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表題作恋は乱反射する。 1st Love<初恋>

宇梶宗佑・弁護士・澄音の父の従弟・34
澄音・高校三年生・18

その他の収録作品

  • 恋は乱反射する。 3st Party<第三者>
  • あとがき

あらすじ

幼い頃から病弱だった澄音は、親代わりに面倒をみてくれている遠縁の弁護士・宇梶宗佑に、ずっと恋をしていた。だが、溺愛と言っていいほど大事にしてくれる宗佑との距離は、近すぎるゆえに却ってままならなくて…。

作品情報

作品名
恋は乱反射する。 1st Love<初恋>
著者
崎谷はるひ 
イラスト
冬乃郁也 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
恋は乱反射する。 0or0<恋がはじまる>
発売日
ISBN
9784044468163
2.9

(32)

(5)

萌々

(3)

(13)

中立

(8)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
84
評価数
32
平均
2.9 / 5
神率
15.6%

レビュー投稿数15

10年の歪み

え…これってホラー作品だよね?そうだよね?…というかんじのお話でした。


とにかく攻の宗佑が黒くて黒くて…。
なんせ弁護士の宗佑は、病弱な澄人をネグレクトしていた実の両親から、澄人の親権から何から全て奪って澄人を自分のものにしてしまった男なんです。

そこから宗佑は澄人を大事に大事に、鳥籠の中で育てていきます。美味しく育った澄人を、いずれ自分が食べるために……

宗佑は本当は澄人が二十歳になるまで待つつもりだったようですが、その前に澄人の方が待てなくなって宗佑のもとから離れようとします。

宗佑がいずれ結婚すると勘違いしていた澄人は、幼なじみの女のコ・月花の所へ行こうと決意。
しかし宗佑がそんなことを許すはずがなく、澄人は二十歳を迎える前に宗佑に奪われてしまいます。

宗佑との初めての朝を迎えた澄人は幸せの絶頂にいました。しかし宗佑から出た言葉は、今日から月花の彼氏としてしっかりリードしてあげるんだよ、というもの。

……ハァ!?意味分かんない。意味分かんない!宗佑が分からないよ!

まぁ結局それは、月花と付き合うことになったと嘘をついて宗佑を試そうとした澄人への意趣返しだったようですが…それでも17歳の子供にそんな意地悪…

…で、そんなこんなで色々ありまして、ようやく想いが通じ合った二人はあらためてベッドへ。
今度は少しずつゆっくり澄人を抱く宗佑。今からたっぷり色んな事を教えてあげると、いやらしく笑う宗佑がやっぱりどこか怖い…

その後の宗佑の独白を読んだら鳥肌立ちました。

澄人を護るため、周囲の人間は全て自分の手駒と考えている宗佑。その歪み、不自然さは十分理解している。そしてそれは澄人も気づいていることであろう。
ただ瞳を閉じて、眠って見ないふりをしているだけで…


……す、す、すみ…と…?き、君もかい…?(¥△¥;)


なにコレ。なにこの作品。日本独特のひっそりとしたホラーじゃん。あとからじっくり考えて見ると、あれ…?こわっ!…ってなるやつじゃん。

何が怖いかって人間が一番怖いよって話です。
あんなに真っ白でおぶおぶしてる男の子だと思わせといて、何?このどんでん返し。

ホント…あのまま宗佑の独白が続いてたら、読んでるこっちが病んできます。

こんな作品に「萌え」られるかっ!って話です。だから「神」。これ以外どの選択肢があるんでしょう…ハハ…(◎д◎)

4

少年の周りは攻めキャラがいっぱい。

崎谷はるひ/恋は乱反射する。―1st Love“初恋” (角川ルビー文庫)
純愛:☆☆☆
H度:☆
オススメ:☆☆☆☆
登場人物 大学生(病弱美少年) 弁護士(大魔王) 
病弱美少年、駆け引き上手な保護者で弁護士・・宗佑の家族から恋人になる話です。
天然で病弱美少年の周りは攻めキャラがいっぱい。
美少女モデルの月花の宗佑の水面下バトルは見てて気持ちいい感じです。
どの結末を見ても、かわいそうなのは、澄音ですけどね。
最後に月花が「私と澄音の子供はカワイイわよ。」と言い切るところがよかった。

1

攻め様真っ黒

ネグレクトな両親の元から、病弱な澄音を救い出し、
大事に大事に育ててくれた宗佑と
そんな宗佑に、どっぷり心酔しきっている澄音のお話です。
物語の前半では、宗佑さんが素敵な王子様のように感じられますが
後半へ行けば行くほど、彼の薄暗い執着心が明らかになっていきます。

