fandesuさんのレビュー一覧

猫屋敷先生と縁側の編集者 小説

砂原糖子  笠井あゆみ 

トーンはほのぼのしていますが、結構毒があります

電子書籍で読了。挿絵はありません!笠井画伯の美麗なイラストをご覧になりたい方は紙の本でどうぞ(ちょっと悔しい。イラストの有り無しはレーベルで解るのでしょうけれどもね)。

今までレビューを書かれた方も触れていますが「プレイじゃないのに痛いなんてとんでもない!そんなの配慮が足りなさすぎる」と思う方は避けた方が良いお話だと思います。
また「色仕掛けで仕事をやる人って嫌い」という方もダメかも。

1

魅入られた虜囚 小説

矢城米花  小山田あみ 

トンデモBLの巨塔(とにかくスゴイ)

電子書籍で読了。挿絵有り。
2011年の小山田画伯のイラストは、今よりも可愛らしい。肉感的な所は「やはり小山田画伯」と感じますが、ちょっとライトな感じがします。

連日暑いせいか「トンデモBLが読みたい病」を再発させてしまいまして、以前から「どうも凄いらしい」と気になっていたこのお話をついに読みました。
うん、ホントに凄い。このジャンルでは傑作だと思います。

素晴らしいのは、ぶっ飛ん…

5

毎日カノン、日日カノン 小説

砂原糖子  小椋ムク 

甘くて可愛いく見えるけれど、それだけじゃない

電子書籍で読了。挿絵有り。ムクさんのイラストはこのお話にぴったり。

砂原さんはお名前の印象ほど甘くないと思っているのですが、このお話は激甘。「すれ違いというよりは勘違いだよなー、それも甚だしい勘違い。可音ちゃん、いくらなんでも天然すぎない?」と思いつつ、このままクスッとさせながら大団円を迎えるんだろうと読み進めていたら、表題作の後半にさしかかる部分で……

あら?そうなの?
可音ちゃん…

2

罪の蜜 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

BLだけどパトリシア・ハイスミス

電子書籍で読了。挿絵有り。今見たら発売が2011年なのですねー。笠井画伯のイラストが可愛らしい(なんと!)。線も今より若干太めで(繊細さは当然ありますが)若々しさが漂う絵です。

このお話は決してネタバレをしてはいけないタイプのものと思います。
受け攻め共に執着属性となっていますが、これぞ執着!欲しくて欲しくて渇望して、どうしても諦められなくてもがく二人の話です。欲しい物が微妙に違っているの…

2

憑いてる男 ―美形地縛霊の求婚― 小説

柴田ひなこ  えまる・じょん 

相手の幸せを願うと「成仏」になっちゃう?

電子書籍で読了。挿絵有り。

芳樹くんはセフレは作るけど恋人は面倒くさいからと作りません。
人に頼りにされているからと、便利屋の仕事をゲイバーと掛け持ちでやっていて、周りの人たちにも好かれている感じの彼がどうして?という疑問を抱えながら読み進めたのですが、その謎はお話の中頃位で判明します。そこに早乙女さんが「執着攻め」で芳樹くんが「ほだされ受け」でなければならない必然性がありました。
大概…

1

鳥籠 小説

和泉桂  雪路凹子 

「聖」なのにエロい、っていうのが最強だと思います

電子書籍で読了。挿絵なし(雪路画伯のイラスト効果がないのが評価に影響している様な気もします)。

私にとって和泉さんのお話は「大メロドラマ」なのです。上手く塡れると怒濤のような「グォ~ッ」っていうのが攫っていってくれるのですが、何かで引っかかるとどうも上手く乗れない。
今回のお話は、悪くはないんです。どっちかって言うと好みの設定なんです。
うーん、でもどうして「グォ~ッ」が来なかったんだろ…

6

性悪人誑しに男前わんこが溺れています 小説

今城けい  兼守美行 

ワンコが人誑しなのでは?

電子書籍で読了。挿絵有り。

スピンオフ作品と知らずに読みましたが、問題なく楽しめました。本筋に影響を与えないのに、意味ありげな登場人物が現れるので「ああ、関連作があるのだなぁ」と思った程度です。

千林は性悪・腹黒かなぁ……人誑しっていう感じもあんまりしない。
木原音瀬さんや丸木文華さんのお話に出てくる腹黒をイメージして読むと拍子抜けします。私的には途中から「あ、この人、タキシード仮面…

2

ハカセの交配実験 小説

バーバラ片桐  高座朗 

ねぇ、馬鹿?馬鹿なの?(最大級誉めてます)

電子書籍で読了。挿絵なし(当て馬、菊池のビジュアルを見たかったなー、残念っ)。

私基準ではこのお話、「トンデモBL」に入っちゃいます(良い意味で)。「コミカル・シュール」と付いていますが、非常にシュール。ぶっ飛んでる。
いやー、笑った笑った。めちゃめちゃ笑った。
でも、エロいよ(真顔)。バーバラさん作品は、ここ重要。

そもそも、少子化対策で「ハイテクエログッズ(エロがハイテクなので…

0

禁足~人魚姫の復讐~ 小説

鳩村衣杏  兼守美行 

受けの「美女感」が半端ないです

「あまりに幼く、独りよがりな恋の結末」
これ、父が亡くなった後に母が環に人魚姫を評して言った言葉なんですけれど、この言葉が物語に上手に使われている様な気がしました。
うん、独りよがりな恋は悲恋になっちゃうよね。

「人魚姫が泡となって消えずにたくさんの経験をして、海の女王となった後、王子様と再会したら」っていうお話。「ああ、私の華々しい恋愛遍歴の中にそういう男もいたわねぇ」となっていれば「…

2

新婚さんはスパダリ同士! 小説

小中大豆  せら 

スパダリも自覚がなければ乙女かな

電子書籍で読了。挿絵なし。

両片思いでジレジレしちゃってるお話は何と言っても安心して読めるし、そのジレジレがジレジレしていればしているほど、ラストの「あー良かったね」感が大きいものです。全くもって、そのセオリーに沿ったお話でした。

萌×2まで盛り上がらなかったのは、好き同士なのに、それも一緒に住んでフィジカルな関係もあるのに、「いつか捨てられる」と思っちゃってる白藤さんの自信のなさを「…

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