Sakura0904さんのレビュー一覧

はじめの恋 コミック

西本ろう 

この親にしてこの子あり

 ヤクザ上がりのカタギ、という真宮のキャラクターが面白かったですね。強面な男の弱気な一面や可愛らしい一面などのギャップには誰もが弱いと思いますが、真宮の場合は見た目だけでなく正真正銘裏社会の人間だったわけですから、ギャップどころかいろんな場面で本人も周りも世界の違いを感じてしまう。そんな状態で、初めての恋愛に臨むいい歳した彼のことは、素直に応援したくなりました。

 対する香坂は見た目は幼くて…

1

春風のエトランゼ(5) コミック

紀伊カンナ 

たまには嫉妬もしないとね

 駿の実家での田舎の和気藹々とした賑やかな暮らしも素敵だったけれど、熟年カップルになってから改めての2人暮らしもまた心機一転になっていいですね。相変わらず甘々な空気感ではなく夫婦のような気安さだけれど、実家にいた頃よりはカップルらしい触れ合いも増え、日常に少し刺激が加わったような気がします。東京という土地自体も刺激的な場所なので、今後出会う人によって、2人の人生がどんな風に彩られていくのか楽しみで…

1

春風のエトランゼ(4) コミック

紀伊カンナ 

家庭を築くということ

 実央と駿はもうすっかり家族というか、熟年夫婦のような空気感で。2人の間に愛があるのは大前提で、思春期のふみに振り回されるドタバタな日常が繰り広げられます。濡れ場を求めて読むと全然物足りないと思うけれど。私は、こうして家族のありふれた日々に溶け込むBLもいいなと改めて思いました。

 桜子への一途な想いを幼い頃から抱え続け、駿へのコンプレックスを何度も爆発させながら、疾風のように突っ走るふみ。…

0

あなたを殺す旅 コミック

浅井西 

じんわり惹かれ合う2人に萌える

 ヤクザものですが、浅井先生のタッチが軽いのでさらりと読める物語でした。片岡の運命の流れに逆らわない生き方、自分にはとてもできないけれど好きだなぁと感じます。小田島のかつての相棒と片岡への複雑な感情も丁寧に描かれていて、共感を誘われました。裏社会ものは読んでいてどっと疲れることが多いですが、こちらはあくまで片岡と小田島に焦点を当てているのでそういう疲労感もありませんでした。浅井先生の他の作品にも興…

0

調教は淫酒に濡れて 小説

砂床あい  小山田あみ 

自分の役割を考えられる2人に感嘆

 作品に登場する屋敷の豪華さや主であるQの容貌こそ非現実的であるものの、メインであるSMシーンはけっして現実味を欠いているわけではない、バランスのとれた所がこのシリーズの魅力の1つかなと思います。冷た過ぎず、甘過ぎずな調教は宗司もQも非常に上手い。攻めがSとしての矜持を持っていることがしっかり感じられる、こういう作品はなかなかないんじゃないでしょうか。唯一ハマれなかったのはQが潤音を預かっていた間…

0

こんな悲しい恋をするはずじゃなかった コミック

ARUKU   雪居ゆき 

悲しいのは誰?

 ストーリーや受けのキャラクターなどにとてもARUKU先生らしさを感じました。気弱そう、触れたら壊れてしまいそうなくらい脆そうに見えて、実際は我慢強く、セックスすればいつの間にか攻めの方がずっと虜になってしまうほどいやらしい。絵は違っても、ARUKU先生の作風は十分に感じられると思います。

 途中からファンタジー要素が出てくるのは想定外でしたが、今は年老いたお爺さんを単なる好き者ではなく意味…

1

息できないのは君のせい 4 コミック

澄谷ゼニコ 

何を大事にして生きるかは他人には決められない

 3巻まででそれなりに綺麗にまとまっていたので、4巻でまた三好によって波乱が起こされるとは思わず、想像より甘さは抑えめな巻となっていました。そうか、志筑自身の音楽に対するスタンスははっきりしていても、対三好への感情や接し方はまだふわふわしていたり、矢野は自分とまったく同じ立ち位置でこのままやっていっていいのか自信がなかったり、相手がいることにはいろいろ気持ちが定まっていなかったんですね。この巻でや…

0

彼と私 コミック

夏下冬 

それも愛情

 短編でもパンチのある物語でした。久々に夏下先生の作品を読みましたが、綺麗な絵で独特の感性を感じさせる物語を描かれますよね。最後に明らかになる「彼」の正体にはあっと驚かされますが、私も物に表情を感じる人間なので(かと言って丁寧に扱うわけではない。物は物)、案外共感できる気もしました。大切に楽しそうに「彼」を扱う「私」は素敵だと思ったし、そうされて「私」を想う「彼」の直向きな情は健気に感じました。こ…

0

彼の教科書 コミック

鰺坂こうや 

数学は宇宙の言語

 気弱そうな見た目の高校教師・皆川ですが、案外はっきり主張するタイプでおどおどもしていないし、何より本業である数学の授業の仕方がいいなと思いました。生徒と教師の物語はたくさんあれど、良い教え方だなと思えるような教師に出会うことは稀。そもそも本業の描写に重きを置かれてない場合もありますしね。数学の魅力を関心の薄い生徒にも共感してもらえるよう語れる彼は、教師として素敵だなぁと。そこから彼自身に魅力を感…

0

BARBARITIES IV コミック

鈴木ツタ 

穏やかな雰囲気は失われず

 焦らしに焦らしてこの4巻が最終巻。サイモンの悪行もきちんと裁かれ、勧善懲悪ですっきりできる展開でもありました。彼と一緒に沈んでしまったレオネルはとても気の毒でしたが。この時代は白黒はっきり決着をつけられますから仕方ないですね。アダムとジョエルの関係については、アダムを失いかけたことによりジョエルの積極性が一気に強まり、今までの焦れったいやりとりが嘘のように甘く濃いシーンをたくさん見れました。アダ…

1
PAGE TOP