ボタンを押すと即立ち読みできます!
エスシリーズ
篠塚兄編
読みました
重い
篠塚兄の気持ちは
揺るがない
江波
可哀想に玉砕だね
でも
篠塚兄も
江波の事は
憎からず思っていたはず
だけど
しんだ人の事を自分だけは
忘れないように
抗議の意味もあるのだろうけど
1人孤独な生きざまを
選んじゃったんだね
篠塚兄は
1人孤独に
戦う
心を刻まれながら
篠塚兄
あなたの
癒しは
どこにあるのだろう
江波との束の間の時間が
癒しであれば
離れた後は
更に
…
…
ぶれない
揺るがない
あなたの生きざまを
まだまだ
読みたかったです。
結ばれない男同士の話を読みたい私としては、これやろがい!でした。 エスシリーズに最初から登場の影の主役、篠塚義兄さん…この人の生き様を見せつけられて痺れました。この人の魂には触れられない、それは相手云々でなくて彼自身の生き方なのだ。孤高のエリート、本物の大人だからこそちゃんと線を引く。静かで心の奥の炎の温度さえ誰にも見せない、強がっているのではなく、真に強い人にだけある湖のような静けさ。美しかった。
事件性やBL感的には エスシリーズの中では地味かも知れないけど、最後がこの話で私は非常に満足でした。最高。
エス・デコイのキャラクター達が出てくるシリーズの最終巻。ストーリーは文句なしの面白さなので神です。間違いない。英田さんの小説は導入部分で読者を惹きつけ、文章は簡潔で複雑な事件もわかりやすく最後まで読ませてくれる。BL部分も切なくてモダモダさせられ絶対に裏切らない。
しかし!しかしですよ。今作は誰も死なないのでバッドエンドとは言わないけど、ハッピーエンドでもない。江波はつっぱってて強がってるけど誰かに愛してほしくて仕方がない可愛い受けって感じだけどここの表示だとなんと攻めだった。元彼との関係だと受けも攻めも両方やってたみたいです。
江波は健気に篠塚を思い続け切なくて涙が出たけど、普通は最後に報われてスッキリ!のはずなんだけどこの話は英田先生のこだわりで違うラストです。篠塚は先生お気に入りのキャラみたいですね。たしかにハッピーエンドは幸せだけどそれだと陳腐になってしまったかも、と思います。
しかし篠塚は義弟も部下(デコイに出てた人)もゲイで、周りにゲイを引き寄せる魔性の男だなあ。あと篠塚の同期で江波の兄でもある神津がイイ。「俺が女だったらお前に惚れてる」って何度も篠塚に言ってたけど男でもちょっと惚れてたよね。きっと。短髪黒髪の警察官僚はすぐ受けにしたくなってしまいます。
今回の評価は小説の面白さは神だけど片想いが報われないラブストーリーはうーん……という感じなので一つ下げました。
エスシリーズ最終章!余韻、余韻、余韻…
その一言です。
もうこれ以上何もいらないです。
いつもなら「シノピーかわいそう」なんておちゃらけレビューしている私ですが、本作でシリーズ中の篠塚の達観した強さというのかな?それが本当によくわかって泣けてきました。
篠塚参事官、このままなんですか! とその肩を揺さぶりたい!
江波くんみたいなカワイコちゃんじゃないからアレヤコレヤしちゃうψ(`∇´)ψことも出来ないけど、なんとか参事官の決意を覆したい!
いつかは横に並ぶ人くらいは見つけて!ってまだまだ時間はかかるんだろうなーあ。
そこら辺を英田先生書いて下さい!になるとこのシリーズのリアリティからするとBLではなくなっちゃいますかね?
でも本作のラストはこれでいい、これしかないけど、でも一生このまんまなんてオバちゃん心配しちゃうわ!なんて思わずお堀の中心から警察庁(最後は警視庁?お隣だからいーか)に叫ぶ、したかったです。
しかし篠塚義兄さんのこの難しい心理?真理?の理由をつまびらかに、そして際立たせるために江波くんを配した英田先生の手腕に脱帽(`_´)ゞ
江波くんの泣き顔見てみたいな。私だったら5秒で完落ちだよ。
ただちょっと忍の字あたりは金八先生入ってて集中出来ませんでしたがψ(`∇´)ψ。
神津兄ちゃんもただの傲慢な奴だと思ってたらこういう風に関わってきたかい!ラストスパートしやがって!コンチクショイ!
