渋茶さんのレビュー一覧

闇のつがい~金狼とヴァンピール~ 小説

遠野春日  周防佑未 

エロ特化を目指したのかな?…と

遠野さんの今回の話は甘さやロマンチックさよりも、触手の罠に掛かって捕らわれて陵辱されて乳首からミルクを絞り出されて…と、エロ特化のほうに力を入れたのかな?とは思った。

長い年月の間、孤独の中で過ごしてきて偶然出会った狼男のヴァルトと吸血鬼の霧人。
対話よりも身体の相性を重視した快楽主義な関係に疑問を持っていた受けの霧人は、ナンパされた相手とも関係を持ってしまうが…。

霧人は人を見る目…

3

新宿探偵 小説

剛しいら  桜城やや 

途中までしかドラマが見られないような中途半端感

肝心なところでトラブルを呼ぶ探偵と、過去が謎を呼ぶ美貌の医者。
くわえ煙草の展明や夜は裸身に女物の着物を纏う凛、マッチョなナギさんとかイメージしやすく、何だかTVドラマを意識したようなキャラクター達ではある。

展明が探偵業そっちのけの勢いで夢中になっている美貌の医師・凛は、そう簡単になびかないツワモノ。
世慣れた展明が彼を無理矢理に抱いた時に指摘するように、凛には無自覚に巧妙な誘い受けっ…

2

ひとり占めセオリー コミック

北上れん 

絵の綺麗さに惹かれて再読したものの…

実はこのコミック、昔持っていたのだけど誰が誰だか分かりにくかったのと話やキャラクターが印象に残らなかったので手放した経験がある。
電子書籍にて購入して再読してみたが、やはり一度読んだだけではキャラクターの心情に入り込みにくかった。
その理由が何度か読んでみてやっと分かったのだけど、佐倉×立花メインの話に高尾×若宮カップルが顔を出したり、高尾×若宮カップルに西岡が絡んできたりして、最初誰に焦点を…

0

雪肌に蜜悦の牙~シューレ・ヴァンパイア~ 小説

水上ルイ  明神翼 

記憶喪失ネタって萌えるんだな~

『蜜肌に~』に続いてこの巻もジューリオ×龍泉先生のカップル。
「イケナイ子だ…」な~んて言いながらも始終イチャイチャしている生徒と先生だが、個人的にはエリアス先生×光流のほうが好みだったりする。
生徒会長の光流が垣間見せるツンデレぶりのほうに興味をそそられてちょっと寂しいかも(笑)。

今回はそんな蜜月を過ごしている彼らに事件が発生!!
既にジューリオという伴侶のいる龍泉を、あきらめの悪…

0

魔導師は夜を孕む 小説

水戸泉  香林セージ 

受けが高校生だったら間違いなく萌えた

魔導士の家系、七十二柱全ての魔人を支配下に置きソロモンの指輪を手に入れる、って設定からオカルトファンタジーを期待していたのだけど、いまいちだった。

まず受けの清家(さやか)がパッとしなかった。
力関係のバランスが悪いってのもあってやけにプライドが高い割に弱っちいせいで、召喚された魔人セーレが派手な流血沙汰になっているし。

エッチシーンは玩具プレイとか出てくるし、何やら前世絡みのエピソ…

1

学生寮で、後輩と 小説

渡海奈穂  夏乃あゆみ 

山口くん、お疲れさまっす…

典型的なワンコ後輩×典型的な世に疎い鈍チンな先輩。
最初から好意を隠さずにアタックし続ける城野の気持ちにまるで気付かない春菜。
でも、そんな城野が周りと仲良くしているのを見て寂しく感じたりしているらしい。
そうして、恋愛に疎い春菜が城野を意識していく様子とかも含めて、何だかこの話はどこを切っても典型的だな~と退屈に感じながら読み進めていた。

特に劇的な出来事もないのに中盤から面白くなっ…

0

共犯者たちの蜜約 小説

矢城米花  高崎ぼすこ 

共犯者としてのお互いの駆け引き

矢城さんもエロに特化した作家さんと評判があるようで以前から興味があった。
この本が初読みなのだが、まず最初に感想を言うとこの話はエロ萌えも、復讐劇としても中途半端に感じた。

エロシーン自体は冒頭から実父の凌辱、母親の遺骨を盗んだ脅迫犯の指示に従う中での電車内の集団痴漢、脅迫犯によるレイプと初っぱなからかっ飛ばしている。
地雷がある人はこの冒頭で挫折するかも知れないが、この話のメインはエロ…

2

マティーニに口づけを 小説

橘かおる  麻生海 

当て馬に同情したくなってくる

過去に弱みを握られて以来、芝浦に無理やり抱かれ続けている玲司は彼の元から逃げ出したくて仕方がない日々を送っている。
一緒に復讐を企てようと同じように芝浦に陥れられた大堂に近づいたところ、彼の飄々としていてポジティブな人柄に惹かれていき、自然と意気投合して相思相愛に発展していく過程はテンポ良く読める。

ちなみに、陥れた側の芝浦と大堂の間には過去に何かしらの因縁があるらしい。

芝浦も常に…

0

赤と黒の衝動 小説

春原いずみ  夏乃あゆみ 

もうちょっと登場人物の感情に入り込めたら…

読んでみて話の感触は悪くはない気はするのだが、不思議な事に登場人物には感情移入できなかったというなんとも複雑な一冊。

新進気鋭の華道家×自身の理想とする牡丹の新品種作出に打ち込む大学院生で接点は有りながらも違う畑の、ある意味天才同士の二人。

まず攻め・凌の考え方、行動が独りよがりに思えて仕方がなかった。
それに受け・智史と取り巻く脇役の面々もこれまた駄目だったなぁ…。
父親の上下関…

0

兎島 ~黒と白のうさぎ~ 小説

西野花  稲荷家房之介 

なんとなく、昔のJuneってこんな感じだった?

今回初めて読んだふたなりものだけど、あまり進んで読みたいシチュエーションじゃないなって悟った。
ふたなりってどうも受けが男の子に見えなくなってしまうのよ…。
おまけに受け・白兔の意志とは関係なしに複数の島民との乱交ってのも…。

ただこの話、自分の好みから外れているのだけれど、バッサリと『趣味じゃない』と切り捨てられない惜しさもある。
閉鎖的な人間関係、奇妙な因習、官能的な絡み、ハッピー…

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