私は君に奉仕したいんだよ

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表題作愛欲契約

海良敦之 社長
藤野譲加 モデル

あらすじ

クスリを盛られたモデルの譲加を助け、疼く体をまさぐって犯した男・海良。所属事務所の新たなオーナーとして譲加の前に再び現れた彼は、「君を、作り変えたい」と、愛人契約を持ちかけてきた。先の仕事への焦燥からそれを受け入れるが、海良はまるで愛しているかのように譲加に尽くし、可愛がることを歓びとする。体奥を掻き回される悦楽と共に、心までも乱された譲加は……。
(出版社より)

作品情報

作品名
愛欲契約
著者
あさひ木葉 
イラスト
高座朗 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829624869
2.7

(4)

(0)

萌々

(0)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
10
評価数
4
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

思ってたよりも甘い雰囲気のお話でした。

長らく休筆されていた作者さまの復帰されてから初めての作品のようです。
お待ち申しあげておりました!

『愛欲契約』は前作『快楽報酬』のスピンオフ作品のようです。
前回の主人公たちも少し登場していました。

少し謎も多いけれど経済力も大人の余裕もある海良と、モデルで自分の限界を感じこれからどうすべきか?と悩む譲加のマイフェアレディ物語。
出会った場所は秘密倶楽部のような所で、著名人や有名人が自分達の欲望を吐き出す表では見せることのない、裏の顔をさらすそんな場所で出会った二人。

出だしが内容的に無茶苦茶ハードな雰囲気だったので、これは色々と激しいお話かと思いましたが、読み終わったあとの感想としては、思っていたよりも甘い雰囲気のお話でした。

海良はひたすら譲加を甘やかします。
奉仕されるより、奉仕する方が好きなようなことを繰り返してる。
裏を返せば自分が攻めている時の相手の反応や好い顔がみたいということらしいのですが。

譲加は自分の将来への投資の見返りに海良の愛人になったということが引っかかり、変にプライドがあって素直になれない。
おまけに、モデルとしての自分の商品価値が下がってきていることや、漫然とモデルという仕事をこなしてきたこともあり自分の将来…モデルとしての価値が無くなった時どの道に進むかなど将来が全く見えないことに焦っていてぐるぐるしている。

しょせん自分は愛人で、海良の暇つぶしでしかないのかもしれない。
出会いが出会いだったので、素直になれないってのが大部分なのかも。

最初から最後まで海良の気持ちは譲加に向いてた気がするんだけど、それに気が付かないように自分でしてるとしか思えない譲加。
ちょっともどかしくて、もっと前向きになれば良いのに!と。
しかし、譲加も後半は少し前向きになってくるので、その辺は救いありかと思われます。

心のすれ違いなどはあったものの、特に大きな事件が起こるとかというのは無かったので、お話的には少しあっさり淡々しているように感じました。
加えて本質的な所は怖そうですが…海良が優しい人物だったので、甘い話になったのではないかと。

イタしているシーンは相変わらずのあさひ木葉ぶしが効いていて素敵でした。

1

鬼畜度低め。ラブラブ度高め。

 譲加はそれなりにキャリアを積んだモデルだった。
 ところが、男性モデルの旬は短く、レギュラーだった仕事が減り始め、少し焦りを感じるようになってきた。
 そんな中、その焦りにつけこまれるようにして、資産家で趣味で映画を作っているような映画監督の誘いに乗って連れてこられた先は、秘密クラブ。
 見えないカーテンの向こう側では、淫らな遊びが展開されていて、知らぬ間に薬を盛られていた譲加は、その中に引きずり込まれそうになる。
 けれど、ちょうどそこに現れた男に助けれる――も、今度はその男に疼く体をまさぐられ、犯されてしまう。
 譲加を犯した男の名前は海良。会社のオーナーをしているというのだが、もう二度と会いたくないと思った男に再会したのは、何と、譲加の所属事務所のオーナーとして。
 海良は、譲加に再び会うために、決して弱小ではなかった事務所を買収したのだと言う。
 そして、譲加に対して「君を作り変えたい」と愛人契約を持ちかけてくる。
 体を彼に差し出す代わりに「未来」を譲加にくれるという彼の誘いに乗った譲加は、仕事への焦燥からそれを受け入れるが、海良は譲加に尽くすことを喜びとしていて、まるで譲加のことを愛しているかのように扱い、可愛がってくれる。
 次第に体だけでなく、心まで海良に傾き始めた譲加は……

 という話でした。
 濡れ場の濃度は高めで、相変わらず、男性向けの官能小説のような内容のBLを書く作者さんだなー……と思いながら、それなりに楽しく読めました。
 ただ、今回の攻めが、受けに尽くすことを歓びとするタイプだったせいで、いつもよりも鬼畜度は大分下がってしまったのが、かなりもったいなかったなー……とは思います。
 この作者さんの話はもう少しハードな方が、個人的には好みだったりもするんですが、まぁ、それはこっちの話なので。
 ラブラブかつ濡れ場多め、の小説をご希望の方にはオススメです。

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