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表題作愛執

安良垣仁(人気俳優)
羽地馨(大学生・居酒屋でバイト)

同時収録作品真夏の残照

陸斗(大学生)
響(亡き父の知人で育ててくれた人。30~40代)

その他の収録作品

  • Happy birthday(表題作の受けの誕生日)

あらすじ

大学生の羽地馨はある日、高校の同級生で俳優の安良垣仁と再会する。馨は高校時代、安良垣を秘かに思い、一方、安良垣は恋愛に奔放だった。馨は体だけの関係に耐えられなくなり、高校卒業と同時に安良垣の前から姿を消す。二度と会うつもりはなかったのに――
馨は突然現れた安良垣に抗えず、再び関係を持ってしまうのだが…
(出版社より)

作品情報

作品名
愛執
著者
水名瀬雅良 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス HertZ Series
発売日
ISBN
9784813053095
3.4

(37)

(4)

萌々

(12)

(17)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
123
評価数
37
平均
3.4 / 5
神率
10.8%

レビュー投稿数16

言いたいことをちゃんと言ってくれる

タイトル通りの激しい執着を味わえるこちら。
「プライドのある受け」が大好きなわたしにようなタイプの方にはたまらない作品となっております。

高校時代、親友だった安良垣とからだの関係を持っていた羽地。
卒業後、連絡を断って二度と会わないと思っていたのに…。

自分の感情に無自覚で、来るもの拒まずの傲慢な攻めが受けに振り回されて病む。
最高じゃないですか?
攻めが性的にだらしなければだらしないほど、最高度が上がるこの展開。高校時代から人気俳優になった現在まで、安良垣の周りにはまとわりついてくる女性が絶えません。
誰に対しても「好き」という感情なしにからだだけを重ねる安良垣が、唯一執着した相手が羽地だったわけですが、本人は「どうして羽地だけ違うのか」というところを深く考えずに、「いるのが当たり前」と思っているのです。
当たり前のわけがないっていう。

相手に有無を言わせない傲慢な態度が酷いほど、羽地の行動に痺れます。
多くの作品では「からだだけでもいい。気まぐれでもいい。あいつが俺を必要としてくれる限りそばにいたい…」というプライドって何?おいしいの?という選択をする受けが主流な中、羽地は違います。
安良垣のことは好きだけど、俺を好きじゃないならいらない、と言える子です。最高か。
これですよ、全国の受けの皆さま!
「いらない」って言っていいんです。相手が自分を都合のいい相手として扱ってくるなら、切り捨てていいんです。本当に自分を愛してくれるひとを求めましょう!
奔放な相手に滅私奉公で、自分の人生を無駄にする生き方を選ぶのはやめましょう!

何かの演説みたいなテンションになってしまいましたが、最初は居丈高でライオンのようだった安良垣が、飼い主がいないと不安で仕方ない大型犬になってしまう過程をぜひご覧ください。
イケメン×美人でこの話が読めるしあわせ。

同時収録は、両親亡き後、自分の父親の知人だった響に引き取られた陸斗の話です。
それぞれの感情が入り交じって、短いながらも満足感の得られる作品でした。
攻めでも受けでも、自分を大事にする子はいいですね。簡単に身代わりでも…とか、気持ちがなくてもいいから…というのはいかんです。

グズグズな受けにイライラさせられることが続いたとき、この作品を読み返すと気持ちがリセットされます。
この作品があると思うと、地雷も踏みに行ける。
そういう作品があるって貴重だなあと思う次第です。

0

カラーページの美麗さ‼︎

カラーページの美しさと表紙のドラマティックさとは裏腹に。意外とアッサリとした内容です。
10代の頃から馨に執着していた安良垣はトンデモ男で、馨を振り回す。
安良垣には悪気は無く…って悪気しか感じられないんだけど‼︎ 馨を抱きながら、寄ってくる女をも抱いていた。安良垣が好きで、嫌われたく無くて。ただ側に居たくて。我慢をしていた馨だったが…辛過ぎて離れる決意をする。
安良垣が傲慢野郎で、馨が不憫過ぎます。男同士の付き合いはスキャンダルになるからと反対していたマネージャーの小柴さんまで「可哀想に」と、描き下ろしでは、馨に同情する始末。
これが「初恋なのか…」と気づいたばかりだから仕方ないですよ、とはとてもじゃ無いけど言えません‼︎
人として欠如しています。だけど、もう我慢するのは止めると決意して側に居ることにした馨は、これから逆にガンガン安良垣を振り回してくれることでしょう♬ 妄想+で「攻めザマァ」を言いたい!

