な結末を迎え
左遷させられ…

6

東郷課長のどすけべな指先 小説

中原一也  逆月酒乱 

死ぬ~がキターーー!!

AZで極道スーツ以外の新作?
とおもいきや、10年程前の作品で電子で販売されていた「東郷課長の危険な指先」に書き下ろしをつけて書籍化になった本だそうです。
面白かった~♪


歯科器具メーカーを舞台に、眼鏡をはずせば綺麗な顔をしているのに、要領が悪く人づきあいも苦手な新入社員・沢木が苦手に思うイケメン上司・東郷と忘年会で宴会芸でコンビを組むことになり~というきっかけからの話。
そして書…

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