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愁堂れな 亜樹良のりかず
fandesu
ドイルとか乱歩の探偵小説を『少年少女版』でお読みになった姐さまはいらっしゃいませんか? なんか、それを思い出しちゃったんですよねー。 『昭和に元号が変わったばかり』の『東京市』で洒落た『ビルヂング』に事務所を構える『天下の名探偵』月ノ瀬薫のもとに、警視総監を父に持つ将来有望な警察官で親友の妹尾信之介が『密室殺人事件』の解決を求めて訪ねて来る。おまけに犠牲者が『子爵』で、何か隠し事をしている様子…
秀香穂里 小野浜こわし
ネタバレ
久々に『ジャケ買い』をしました。 私、小野浜さんの男々しくて(『おおしい』というよりは『おとこおとこしい』と読んでいただきたい感じ)硬い感じの描線がが好きみたいです。 検索したらBLイラストは2作目なんですね。 更なるご活躍を期待いたしておりますので、出版社さま、よろしくです! 秀さんがあとがきで「初のアラブもの」と書かれておりましたが、アラブ要素はないですよね、このお話。主人公のお相…
宮緒葵 亜樹良のりかず
「宮緒さん、今回はいつにも増してひでぇな……」というのが読後の感想。 実に悪趣味なお話だと思います。いや、良い意味で。とても宮緒さんらしい。 このドロドロした『ヤな感じ』と言いますか。 そのくせ、どこか笑えるんですよね。 で、怖い。怖いのに笑っちゃうんですよ。引き攣っているのとはちょっと違うと思うんですよね、これ。 苦手な人はもう全然ダメだと思います、このお話。 宮緒さん作品では『…
羽生有輝 湖水きよ
タイトルに惹かれまして。『大人の恋』なのかな?と思ったんですが…… いやいや、主人公の飯田、全然大人じゃなかった。 仕事してボルダリングのジムに通って一緒に暮らしている父を看取って、とやっていることはちゃんと大人しているんですけれどもね。でも一皮むけば父親に愛されたいと必死で叫ぶ子どもなんですよ、この人。 ただ、飯田の様に感じる気持ちは解らない訳じゃない。 そりゃあ若い頃よりは減りまし…
真式マキ 心友
真式さん初のラルーナ文庫であります。 真式さんってサスペンス色が強い作家さんだと思っていたので、このタイトルといい表紙絵といい「今回はコメディでしょうか?」と思って読み始めましたが……いや、真式さんらしいお話でした。 小さな商店街で東町萬屋という名の便利屋を開いている篤が主人公です。 そこに強面の刑事が当たり役の人気俳優である桐生が「いなくなった愛猫を探して欲しい」と訪れます。 始まり…
犬飼のの タカツキノボル
ハリウッドスター×No.1ホストでございますよ! おまけにホストの京は来月初めには独立して自分の店を持つ予定の、写真集も出しているし『アイドル本』の様な本も出している超売れっ子……と来れば当然の如くお金が舞い飛ぶ世界になる訳でございまして。 京の為に舞い散るお金も100万なんて言う単位じゃないの。千万が最小単位。億だよ、億! 何という景気の良い話ではございませんか。 「今から8年前ならもう…
夜光花 榎本
11年前の作品かぁ…… 今はなかなか書けないだろうなぁ。 そもそも『借金のカタに性奴隷として子どもを売る』ということを現代の話として書かれてもあまりリアルに感じられないのだろうと思うのです。 ただですね、親に抑圧された子どもの話として充分面白かったです。 何て言うか、子どもが『どんな最低な親でも親』と思ってしまう所とか。 最低な、そして異常な出会いをした2人ですが、それぞれが相手を『…
小中大豆 夏河シオリ
表題作は私が思ったよりもさらっと読み終えてしまいまして。 お話が短い(全体の半分くらい)所為なのかも知れません。 また、小中さんの本ということで期待が大きかったのもあるかも。 面白いと思ったのは同時収録の『輪廻の後の物語』なんです。 『輪廻の恋』というタイトルですが『2人が生まれ変わって何度も巡り合う』のではないのですよ。 梗介の魂は2度生まれ変わっていますが、十六夜は一度だけ。 …
藤崎都 金ひかる
『朝起きたら赤毛のクマに抱きつかれて眠っていました』なんて、もうそれだけで幸せいっぱいになれるエピソードではございませんか! モフモフ萌えってこういうことを言うのね……良く解りました。 小鳥遊の両親は、彼が幼い頃に土砂崩れで亡くなっています。 彼を医者に連れていく途中の事故だったので、罪悪感をずーっと感じているんですね。 で、その頃の記憶が彼にはない。ただひっそりと生きていこうとしてい…
神奈木智 みずかねりょう
呪詛返しの失敗という事件と清芽・凱斗・明良の関係がどんどん拗れて深刻化して行く巻です。 凱斗の記憶が清芽の部分だけすっぽり抜け落ちてしまったので、いわゆる『記憶喪失もの』的な切なさが充満していますが、そんなの吹っ飛ぶくらい怖いと言うか、気持ち悪いと思ったんですよ 明良の壊れっぷりが。 お話に挟まれる百物語の怖さや、その首謀者である『巫女の子』よりも、明良が執着によって壊れていく様が怖くて…