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えすとえむ
茶鬼
何と表現したらいいのか、独特の世界観のえすとえむ作品ですが、これは雰囲気がすごく心地よくて、ショートムービーを見ているみたいなんですよ。 ストーリーが云々というより、二人の関係がどうあるか?みたいな、すんなりと自分に入ってくるから気分がいいのでしょうね。 表題は肉の解体業をやっているマウロと闘牛士のラフィタ。 マウロは色盲で背中に傷があるのが牛みたいだと自分でも言うのですが、愛が深くなる…
英田サキ 奈良千春
待ちに待った「エス」スピンオフ最後の”篠塚兄”編ですっ!! 篠塚兄には、一生椎葉ラブで行って欲しい。もしも、万が一ならポジションは”受け”で、相手は浅川あたりで・・・と安易に願っておりましたが、やはり英田さんも篠塚兄のスタンスは崩したくなかったのねと、ある種の安堵さえも。 これはBLというには余りに重く、深く、「篠塚」という人間の生き様の小説です。 ロシアの機関の視察を主に行う外事一課4…
名作「俎上の鯉は二度跳ねる」のCD、二枚に別れて発売ということで、二枚目が出たら一緒に聞こうと思っていたのですが、つい魔が差して聞いてしましました。 涙さえ誘う、身を捩る終わりに薬が切れた人みたいに喘いでしまいました。 それにしても、ドラマCDを聞くことで自分で消化できていたと思っていた内容がリアルに、もっと深く入ってくることに驚きました。 それは他のCDもそうなのですが、モノローグの大…
西田ヒガシ
いよいよ感動の最終巻です! 祐介に癒しを求める深見。 深見は有島に薬を打たれ強姦されたことから、ヤクが止められず、またセックスも男性に犯されないと満足できない身体になってしまっていたのです。 でも、祐介にそれを言えず・・・2巻で深見が言いだそうとしていたことはこのことだったのですね。 深見を救うのは自分しかいないと意を決して、深見とセックスする祐介。 それは彼には愛であっても、憎まれ…
今回もピアニストの祐介はそれなりに必死にヤクザの深見を守ろうとします。 彼の弾くへたくそなピアノそれが唯一、深見の救いで気持ちを落ち着かせるものなのですが、それは祐介への愛情に変わっていっている気がするのですよ。 有島にさらわれ、強姦され、薬を打たれた深見。 祐介と部下の工藤の助けによって救出されるのですが、深見は薬の依存症で苦しむ。 それを祐介が健気に、そして勇気を持って深見に対して…
ただ一途で優しい下手なピアニスト・祐介が、人間的の情の部分を捨てて壊れてしまったかのようなヤクザの深見と出会い、それでも恋をして、ただひたすらに報われなくても愛をささげ続けていくという、感動的なヒューマンストーリーの第1巻。 こんな二人に恋愛はありうるのか?とさえ思える展開ですが、そこに交錯するそれぞれの想いが、切なく苦しく、胸を打ちます。 バーでピアノを弾く祐介をいつもじっと見ている深見…
ルネッサンス吉田
「茜新地花屋散華」に続く第二作、作品的にはその前後の短編集ですが、全編とおして孤独と病んだ心を中心に描かれています。 実際、この本は自分でも5回ほど読みなおしました。 「茜新地~」ほど明確なストーリーはありませんので、理解しようとはしないほうがいいです。 ただ、心を病んだ経験のある人には、その哲学的な恐ろしくネガティブな思考はおぼろげながらわかるものがあるかもしれません。 多分、作者自身も…
高緒拾 神室晶
表紙を見て、”ええーっ!ちょっとこのオヤジいやだ。カッコつけすぎ”とか”ハードボイルド?”と思った人は、思い切り裏切られてください。 この表紙の人物こそ「飯島課長」とんでもオヤジです。 愉快で楽しくて、エロい係長に惑わされてくださいね。って、自分もすっかりファンになった一人なんですが・・・ 表題作はズバリ「痴漢電車」でありますよ! 飯島課長は実は鉄道会社の社員なのです。 イケない欲望…
まんだ林檎
作者の<まんだ林檎>さんて、お子さんのいらっしゃるお母さんなんですよね。 普通子供がいる方だと避けたい部分なんていうのはBLにはあると思うのですが、それすら萌えに昇華してグサリと突いてくる、ある意味狂気の世界は素晴らしいものがあります。 表題作は、亡くなった双子の妹を通してのその夫と義弟。 先日レビューした「微笑う人魚姫」にも似た世界でした。 双子の妹・昴をモデルにして描かれた絵を見て…
河上桜子 橋本正枝
KAREN文庫Mシリーズは結構ドロドロ系があって好みなのですが、これが一番キました!! 禁断の”死”というアイテムが3編も入ってしまって、しかも憎しみ、嫉妬、後悔、人間の怖い暗い部分も、子供の無知がゆえの残酷さも、そんな暗い面をも暴きだした、イタイ一冊です。 表題作、嫉妬が生んだ究極の略奪愛ですが、これを行う少年の恐ろしいまでの執着と執念に背筋がゾっとします。 しかし、ある意味相手の男性…