Sakura0904さんのレビュー一覧

世界の音がしない コミック

井伊イチノ 

千年のような人に出会えて良かった

 千年の真っ直ぐだけどどこかちょっとズレているキャラクターが面白く、繊細でシリアスなシーンも多いのですが、雰囲気がしっとりし過ぎず常に柔らかかった印象でした。事故で小指を怪我し、大好きだったピアノが楽譜通りに弾けなくなった野杁。彼の絶望や虚無感は、きっと他人に推し量れる程度のものではない。

 でも、世界から隔絶されてしまわずに、周りに目を向ける敏感さを持ち続けていれば、千年との出会いのように…

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君が僕のすべて(1) コミック

西田ヒガシ 

かけがえのない出会いになる予感

 西田先生の描く、傲慢な態度なのに実はコンプレックスを抱えていたり危なっかしい精神状態だったりする男性って、不思議な魅力があるなぁと思います。本作の武田も、一見庶民を見下す何もかも手にした男に見えるのだけど、その実態は中卒から行動力で成り上がったため学歴などにコンプレックスを持ち、現在はEDに悩む、どこかまだ子供のような雰囲気が見え隠れする男。突っ張って生きている感じが、なんだか痛々しいのです。彼…

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兄のことがわかりません! コミック

藤原旭 

こういうお兄ちゃん、タイプです

 萌2に近い萌評価です。個人的に一番の魅力は青葉のビジュアルでした。ありそうでなかったビジュアル。大人っぽい髪の分け方、少し皺の寄った眉間、どちらかというと悪い目付き。今まで読んだ商業BLではあまり見かけなかった見た目で、すごくタイプでした。飄々としている一方で熱を秘めている性格もストライク。ただ、嵐の方はすごく好青年だったのですが、年齢相応でない子供っぽさが少し鼻についたかな。青葉を恋愛の相手と…

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非BL作品

ウツボラ 2 (完) コミック

中村明日美子 

1人の人間への純粋な執着

 最後まで勢いを失わずに読者をミステリーの渦に引き込んでくれた作品でした。やはり己の命を削りながら物を書く職業というのは、どこか鬼気迫るというか、常に死と隣り合わせにあるようなものなのだなぁと改めて感じました。藤乃朱は溝呂木に対して恨みは微塵も持っていなかったのですね。彼女の溝呂木に対する感情の複雑さ、慕情の純粋さはまさに創作のキャラクターにもってこいなのではないでしょうか。1人の女性にここまで想…

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非BL作品

ウツボラ 1 コミック

中村明日美子 

作家の人生は魅惑的

 少なくともこの1巻ではBL要素は皆無ですが、せっかく作品登録されているようなのでこちらに感想を投稿します。サスペンス要素が強いけれど、ホラーが苦手でも難なく読める程度かと。謎の双子姉妹に囚われる作家・溝呂木。礼儀正しいお堅い彼の抱える秘密。少女達の瞳に映るのはただの執着や好奇心なのか、一緒に堕ちたいという欲求なのか、憎悪は一片もないのかとても気になります。一方で、翻弄される溝呂木も、抱えているの…

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プリンス オブ サハラ コミック

新田祐克 

非日常的だけれど全部読みやすい

◆禁覧の肖像〜プリンス オブ サハラ(表題作)
 間に挟まれる祖先達の話が素晴らしかったので、現代編の方は少し霞んでしまったかなぁというのが正直な印象ですが、それでも最後にカァディルの方からアンリに歩み寄る展開は素敵だなと思いました。家の葡萄畑を守りたいというだけのためにここまで行動したアンリを無謀だと感じるか、健気だと感じるかはそれぞれの感性に委ねられるでしょう。私は質素な彼の願いを微笑ましく…

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りんご、木から落ちる コミック

犬時  笑平 

やらしさとシュールさと熱さと

◆りんご、木から落ちる(表題作)
 楓のキャラクターの1人勝ちでした。何もかもハイスペックなのに、ナルシストになることなく恋に真っ直ぐ行動する彼に萌えること間違いなしです。赤面するシーンも可愛い。全身満遍なく赤く染まってしまう姿が愛おしかったです。彼に惚れられる清春の方も、同性だからと途中までは拒んでいたけれど、楓のあまりのいじらしさに最後は理性が爆発してしまうところに笑いました。この2人をもう…

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メトロ コミック

本郷地下 

行き場を求める男達

 痴漢場面から始まり濡れ場の描写も多いですが、読後はエロエロだったという印象は不思議と薄い作品でした。忍も水葵もそれぞれ鬱屈を抱えており、性的行為はそれを晴らすものという役割もあるからでしょうね。忍は人生を捨てたがっていて、水葵は母親による抑圧から解放されたがっている。エロさは十分で萌えもあるけれど、それ以上にどこか窮屈な雰囲気があり。最後は一応恋人になったような感じでしたが、まだお互い本物の愛に…

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ラ・サタニカ コミック

天禅桃子 

瑞々しさ溢れる純愛

 松嶋が女子にモテまくりのイケメンなのにとっても一途で可愛げが溢れている攻めで、そこが一番の魅力かなと思いました。ワンコっぽくも見えるのだけど、真下を崇拝しているわけではなく、自分の芯はしっかり持ちながらずっと惚れている真下に真っ直ぐな好意を向ける態度が素敵だなぁと。

 くっついてからも流れですぐエッチするのではなく、真下が松嶋への好意は自覚しながらもセックスは怖がってしまうところがリアルで…

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キミノート コミック

ぢゅん子 

表題作はBLファンタジー感強め

◆キミノート(表題作)
 雰囲気が全体的に幼い印象を受け、少女漫画っぽい展開がちょっと気になったかも。タイトルにもあるように、香水で好きになるきっかけを得る導入はとても素敵だったのですが、肝心なところで攻めも受けもよく泣き、現実味は欠けるな、と。ビーチで逆ナンしてきた女の子達の態度や言葉も、初対面でさすがにそこまで失礼な人はいないのでは?と誇張されていたように感じ、そういう細かい点が気になってし…

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