小説ランキング3位

碧のかたみ
10代、40代から圧倒的に支持される戦争BL物語

「碧のかたみ」

ポイント:
557pt
著  者:
尾上与一
イラスト:
出 版 社 :
蒼竜社
シリーズ:
Holly Novels
発 売 日 :
2013/8/8

昭和十八年。全盛を誇る南の要塞・ラバウル航空隊に着任した六郎は、喧嘩に明け暮れている戦闘機乗りの琴平恒に出会います。時代に翻弄され、厳しい環境ながらも懸命に生きる2人。戦地の緊迫感、そしてその中にある日常の何気ない出来事を、緩急たくみに織り交ぜてえがきます。些細な出来事に大切さ、そして全身全霊で人を愛し、守り抜く強い気持ち。名作映画を見ているような作品です。

尾上与一先生からのコメント

このたびは「碧のかたみ」にご投票くださりありがとうございました。
まさかこの作品がとビックリしております。
「碧のかたみ」はじつは「天球儀の海」のSSとして収録していただく予定だったのですが、ページが伸びすぎて収録を一度諦めました。その後、担当様に「単体で本にしましょう」と言っていただいて一冊の本してお届けできることになりました。
「なりました」と言っても、一冊目の「天球儀の海」に読者様のご支持がいただけなかったら不可能だった話です。この本は読者様の応援で出版させていただいた本だと、本当にありがたく思っています。
さて、昨年のランキングに入れていただいた「天球儀の海」を制作中からのことですが、昨年は近年稀に見る旧海軍航空機のメディア的当たり年で、「風立ちぬ」「永遠の0」などが次々と公開され、「艦隊これくしょん」や「バトルシップ」などの流行もあって、この時代の出来事に親しみやすくなった環境に随分後押しされた気がします。
牧先生のイラストにもものすごく力をいただきました。

これからも楽しんでいただける作品を書けるよう精進いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました!

ユーザーの声を紹介

命がけで守りたい!

こんなに命がけで全身全霊を尽くして人を愛し、守り抜くことって本当に出来るのだろうか…と最後まで祈るような思いで読ませて頂きました。
自分の些末な人生観をひっくり返された作品。尾上先生の主人公達やこの作品に対する愛情のすべてが伝わってきて、とても幸せな気持ちになりました。
牧先生のイラストもとても暖かくて良かったです。物語(文)と絵(イラスト)がこんなにぴったりはまった作品も私の中では珍しい。私が読ませて頂いたご本の中で最高傑作です。
AKULAKULさん

はじめてBL小説で泣いた作品です!!
匿名さん

読み終えて数時間後に思い出して涙が出そうになりました。
蜂蜜さん

戦争の中の愛

戦争モノのようなので、これは心して読もうと思い、私生活が幾分落ち着いた頃を見計らい、初回ペーパーの期間限定SSが延長された頃に運よくゆっくりと読みました。この作品は読んだ後ラストに賛否両論があると受け取れましたが、私は期間限定SSを含めてのこの作品だと思い、たくさんの人に薦めたい、大好きな作品になりました。
某アニメ映画のキャッチコピーではないですが、""生きる""という、本当にシンプルかつ重いテーマをBL作品にまとめた凄い作品だと感動しました。どうしてもBL的要素があるので、万人には薦められないですが、まだ尾上作品を読んでいないという方には絶対に薦めたい作品です!!!
匿名さん


戦時中の物語なので、読んでいてとても辛い場面がたくさんありますが、読んで良かったです。
きみこさん

後半祈るように読みました。ページめくりたくない、もう読み進めたくないと心底思いながら読んだのは久しぶりでした。壮絶な『愛』の物語、出会えてよかった作品です。
匿名さん

ペアという絆の深さ

恋人という前にペアという絆で結ばれた2人が本当に素敵で、何度も涙しました。戦時下の前線という重たい緊張の走る中で生まれる絆が切ないほどに強かったです。
あきさん

戦時下のラバウル、死と隣り合わせの状況で唯一無二の相手に巡り会った二人。恒と六郎のペアの絆の強さに、生きようという強い思いに、心が震えて涙が止まりませんでした。まっすぐな少年のような心を持ち続ける恒と、そんな恒をあたたかく包み込む六郎・・・本当に素晴らしいペアです。
ゆずコさん

あの時代の中で明るさを失わず、ペアを信じきる強さに胸を打たれました。
匿名さん

記憶に残るシーンの連続

白い鷺のつがいを二人で見送るシーン
この作品では度々泣いてしまったのですが、ラバウルの紺碧の空の下で死を覚悟しながらも、二人の心の絆の確かさを深く感じるこのシーンが胸に迫って号泣しました。「俺といっしょに、空で死ぬか?六郎」「いいよ」・・・静かに広がる青い空に、二人が吸い込まれていってしまいそうで・・・何度読んでも涙が出てきます。
ゆずコさん

六郎が南方はもう駄目だと悟るシーン。
自分の夢や美しいものを守ることもできず、消費するという形で失うことしかできない現実に打ちのめされて、ただ悲しいと涙する六郎のこのシーンは、胸が詰まる想いでした。
今日も明日も明後日も、恒と一緒に生きていきたい。そんな今ある当たり前を続けることが出来ないことの残酷さやむなしさに涙があふれてくるシーンでした。
穂のかさん

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