奪われる密愛

誇り高きいじめられっ子

これは…超お気楽な伝説の海賊と、超執念深い美貌の提督の、
心だけがすれ違う…不協和音のような恋のお話です。
女王陛下だけに膝を屈した伝説の英雄海賊…といえば聞こえは良いけれど、
ザカライアスは基本、お気楽・親分肌なおっさんです（笑）
（↑「おじさま」ではなく「おっさん」、このニュアンスわかりますね？）
彼を討伐するはずが、逆に囚われて凌辱され…（あらぬ悦びまで教え込まれ！）
深い恨みを抱く男・ランスロットは典雅な公爵で、その矜持は誰よりも高い！
これが（心魅かれながらも…）ランスロットの復讐劇の始まりです。
ランスロットの矜持は、部下を騙して海に連れ出し、愚鈍な王に組する事も厭わず…
世界の果てまで仇を討ちに行く覚悟十分なのですが…。
いざ本人を前にするとまるでガキ、いや…いじめられた子供のように泣かされてばかり！
ええ、そうなのです！　この二人の関係は、まるでいじめっ子といじめられっ子☆
（↑それもかなり愛あるいじめなのだから、話がややこしいｗｗ）
それでも執拗なまでに追いかけるのは、これはもう…いじめられた側の習性です。
なによりもいじめは、ヤった側よりヤられた側が忘れない…大昔からの原則です。
だからザカライアスが、そろそろいいかな～彼を仲間に引き入れても…なんて、
ほとぼりが冷めて愛の言葉でもウソぶいてみようと試みる頃に、
ランスロットのほうは…更に復讐の決意を新たにしてるんです（苦笑）
だから…さしもの伝説の英雄も、（ベッドを共にした直後でさえ）
黙って天井を仰ぐしか無いのです（←自業自得ですけどね。）
実は親愛の情も欲望も、山ほど持ち合わせてるにも関わらず、
この不協和音っていかがなものでしょう？！
じれったい？　ええ、そうです…読者側には、じれったいことこの上ない！
（↑でも恋する当人は大まじめですからね。）
ところで、男としての矜持は良いけれど…提督としての矜持はいかがなものでしょう？
私情ダダ漏れの海戦なんて、ありえないでしょ、こんな話（苦笑）
それでも、プライドの高い子は好きですよ…私はね☆
さて、お楽しみのエロですが…不協和音なのは心だけです。
体の相性は良いとしか言えないのでは？　とでも言っておきましょうか。