渋茶さんのレビュー一覧

二次元恋愛の実践法 小説

犬飼のの  香林セージ 

何かがしっくりこないなぁ…

大雪の日に出会い一夜を共にして、相手の事を忘れられなかった者同士がその後コミケ会場での再会を通して恋愛に発展する、同人誌が結んだとも言える恋。

この小説は『三次元恋愛の攻略法』のスピンオフ作で、前作のオンラインゲーム会社社長の柿本(春都の上司)が主役。
前作の栗生×春都も話の核心に絡むのだけど、こちらだけ読むのでもOKかも。

何故かというと今回攻めとなる柿本の性格がどうも前作と噛み合…

2

君と濡れる 小説

夜光花  嘉弖苅クロエ 

え?そんな場所で!?

まず、表紙後ろに載っているあらすじからでは自分の萌えツボに合うかどうか見当がつかなかった。
そのまま読んでみたものの、自分の中でこういった話なんだと掴めないまま読み終えてしまったので焦った。

そこでラブコレに載っていた後日談も読んで、攻め・太智の映画監督というキーワードを軸にしてみる事でようやく話が見える?ようになった。
そうすると、一見振り回されそうな太智の掴みどころのない行動も考え方…

1

犬神と内緒の六日間 小説

月東湊  壱也 

異趣シチュエーションの掛け合わせは見事です、が…

高校生の智一は、幼い弟が何の気なしに犬神様達の静謐な空間を汚してしまったせいで二人揃ってその世界に引きずりこまれてしまう。
汚した空間を再び綺麗にしないと元の世界に戻れない為、犬嫌いを我慢しながら一生懸命掃除する姿をヤマガミ、サギリに認めてもらい心を通わせていく。

ちなみにこの話は他所の評判にある通り、人間と犬神とのほっこりする面もある一方で、3Pに獣姦なんて過激?なシチュエーションも織り…

5

ラブスキャンダルは罪つくり 小説

柊平ハルモ  富士山ひょうた 

楽しむならば父親×息子以外のシチュエーションで

ある日突然、高校生の一紗(かずさ)は人気作家・厨子恭一の隠し子だったとしてワイドショーの主役となってしまう。
しかも、父親として報道されている厨子は毎週末、予備校に通う途中に公園で出会う男前だった。
驚く暇もないままマスコミから身を隠す為に、志水恭一郎(=逗子)のマンションに匿ってもらう事となるのだが…。

…と、あらすじからいくと父親×息子となるのだが、(注・ズバリネタバレ→)
そうい…

0

believe in you 小説

月村奎  佐久間智代 

心の不安定さが良く出ている

当時好きだった漫画家、佐久間さんの挿絵目当てで買ったものの、10年以上積読状態に置いてあった小説。
ようやく読んだのはいいが、中身は私が内心苦手なセンシティブ物だった。

高校生同士の恋愛に微笑ましさを感じるよりも、朔矢の家庭環境からくる精神的な不安定さが気になってしまった。
義兄の仕打ちを我慢したまま一方的に義父に家を追い出され、実母は自分の子供よりも義父の言うことしか聞かないって状況に…

1

マフィアの愛娼 小説

眉山さくら  佳門サエコ 

そのシチュエーションはマニアックか否か?

攻めが信念を曲げない受けを見初めて罠に嵌め、無理矢理に自分好みに仕立てていくというあらすじを読んでエロエロなのかと思っていた。
実際に受けの玲司の、快楽責めで崩されようとしても最後まで屈しないというプライドの高さはいい。

しかし、う~ん、ここでメインとなっている貞操帯ってエロシチュエーションとしてはマニアック萌えな部類なのでは?と思うのは私だけだろうか…。
単に私自身この道具メインの濡れ…

0

ミステリー作家串田寥生の考察 小説

夜光花  高階佑 

串田がその目で確かめたかった女凪島の因習

『眠る劣情』に登場した脇役・久緒主役のスピンオフ作は、孤島の因習を話の軸にした、なんだか匂い系のような小説。
孤島ミステリといっても、金○○少年の事件簿みたいな連続殺人とかの血生臭さはないのでご安心を。

一冊通してミステリ作家串田(注・久緒)の唯我独尊っぷりには惹かれるが、彼の頭の中にある島の謎は既に推理されていて後からそれを確かめるという形なので、探偵っぽい雰囲気は薄い。

今回の評…

4

男と同棲 小説

鈴木あみ  香林セージ 

悩んでいる割に随分と見せつけられていますが?

<エンゲイジヒルズ・ニュータウン>が舞台の第二弾だけど、この巻だけでも読みやすいようになっている。

今回のカップルは涼爾×郁の<十年来続いているセフレです>って二人なんだけど。

…いや、カラダの相性バッチリで十年も続いているならば充分恋人同士の域じゃないですか…
と、さっそくにツッコミ入れたい気が…

同棲に踏み切った事で進展を望むか今までの関係を固持するかどうかで悩…

0

R134 小説

橘紅緒  高星麻子 

まだ気持ちがすれ違っているような…

橘さんの小説は初読みだが、文章に何か(感情、情景?)を込める書き方が他作家さんと違うのかな?と戸惑ってしまった。

作中に出てきたR+Lってブランドのコンセプトは興味を掻き立てるし、出てくるキャラクターは皆美形なのに、お互いの感性や才能を刺激しあうって話とも違う。

個性的な顔ぶれが一つ同じ屋根の下で暮らしていても、よく言えば干渉しない、悪く言えば無関心?って感じでそれぞれの繋がりが希薄か…

4

神の庭で恋萌ゆる 小説

鳥谷しず  宝井さき 

どっちの御利益なんでしょーね?

表紙の和洋折衷の美しさに惹かれて手に取った。

初読みの感想としては、てんで接点のない二人の出会い、受けの斜め上の発想と攻めの精液に対するこだわりと何かとチグハグで読みにくかった。
内容は一話目の「神の庭で恋萌ゆる」よりも二話目の「神の庭で愛薫る」のほうが冒頭で設定がすっきりまとまっていたので何とか理解できたかも。

今回の話は、受けキャラの綾人が趣味じゃなかった。
自分の家(神社)の…

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