ふばばさんのレビュー一覧

アンノウン コミック

たらつみジョン 

漂う痛みを掴んでみたい

予備知識無しで購入。
短編集で、ラストの一作以外バッドエンドでした。そして読後に帯を見たら「こんなバッドエンドが見たかった」。
そうだね!その通りだ。
この需要と供給を見ると、BLの多様化を感じます。
BL黎明期のバッドエンドは禁断の恋でお別れ、みたいな、死んで結ばれる、みたいな。今求められている世界とは違うよね…それからハッピーエンドがフツーになって、ほんとに色んな設定が出てきて、いつの…

4

カラーレシピ 1 コミック

はらだ 

自分色に染める処方箋〜執着男の場合

事前知識なく、「はらだ」さんの作品ということで購入、読んでみたのですが、なーんてことなく読み進み、ストーカー登場で「ん?面白くなってきたんじゃないのお?」と思い始め、フンフンとエロシーンをクリアし、りくちゃんの何気なーいセリフまで来て………

え。
そういう話だったの〜?!は〜!全然気付きませんでしたよ。
びっくりして、ゾ〜ッとはしたけど「サイコパス」ってほどではないのかなあ。ストーカー野…

1

秘密 小説

木原音瀬  茶屋町勝呂 

胸が詰まるような2人

まず、茶屋町勝呂さんの暗い色合いの、切り絵のような表紙・挿絵の迫力が凄いです。題名の「秘密」との相乗効果で、追い立てられるような、色のない作品世界が迫ってきます。

(ネタバレ注意)

知的障害っぽい攻めと統合失調症っぽい受けの物語。
攻めの杉浦充の障害は、実際はディスクレシア。識字障害というものです。知能指数的には決して劣ってはいないけれど、その違いのわからない厳格で権威主義の父親から…

4

色男のイロゴト コミック

藤崎こう 

安心の両想いラブ!

この作者様の作品は、いつも同じタイプのお二人が繰り広げるラブラブ劇のよう…
つまらない、というのではありません。逆に大いなる安心感を持って読むことができます。しかも内容はいつでもストロングな両想いのラブストーリー。攻めも受けも体格・スタイル共に素敵なハンサムガイ、しかもスーツが似合うことが多いです。攻めは受け一筋で、誠実に愛を語る。受けは、一途だったり勝手に浮気を妄想して浮き足立ったり、というパ…

1

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

視点の変化で人間まで変わったような。

表題作が受け視点で、後日談あるいは同時系列が攻め視点、というパターンはBL小説ではよくあると思われます。そしてもちろん視点は違えど破綻などはないのが当然…
ですが、この「深呼吸」。
表題作「深呼吸」と後日談「深呼吸2」では、視点の変化とともに受けも攻めもまるで別人のように立ち現れる。
「深呼吸」では、リストラされて今はお弁当屋さんでバイトの40代谷地が、その向上心のなさや慣れに流されていく勤…

2

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

ひとでなし、恋するとみんな

こわい。
木原音瀬さんはどうしてこういう物語を書けるのだろう…?

「さようなら、と君は手を振った」
なぜこのラストで「攻めザマあ」と思えないのか…
酷く残酷な男誠一。最後に誠一を切り捨てる啓介だが、啓介の真意、それを理解する誠一の2人共が哀しくて、こんなろくでなしに恋をしている啓介が哀しくて、誠一が初めて知った絶望が哀しくて。

「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」
私はこの…

7

ファインダーの密約 アニメイト限定版小冊子 特典

ギブミーH。もっと萌えを!

まず表紙が眼福。
白シャツにジーンズ?携帯片手の麻見。(へそチラ!)
麻見の左脚にのしかかって、ハート型の苺ショートケーキを一口食べさせようとしている秋仁。こちらも白シャツにジーンズ、赤いエプロン。足を大きく広げている。秋仁の腰には麻見の手が回されている!
ん?これはベッドの上なのか??
見開きは、雪景色?の木立。

スーパー社員3人(飛龍、ミハイル、麻見)を引き連れ、社員研修で山登り…

4

思うがまま コミック

加東セツコ 

美しく寸止めの萌え

短編集です。
読む人によっては、この何とも萌えるんだか萌えないんだかという感じの曖昧さ、この登場人物何考えてるの?激情あるの?冷めてるのどうなの?みたいな雰囲気が、どうにもハマれないと感じるかもしれません。
でもコレがいいんだなあ。何とも上品です。と私は思うのですよ!

「思うがまま」
超能力BL。というと意味がわかりませんが、読んでも果たしてどっちが本当に超能力があるのか曖昧です。しか…

2

女装上司の啼かせ方 コミック

成瀬一草 

女装子のメンタリティは複雑だ

先に「オネエさんは好きですか?」を読みまして、作中に登場するこちらのCPに興味を引かれ購入しました。

馴れ初めはレイプまがい!なんですね〜。ここでちょっ〜と引きました。
攻めの1年生社員森川は元々ゲイで(ご都合がニオう…)、受けの河野課長(女装子、すごく隠してます)の事が好き好き大好きでグイグイ食い込んでくる。
途中河野の上司で元カレ、結婚するんで河野を捨てた白井という当て馬登場でギクシ…

4

ミステリー作家串田寥生の見解 小説

夜光花  高階佑 

「安心したまえ。俺がついている」by串田

串田蓼生第2弾です。
今作も串田と神凪の2人が旅先で事件に巻き込まれるお話です。
舞台は徳島県の「野牛村」。村に隠されたお宝を探せ!という主旨のミステリーツアー。
今回は前作のような、「村の因習」とかおどろおどろ的な背景は無し。
設定は前作で恋人となってから半年後で、初めは甘々だったけど仕事が絡むと電話もメールも距離がある感じで、神凪は物足りない。そこにスピン元作「眠る劣情」の内野さん絡み…

3
PAGE TOP