Sakura0904さんのレビュー一覧

ファインダーの陽炎 コミック

やまねあやの 

マクシム受けも新たな楽しみに

 この巻で麻見がシモンの始末をつけて秋仁も記憶を取り戻しハッピーエンドまでいくかなと期待していたので、波乱に続く波乱で全然収束せず、また次巻に持ち越しとなる展開に思わずうああああ!と頭を抱えてしまいました(笑)。なにせ1年に1巻ペースですからね……。

 でも、この世界を股にかけた裏組織の重鎮達のドンパチによる秋仁争奪戦がこのシリーズの醍醐味なので、先生がまだまだ描く気力があるというのは嬉しい…

5

マイスイートホーム コミック

幸田みう 

標準語に染まらない秋田弁にきゅん

 義理の従兄弟って現実でもBLでも珍しい関係性ですね。従兄弟自体兄弟に比べると少し遠い存在で、さらに血縁もなく年も離れているとなると、顔を合わさなければほぼ他人。でも、悠は幼い頃旗彦にたくさん遊んでもらったので、すっかり懐いていて。東京で再会してからも過去と変わらない真っ直ぐな態度で旗彦に接する悠が、とても可愛くて応援したくなりました。田舎出身者が皆こうなわけではないと思うんです。本人の生まれ持っ…

0

ぼくらのつづき コミック

アマミヤ 

ペットまで可愛い

 メイン2人のビジュアルがすごく好みで、ストーリーは目新しさもない青春ものなんですが、2人の表情に引き込まれて最後まで楽しく読めました。洋介の感情が昂ぶると勢いで突っ走って行動してしまうところ、若さ溢れる高校生らしくて好きですね。そして、言葉数も笑顔も少ない柊。こういう子がたまに笑うともっと笑わせたくなるし、気を許せる存在になれれば嬉しくなる。おばあちゃんが好きな根がいい子なのを知っているから、そ…

0

18.44- コミック

桃子すいか 

球場では18.44m、私生活では0cm

 野球用語にはまったく詳しくない野球音痴な私ですが、そんな私でも楽しく読めた作品でした。桃子先生の柔らかで瑞々しいタッチは、青春ものとぴったり合いますね。ストーリーが毎回良いのはもちろん、桃子先生のタッチそのもののファンでもあります。幼少期からバッテリーとして強い絆を築いてきた昌太郎と雄大。2人それぞれの心情変化、戸惑い、焦り、熱情がどのシーンでも丁寧に描き出されていました。

 BLにおける…

3

俺は頼り方がわかりません (2) コミック

腰乃 

腸内洗浄を描いてくれる腰乃先生、やっぱり推すしかない

 1巻では牧野の人生や性格の魅力が光っていましたが、彼が元気になった2巻では、清宮という人間の最初の印象とは正反対の繊細な内面がたくさん垣間見れて、今度は清宮の魅力にハマりました。元気になっても鈍感さは治るわけもなく、ゲイである清宮に対して何度も無神経な言動をとってしまう牧野。自分が相手のタイプではないからといって、女性が男友達の前で気軽に露出したりキスしたりはしないはず。ちょっと考えればそれと同…

2

俺は頼り方がわかりません (1) コミック

腰乃 

この2人がくっつくかもしれないワクワク感

 腰乃先生の作品で好きな受けといえば『滅法矢鱈と弱気にキス』の静香先生がダントツだったんですが、こちらの作品の牧野は彼と並ぶほど魅力的で、最初から最後まで読んでいて楽しく、たくさん笑い、萌えさせてもらいました。腰乃先生のキャラ作りが本当に素晴らしい。男性でも女性でも牧野みたいな人、実は結構いると思うんです。いわゆる器用貧乏で何でもそれなりにできたのに、突出したものや熱中できるものが特になく、いつの…

3

食べたくなっちゃった コミック

小畑つねちか 

気付いたら2人の虜に

 気付いたらルームシェアしていて、気付いたら相手がいないとダメになっていて。ぬるりと展開していく2人の日常がリアルに、けれどBL読者が堪らないポイントはきちんと押さえて描かれていました。受けの秋貴がもっさりした黒髪の中にどんな顔を隠しているか、是非その目でご覧になってください。日常系というとほのぼのした会話多めを想像されるかもしれませんが、こちらは結構濡れ場多めです。お互い男性なんだしこれくらいの…

7

生命体Lの果てから コミック

光田さの 

寂しそうな2人の瞳が印象的

 初めて読んだ作家さんでしたが、タッチがとても好みでした。こちらがデビュー作なので、新作も期待しています。そんなに重々しいタッチではないけれど、SFの世界観もよく練られていて最初から引き込まれました。何より、メインである大河とレテ、それぞれのビジュアルも性格もドンピシャで好きなタイプ。途中まで長年のブランクがある2人のやりとりはぎこちないものの、両片想いの片鱗がちらちらと覗いて萌えました。

0

親愛なるジーンへ 2 コミック

吾妻香夜 

若者へのエールでもある

 前巻を読んでから3年近く空いたのですが、読み出してすぐ1巻の空気を思い出すことができ、吾妻先生の丁寧な描き方、世界観の作り込みが改めて素晴らしいなと感じました。アーミッシュという特殊な集団から外に出て、新しいことをどんどん吸収し世界を飛び回ることになるジーン。好奇心や知識欲はいくつになっても旺盛で悪いということはないし、若者だろうが老人だろうが、お金と時間と体力さえあればいくらでも世界を広げれば…

1

真夜中ミラーボール【電子特装版】 コミック

木村イマ 

ミラーボールに照らされない世界もある

 他の作品ではなかなか出会えない、唯一無二の趣がある作品でした。両方受けの雰囲気を持つ千晶と太芽が最終的にくっついて千晶が攻めになるんですが、最初は千晶は受けになって欲しいと思っていたのに、読み進めていくうちに自然と攻めになる彼の絵が浮かんできて、木村先生のストーリー構成が素晴らしいなと感じました。

 東京のぎらついたアングラな世界は敬遠されるべきものとして描かれがちですが、上京したからには…

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