茶鬼さんのレビュー一覧

キスアリキ。 3 コミック

新田祐克 

貫ぬかれたテーマ

1巻目のレビューの折に「担がれる神輿と担ぐ者」なるタイトルをつけた記憶がある。
ヤクザの跡目を継ぐ立場でありながら、その妖艶な容姿にコンプレックスを抱いていた透と、彼を担ぐ神輿として担ぐ者になろうと決めた六実の物語は、2巻で透の従兄弟の登場でキナ臭さを匂わせながらも、2人がセックスを通して身体も離れられない関係になっていく様を描いておりましたが
いよいよ完結。
カタギになろうとしていた透と六…

8

365+1 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

物理的距離と心の距離

本作は【365-1】受け視点【365】攻め視点【365+1】受け視点
の、3部構成で成り立っていました。
時間軸がリンクして、受け視点で語られた部分の攻めの理不尽さが、攻め視点によって解き明かされ、この2人にとって何が問題だったのか明確にされ
そしてラストの+1にてそれが融合して和解を見る。
とても解りやすい構成であったのですが
何よりも、彼等が夢を持ちながら同じに進む事ができなくて遠距…

18

COLD LIGHT コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

小説世界の見事な表現!

前巻「SLEEP」に続き麻生ミツ晃さんの絵で展開されるストーリーは
多分、きっと、小説未読の人にも充分にこの小説が伝わるものとして描かれていると思います。
既読の身で読んでも、充分に小説の世界がギュっと濃縮、必要な分だけ必要最低限を”絵”という手法を使って十二分に伝わってくるのです。


退院した藤島。
「愛してる」の言葉に2人は結びつくはずであったのに、ためいらい拒否する藤島。
こ…

10

王様、お手をどうぞ 小説

夕映月子  周防佑未 

王様の殻を破る王子様

登山、歳の差2作、と来て今作は ええー!これが夕映月子さん!?と思うほどにキラキラして、甘くて、
あとがきに”脱地味”なんて書かれてましたが(笑)ハイ、確かに脱地味できてましたよ~♪
でも、ぴったり凹凸がはまる感じのとても良いカプが主人公のお話に思わず引き込まれました!
やっぱり夕映さん作品、好きだなぁ☆☆☆
思わずドキワクしちゃったよ。


幼い頃外交官の父親に連れて行かれたお城で…

11

いただきますとただいまと コミック

たうみまゆ 

大好きなのに・・・

たうみ作品、前作はレトロな雰囲気漂う”情”を描いた1冊だったのですが、
今回、ちょっぴりコメディっぽさも入り、余り暗さを感じない明るい1冊になっていた印象を持ちました。
それはキャラクターによるものかと思うのですが。
相変わらずエロ度はかな~り低く、ラストにエッチはあるのですが、ここまでくるともういらないかな~って思っちゃうw
今回、何故か絵の雰囲気が小鉄子さんっぽいな~ってちょっとそれが…

5

暴君竜を飼いならせ 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

恐竜BLだとか・・・

いやぁ~面白かった!
エンタメ要素満載で、最初から最後まで楽しめた1冊でした☆☆☆
面白い、といってもコメディの面白さとは違います。
その設定や展開かもしれません。
自分的に犬飼のの作品の特徴はこうしたファンタジー設定を置く時、それなりに他の作家さん達もオリジナルの設定などを持って独自性を出してはいるんですが、この方のは一味違うモノがあると思うんですよ。
吸血鬼モノにしてもしかり、他生物…

21

密命 コミック

華藤えれな  十月絵子 

やっぱり華藤作品は小説で読みたいかな~

華藤えれなさんの原作を漫画化したらどうなるんだろう?
日頃小説を読んでいて、つゆにも漫画化を見たいなんて思った事もなかったので興味がありました。
場所はロシア。
軍諜報部勤務になった主人公・イヴァンに与えられたターゲットは、士官学校時代の親友で今はマフィアになったエドアルド。
この2人のある種禁断の立場と再会愛を、それぞれが抱えるモノや主人公の過去などをとおして描く、題材や話としては華藤さ…

8

nez[ネ] Smell and Memory 小説

榎田尤利  湖水きよ 

関係も事件も大きな進展が!

”相性診断”なるものを請け負うCASでコンビを組んでいる
常人以上に発達した嗅覚を持つ千里と、観察力に優れた元公安の鷹目の相性は最悪・・・
のはずが
という愉快な組み合わせの物語ですが、今回は前巻で触れられた千里の子供時代の失った記憶のよみがえりと、2人の関係の進展が、CASに来た依頼を通して描かれていくという実に心憎い程にグイグイと引きこまれる展開となっておりました。


敏感な嗅覚…

9

防人の男 小説

水原とほる  兼守美行 

守るということについて

「防人」表紙絵も迷彩服の通り自衛隊の隊員が登場する物語でした。
しかし”守る者”としてかたや自衛隊員はその役割からも当然かと思えるのですが、
もう片方のペアとなる男は検事であるのですが、彼もまた法の下守る者であろうとするものでした。
2人とも守る者=防人なのであろうと思われる組み合わせでした。


さる事件の案件を追っていたに関わらずそれは上の力により不本意な結末を迎え
左遷させられ…

6

東郷課長のどすけべな指先 小説

中原一也  逆月酒乱 

死ぬ~がキターーー!!

AZで極道スーツ以外の新作?
とおもいきや、10年程前の作品で電子で販売されていた「東郷課長の危険な指先」に書き下ろしをつけて書籍化になった本だそうです。
面白かった~♪


歯科器具メーカーを舞台に、眼鏡をはずせば綺麗な顔をしているのに、要領が悪く人づきあいも苦手な新入社員・沢木が苦手に思うイケメン上司・東郷と忘年会で宴会芸でコンビを組むことになり~というきっかけからの話。
そして書…

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