宗佑さんの腹黒さが恐ろしい~。
澄音に、ありったけの愛情を注ぎ、たっぷり甘やかして、
他の人間では物足りなくなるように、そして自分好みに、
そりゃーもう計画的に育てていました、というオチです。
10年以上の月日をかけたパープルプロジェクトですね^^;
ここまでくると、いっそ清清しい気さえしてくるよ!(違

でもまぁ、澄音のほうも、宗佑の用意した鳥かごの中に
嬉々として入っていってる様子ですし、
騙されてるってわけでもなさそうなので、O.Kなのかな。
(いや、そうなるように宗佑が仕向けたのか…。)

歪んでいるのは承知の上で、与えて、与えられる。
恋愛なんて二人でするものだし、
このカップルはこれで幸せなんだろうな~と思いました。

年の差、育てられ受け設定が好きな方は、
ハマる要素たっぷりの作品だと思います。
ドン引きしてしまう可能性も…あるかもしれません^^;

ちなみに、同名コミックの
『恋は乱反射する。― 0 or 0 <<恋がはじまる>>』 に
登場する主人公、井上の裏話的なエピソードも盛り込まれていますので
コミック版とあわせて読まれると良いと思います。

4

攻め様が想像以上にクセモノでした

この作品は攻め様も受け様も設定が究極だなと思いました。
主人公2人のうち、まだ分かりやすい方の受け様なんですが、高校三年生という年齢ですが、幼い頃からの虚弱体質で、喘息の発作、ひきつけ等の症状が精神的にストレスを受けることで未だに発症してしまいます。
赤ん坊のころから両親が育児放棄という状況で、遠縁の攻め様に強引に引き取られました。幼い頃から攻め様が大好きです。

問題は攻め様なんですが、上記のような状況なので、受け様が赤ん坊の頃から両親に変わって面倒を見ていて、未だに受け様を溺愛しています。
受け様に対する態度が必要以上に過保護なので、物語の序盤は、甘々&溺愛の展開かと思いきや…
時々、攻め様に恋する受け様に精神的にダメージを与える言動をするんですよね…。
特に、攻め様を諦めるために、受け様が幼馴染と付き合うと言ってからの攻め様の態度には、腹黒というようりも、鬼畜でSな性格が感じられて、受け様がほんとに可哀想でした。><
それで発作起こしちゃったじゃないか…全部攻め様のせいだ!すぐに喘息の発作が出るのを知ってるのに酷いよ…><
でもHの時の可愛がりようはもう度を超えて激甘です(笑)。とってもしつこくて意地悪(笑)。
いつ受け様の喘息の発作が出るんだろう…と気が気ではありませんでした。^^;

と色々問題がある攻め様だとは思うのですが、出会ってから16年、受け様を手に入れるために大事に大事に、そして綿密に計画を立てて育ててきたことはやはり天晴れだと思います。^^

2

ここまでくると立派なヤンデレですなw

両親に愛されずに育った喘息持ちの澄音と
幼い澄音の住む家で大学時代に一緒に暮らした宗佑。
そりゃ、親に顧みられずに放置されて
喘息の発作で目の前で苦しんでる澄音を見てたら
過保護にならざるを得ないよな~、という感じなのですが。。。

宗佑のそれは、かなり行き過ぎですw
ほぼヤンデレレベルw

でも、澄音の方も
親に見離されて辛い思いをしているところに
宗佑の優しさに触れ、当然の様に宗佑を思うようになってる訳で
結局は、宗佑の思い通りになってるあたり
かなり計画的な宗佑にそら恐ろしささえ感じるほどでしたw

それでも身体を繋げる事となると思い通りにはいかなかったようで
急に子供の様に歯止めがきかなくなる様が
宗佑の人間臭さも感じられて良かったかな~。

ただ、喘息の発作が起きたその日の夜にまでエッチをしようとしたのには
ちょっと違和感を感じました。。。
それだけ余裕がなかったんだ、と言ってしまえばそれまでなんですけど
私の中で宗助の株が下がってしまった場面でした。。。

崎谷さんのお話に出てくる女子は、みんなすごくいい味出してるんですが
これに出てくる月花(るか)もすごく良かった~!
さばけた美少女って感じで、好感持てました^^
(しかし、ラストに結構予想外のお話も入ってたりするんですけどね^^;)

あと、脇にいい感じで登場している凱風(がいち)と明石のお話も
コミックスになってるとのことで、気になります。
もうひとカップルのお話と共に、近々読んでみたいと思いました。

1

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