加えて篠塚に短い電話を入れてたというのと晴れた日にダンボールに荷物をサバサバと入れてたという対比に萌えました。シトラス系の香りのニヤニヤ笑いの神津兄ちゃん、結構好きになっちゃいました!
しかし本来ならエロ妖怪の私ですが、エスシリーズの中でエロが2行くらいしかない本作が1番好き。
レビューを見るとわりと「デコイ」読んでませーんなどの記述がありますが、これからの方は是非とも順番通りにお読み下さることをオススメします!
椎葉が、そして安見も通り過ぎて行った後の篠塚あっての本作なんですもの!
これが味わえないなんてもったいないです。
シリーズ6冊読み終えたら本作、そしてシリーズ後日談の「エス still recall」をお読み下さい。限定版でファン必読です。
あまあまな雰囲気満点です。
あと世間知らずで申し訳ないけど神津兄ちゃんみたいな退職理由って実際にあるのかしら?
北海道の拳銃摘発を自作自演して捕まっちゃった刑事さんのお話は映画にもなりましたよね?
英田先生は「DEADROCK」シリーズなども書かれてるからキチンと資料があっての事なんでしょうね。
でも、最後にやっぱりおちゃらけレビュー書いちゃう。
シノピーに一言いいたいの!
「正しい事をしたかったらえらくなれ」
by踊る大捜査線 ワクさん…なんてな。
でもこれって
篠塚義兄さんがこれからも目指し、
神津兄ちゃんも目指してた
「最果ての空」と同義語だと思うんですよね。そこから下を見て感想を聞かせてやって下さい、篠塚義兄さん!
しかし踊る~も20年も前のドラマなんですね。もうそろそろ全く知らない世代の腐少女がBLデビューしてるとしですねー。
わだやだ。
「エス」シリーズ最終章。(私は「デコイ」2作は未読です)
先にレビューを読んでから挑んだので、篠塚さんが孤独のままであることははじめから分かっていました。
しかし、ただストーリーを知っている事と、実際に読んで作品世界に入り込んでみるのはわけが違う。
ひとが根源的に抱えているであろう孤独感。そして篠塚個人の資質からきている孤独感。それは愛する人と死別したとか結婚していないとかそういう事とは関係なく。人は自分の横をただ通り過ぎて行く。『寂しくない人生など果たしてあるのだろうか』と自問する乾いた心…
そこに若くて『全身でぶつかってきてくれる相手』江波が現れる。
この作品が素晴らしいのは、ここで篠塚に恋をさせないところです。
そう、この作品の主人公篠塚は誰とも恋をしない。BLにあるまじき掟破りなのかもしれない。
ただし、もう1人の主役江波はゲイ(しかもリバ男、美味しすぎる…!)で、彼の恋人とのラブシーン(挿絵あり!)もあるし、篠塚に恋をした彼の心情の揺れなど、非常に丁寧に描写されています。
BLとしての枠というものがあるのだとしたら、この作品はそこからはみ出ているのでしょう。しかし、私が感じたのはもっとそれ以上、「小説」そのものすら超えて文字の縛りも超えて。篠塚や江波の心情を直に追体験するようなそんな錯覚すら抱いたのです。
篠塚に会いたくて、マンションの近くまで行ってしまった、でも部屋を尋ねることもできない江波の気持ち。
椎葉と宗近の間にはもう入り込めない事を実感する瞬間の篠塚。寂しいと感じながら何も求める気にならない篠塚。江波を恋愛ではなく可愛いとしか思えない篠塚。由佳里のためと言うだけでなく、自分の矜持、また憎い組織への当てつけの感情のために孤独を選ぶ篠塚。多分今更自分を変えることも怖いのかもしれない篠塚…
篠塚の立っている、明るくも暗くもない乾いた場所に自分も立っている…そんな感覚。
ラストのクライマックス、寂しいという本心、それでも何も感じまいとする自分をさらけ出す篠塚、彼を想って涙する江波、2人の心情が私自身の心になだれ込んでくるようだった。
彼の立とうとしている頂き、その景色はおそらく灰色で、強い風だけが吹いているのでしょう。眼下には緑も花もあるのに。『このさびしさに君は耐ふるや』
そこが最果ての空なのでしょう。私には辛すぎる場所だけど。