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表題作たとえ何を失くしても

野間達哉 警察の特務課員(35歳)
佑 15歳 天才ハッカー

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

何者かのハッキングによって情報が攪乱され治安が急激に悪化した日本で、心に傷を抱えながらも犯罪摘発の職務に邁進する特務課員達哉は、犯罪請負組織の許で5年間も軟禁状態!?にあった記憶障害の少年・佑を保護した。
犯罪とは無縁そうな透明な瞳とあどけない寝顔の、彼の背後にあるものは…一体何か。

作品情報

作品名
たとえ何を失くしても
著者
きたざわ尋子 
イラスト
赤坂RAM 
媒体
小説
出版社
成美堂出版
レーベル
クリスタル文庫
発売日
ISBN
9784415088150
2.2

(4)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
7
評価数
4
平均
2.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

サラッと読める近未来SF。

ちょっとサスペンスタッチのシリアス。

でもどこまでも『きたざわさんの年の差(年上攻)もの』の範疇でした。私の好みに近い方の。
きたざわさんの、どんな設定でもしっかりカラーが出るところはスゴイと思う。

それにしても、20歳差です。35歳と15歳。

『年の差(年上攻)』『可愛い(場合によってはショタっぽい)受』がお得意の作家さんとはいえ、ここまでのはちょっとない気がしました。
しかも、佑(受)は発育不良で12・3歳に見えるって設定だから、余計に年の差強調される感じなんですよね。

ただ、佑は監禁生活を送っていたことから、謂わば純粋培養の『ピュア』ではあっても中身は幼くはないんですけどね。

ですから、本文中の描写では『ショタ』って感じはあまりしませんでした←挿絵は別です。もうどうしようかと思うくらいにショタちっくです。小学生にしか見えません(でも、確かに本文に忠実ではある)。

メインのラブはまあいいんですが、私は脇の城野のなりふり構わない執着が気持ち悪かったんですよ。まあ『不気味な敵役』としてはこの上なく成功してるのかもしれませんが。
そのわりにラストがあっさり過ぎな気がする。

でも、確かに突っ込みどころは山ほどありますが、それを除けても結構好きなんです。
シリアスでも暗め・重めでも、きちんとハッピーエンドで纏めてくれる作家さんなので、とにかく安心して読めます。

そして、イラストがよかったです。

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テンポが悪い

近未来SFなんだけど、色々と中途半端な感じでした。
受けは15歳で、謎の男のもとで5年間も監禁生活させられてて、ピュアで、天才ハッカーで…。
天才ハッカーという設定を後半で生かして欲しかったです。「ピュア」というのもナンダカナァ。純粋培養なピュアさを何度も書かれてたけど、ただそれだけじゃ萌えないんだよね。

攻めは特殊な警察官で大人。受けを監禁生活から助けだします。
職務で知り合った15歳の少年(しかもその年齢よりかなり幼く見えるらしい)を、ナチュラルに恋愛対象にすることに、どうにもモニョモニョしました。
養子縁組も、最初から下心アリでしようというのがウーン…。

結果論的にお互いに好きになってたからいいけどさ、とりあえず「そうじゃない」という前提でストーリーをすすめてくれないと、モヤモヤしてしまう。

むしろ受けを5年間監禁しつつ何もしなかった執着男のほうに惹かれましたw
監禁男はイカれてるけどさ、いっそイカれてるのがイイ。
執着の理由がピュアだからというのはよく分かんなかったけど。

あと、過去のハッカー事件や殺人事件を絡ませたミステリー的な部分については、テンポが悪く感じました。

気持ちを通じあわせる場面は好きでした。
受けがまっすぐに告白したので、オオッと。
こういうまっすぐさは好き。

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