0

手ぬるい……。

攻めは超自分勝手な俺様です。
高校時代からモデルをやってて、今や人気俳優となり、女には不自由したことがない男。
受けは高校時代の友人で、攻めのことが好きだったから高校時代は身体の関係を続けていたけど、女がいつもちらつく攻めのことを間近で見ているのが辛くなり大学卒業を機に攻めの前から姿を消してしまいます。

しかし、友人のツテを頼りに、再び受けの前に現れる攻め。
「お前が俺の前から消えていいはずないだろ?」だの「俺のところに引っ越してこい」だの当然の如く言い放つ俺様ぶり。

だけど女好きは相変わらずで、「受けは俺様のもの、女達も俺様のもの」状態は高校時代と全く変わってない。

ほんと自分勝手な男です。

で、男とスキャンダルになっては困ると攻めのマネージャーから別れてほしいと頼まれて、受けは今度こそ本当に攻めの前から姿を消してしまうんです。

きたきた〜、攻めざまぁ展開を見せておくれ!と思いきや…。

受けがいなくなったショックから体調不良で仕事を色々降板し入院したくせに、病室で看護師と乳繰り合ってる…!
マネージャーから説得されて病室にやってきた受けはその様子を目撃し、今度こそはっきりと決別を告げるのです。

さぁ!カモン!!攻めざまぁ!!と期待が高まります。

この表紙、そしてこのタイトルからドロドロ〜とした展開を期待してました。
攻めが毎日泣き濡れるなり、落ちるところまで落ちるなり、超執着するなりのなんか泥臭い展開になるのかと思いきや、へっ!?と思うくらいあっさりホイホイと許しちゃうんです受けが…。
ちょっとぉぉ……手ぬるすぎぃ……。
攻めザマァはどこ??

高校時代から受けは攻めのことがずっと好きだったとはいえ、こんな簡単に許しちゃうだなんてチョロすぎるでしょう…。
肩透かし感が半端なく思わずため息ついたくらいです。


1

俺様はぼくちゃんだったのです

表題作と、短編が1作収録されています。

「愛執」(あいしゅう)
このタイトルと表紙の黒いイメージから、愛と執着のドロドロ、サイコもの?みたいな先入観がありましたが、読んでみたらそれほどでもなく、あっさりと読めました。
高校の時恋していた安良垣仁(今は人気俳優)が羽地馨のバイト先に押しかけてきて、そのまま自宅に連れ込み、何故連絡せずに自分の前から消えたのか、と怒りながら強引に関係する。
高校の時そのままの俺様な安良垣。この家に俺と住めとか言って束縛するくせに女とも関係したり。
そんな時に安良垣のマネージャーで従兄の小柴が、仁と別れて欲しいと頼んできて…
暴君安良垣は、馨がいなくなった途端体調不良になって仕事もできなくなっちゃうんですよ〜。
困った小柴が馨を呼び寄せるんだけど、安良垣は自分が馨がいないとダメ人間という自覚が全くなくて、馨が他の人と寝る事に文句を言わないからいいと思ってたんだって。向こうから寄って来るからなんてオロオロと言い訳したり。
こりゃ俺様でもなんでもない、「ぼくちゃん」だわ。
それが分かった馨は少し強くなって、ぼくちゃんを包む母性的な受けになりました。
絵柄が綺麗だから、2人のラブシーンは美しいです。

「真夏の残照」
好きだったひとの忘れ形見に経済援助をしてきた響。
成長して、ある夏休み。帰省した陸斗。
陸斗の初恋は響。響は陸斗の父親恭一が好きで、台風の夜に2人は一線を越える。
この一編は、絵柄が綺麗なのが仇になって陸斗と響の年の差が見えなくて残念。話の内容は適度に切なくてgood。響が色っぽい誘い受けです。

「Happy birthday」
久々に連休の人気俳優の安良垣。なぜ休みをもらえたのかわかってない安良垣に「土曜日は羽地くんの誕生日だろ」と言う小柴。
安良垣は初耳で、勿論祝ったこともなかったのだった…!(呆れる小柴サン)
一日中オフだった安良垣に反してホロ酔いで遅いご帰宅の馨。当然怒る安良垣だけど、バイト先でお祝いしてくれた、誕生日に安良垣が一緒にいてくれるの初めて、と微笑む馨に、安良垣撃沈。

0

俺さま攻めが実はヘタレ

俺さま王子攻め・安良垣×素直な受けキャラ・羽地。

学生の頃からの付き合いのふたりが再会したところから始まります。
羽地がかつて関係を持っていた安良垣は、女遊びが派手で複数の相手と関係を持ち、さらには恋人面をする相手は容赦なく切る男。
今は芸能人として活躍中の安良垣に再会したばっかりに、再び翻弄される羽地がひたすらに気の毒になります。

あれやこれやで安良垣が入院した病院で二人が言い合うシーンが、それまでの羽地の気の毒さを見ているだけに「いいぞ。もっと言ってやれ!」な気分でスカッとするので好きです。スカッとしつつも羽地の心情を思うと多少複雑なんですが。ちょっと切ないですし。

そしてここで最大の山場。最強俺さま攻めと思われた安良垣が泣くとは!
実は受けキャラに依存しまくりのヘタレ攻めだったとわかった瞬間、凄まじく萌えました。ギャップに思いきりヤラれました。この展開好きすぎる!
最強王子が実はヘタレな攻め。ギャップ好きな方にお勧めします。

10

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